町内の小・中学校と幼稚園は閉校・閉園となって久しいのでした。
ことしは、その校歌や園歌を歌う機会がもてました。
ここには、幼稚園のうたを紹介したいと思います。
一番・二番・三番の最初の2行を並べてみることに。
海が よびます 白い波
あかるく のびよと よんでます
雲が よびます 青い空
つよく のびよと よんでます
鳥が よびます おかに 花
ただしく のびよと よんでます
この歌を唄ったあとのことでした。
大村はま著「新編 教えるということ」(ちくま学芸文庫)を読んだのは、
そこには、こうありました。
「 子どもというのは、
『身の程知らずに伸びたい人』のことだと思うからです。
いくつであっても、伸びたくて伸びたくて・・・・、
学力もなくて、頭も悪くてという人も、
伸びたいという精神においては、みな同じだと思います。
一歩でも前進したくてたまらないのです。
そして、力をつけたくて、希望の燃えている。
その塊(かたまり)が子どもなのです。・・・・・
子どもと同じ世界にいない教師は、
まず『先生』としては失格だと思います。
子どもと同じ世界にいたければ、
精神修養なんかではとてもだめで、
自分が研究をつづけていなければなりません。
研究の苦しみと喜びを身をもって知り、味わっている人は、
いくつになっても青年であり、子どもの友であると思います。
それを失ってしまったらもうだめです。・・・・・・
もっともっと大事なことは、
研究をしていて、勉強の苦しみと喜びとをひしひしと、
日に日に感じていること、そして、伸びたい希望が
胸にあふれていることです。・・・・ 」( p27~28 )
「 子どもというのは、身のほども忘れて、
伸びようとしたり、伸びたいと思っている人間です。
至らない子どもで、何もできない子どもでも、
見ていて悲しいほど自分を伸ばそうと思っています。 」( p152 )
はい。この言葉に触れて、「大村はま国語教室」の全集を
古本で購入したのですが、ちっとも読み進めてない私です。
まあ、それはそれとして、
最後に、「幼稚園のうた」全文を引用。
幼稚園のうた 真田巌作詞
海が よびます 白い波
あかるく のびよと よんでます
おてて つないで なかよしは
たのしく
おうた うたいます。
雲が よびます 青い空
つよく のびよと よんでます
花の においの 風の なか
げんきに
おゆうぎ しています。
鳥が よびます おかに 花
ただしく のびよと よんでます
みんな いい子の わらいがお
ほんきに
おえかき しています。
はい。この幼稚園のうたの詩には、
幼稚園の地域名がはいっていない、
ですからどこで歌おうといいので、
そういう願いを込め引用しました。