近くなのに、初めて松之山温泉とその近辺を散策する機会を得た。
三大名湯は有馬温泉と草津温泉と松之山温泉だとかなんとか。
温泉街の中心にある、とある食堂の脇にあった真っ赤な椿に感激した。
思わず「薔薇みたいだね」と連れが声をあげた位の見事さで、これぞ椿の中の椿ではないかいな。
開ききっていない中心部のとんがりは固く締まっていて、これがほどけて開いていくと思えば、手を合わせるまではしないけれど、ありがたみさえ感じた。
もしも秋にまた行く機会があって、覚えていたら、お願いして種を頂きたいものだ。
山の方に上って、当初の目的地である大厳寺高原を目指している途中、大地の芸術祭の作品があったので停まった。
杉林の縁に猩猩袴の小さな群生があった。
この花は『麗子像』なんかを連想することがあったりして懐かしさが湧き、必ず近づいて観るのだが、どれを撮ろうかと見回していて見つけたのがこれ。
こんな配色の猩猩袴は初めてで、いままで観た中で最高の色合いに違いない、もちろんのこと持ち帰ろうとしたりはしない。
この場所だからこの咲き方ができるのだろうし、良いものを見せてもらったぜ、と撮るだけにとどめて後にする。
地元民以外山菜採り禁止という看板もあった。