和田浦海岸

家からは海は見えませんが、波が荒いときなどは、打ち寄せる波の音がきこえます。夏は潮風と蝉の声。

できるまで。

2013-06-24 | 前書・後書。
新刊のネット書店に、
新潮文庫の竹山道雄著「ビルマの竪琴」を注文して、
今日とどく。

この文庫に、目次はないのですが、
本文と、あとがきのほかに、
竹山道雄氏の「ビルマの竪琴ができるまで」(昭和28年)が14頁。
解説(昭和34年)は中村光夫で、6頁。
そのあとに、平川祐弘氏による「『ビルマの竪琴』余聞」が9頁。
牛村圭氏による注解が9頁。
そして、そのあとに「荒城の月」「朧月夜」「巴里の屋根の下」「埴生の宿」「蛍の光」「春爛漫の花の色」「秋の月」「からたちの花」「野なかの薔薇」「嗚呼玉杯に花うけて」「庭の千草」「故郷の空」「都の空に東風吹きて」「あふげば尊し」「海ゆかば」以上の歌詞・音符が載っているのでした。

うん。私が読みたかったのは「ビルマの竪琴ができるまで」でした。
読めてよかった。
中村光夫氏の解説のなかに

「この一篇の物語は、いわゆる童話作家でない竹山氏が、止むに止まれぬ動機から、表現上の冒険として着手したものだということ、それはあらゆる芸術上の冒険がそうであるように、一種のぎこちなさととも新鮮な味いを持っていること。・・・」

その動機は、「ビルマの竪琴ができるまで」を読むと、自然に焦点がむすばれるような鮮明さで迫ってくるような気がするのでした。
コメント
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