フキノトウの薹が、伸び上がった最期の姿を見せ、綿毛を飛ばし始めた。
薹の方が苦味が少なくて美味しいという人もいるし、立ったからといっても食べられるものを粗末にはできなくて、放置してしまうので、結果、益々はびこることになる。
タンポポほどの端正さと儚さはないけれど、この姿も個別によく観ればそれなりのものがある。
このように散っていくのもあるなか、うちの裏で今を盛りと咲いているのがクリスマス・ローズだ。
普通なら花のあまりない時季に咲くから重宝されるのに、チューリップもスイセンもある時に咲くのはざんねん。
俯いて咲いているのを、スマホを差し入れるようにして撮ってみると、『おっ』と目を瞠るものがある。
上を向いて咲いてくれたら値打ちは何倍にもなるだろうし、この地方でもありがたがられるのに、返す返すもざんねんなやつ。