和田浦海岸

家からは海は見えませんが、波が荒いときなどは、打ち寄せる波の音がきこえます。夏は潮風と蝉の声。

簡単明瞭な。

2022-12-11 | 書評欄拝見
福間良明著「司馬遼太郎の時代」(中公新書・2022年10月発行)
副題には「歴史と大衆教養主義」とあります。

私は、産経新聞と、最近はそれに夕刊フジをとっております。
その両方に、この新書の書評が載っておりました。

夕刊フジ11月19日(18日発行)の
鎌田浩毅さんへのインタビュー記事の下に小さく
この新書の書評がありました。まずはそこから引用。

「 『司馬史観』と称された司馬の歴史の見方は、
  1990年代に『新しい歴史教科書をつくる会』へ影響を与え、
  歴史学でも大きな論争となった。

  本書は、『二流』の学歴、兵士としての戦争体験、
 『傍系』の新聞記者から国民作家へ駆け上がった生涯を、
  まず、たどる。・・・・     」


つぎに、産経新聞12月10日の「土曜プライム」に著者の写真入りで
この本がインタビューで紹介されいる。こちらは(横山由紀子)と
署名の書評でした。そこには、著者略歴も小さく載っております。
そこを紹介。

福間良明(ふくまよしあき)昭和44年熊本市生まれ。
「『働く青年』と教養の戦後史」で平成29年、サントリー学芸賞受賞。
「『勤労青年』の教養文化史」「『戦争体験』の戦後史」などが
著書としてあるようです。

はい。私にははじめて知る名前なので、興味津々。
まず、書評されていた新書を注文。
それが届いたので、パラパラとひらく。

第4章は「争点化する『司馬史観』」となっております。
ちょこっと、ここを引用してみます。
「坂の上の雲」の表紙カバーの写真が載っている箇所でした。

「司馬は、自らの作品が『小説らしさ』から逸脱していることに自覚的だった。
 司馬は『小説とは要するに人間と人生につき、
     印刷するに足るだけの何事かを書くというだけのもので、
     それ以外の文学理論は私にはない。以前から私は
     そういう簡単明瞭な考え方だけを頼りにしてやってきた』
  と・・・・  」( p200 )

はい。この新書。もうちょっと丁寧に読んでみます。
コメント (2)
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