山梨百名山から見る風景

四方を山に囲まれた山梨県。私が愛して止まない山梨の名峰から見る山と花と星の奏でる風景を紹介するページです。

夜明けのパール富士 富士スピードウェイ界隈  平成30年3月3日

2018年03月04日 | 月富士
 夜明けの頃に富士スピードウェイ西側ゲート付近でパール富士になるのだが、ゲートの前だと左に寄ってしまうはずだ。さらに電線が邪魔になるのも分かっている。スピードウェイの敷地内ならば真ん中あたりに持って来られるのだがそもそも早朝6時に敷地内に侵入するのは不法侵入になってしまうだろう。現地で良さそうな場所を探すことにして前日山中湖きららに移動して車中泊する。睡眠薬を飲んで寝ようとするが眠いのになかなか寝付けず、深夜11時半の時刻を確認した後にようやく眠りについた。

 翌朝は3時半に起床して山中湖湖畔から富士山の上に昇っている月を撮影する。


    凍る山中湖と月


    眩しいほどの月が凍った湖面を照らす。

 この撮影には狙っていたものがあって、未明3時54分から58分にかけて富士山の左裾野から月の左脇を通って国際宇宙ステーションISSが通過して行くはずだった。赤い光を放っていれば写るのではないかと期待していたのだが何も写らなかった。やはり薄明の頃の太陽光を反射させたISSを狙わないと写らないようだ。

 軽く朝食をとって富士スピードウェイ西ゲートに移動する。カメラマンが誰も居ないということはここではいまいちということなのだろう。富士スピードウェイの中にある駐車場はほぼ満車に近いくらい車が止まっているが、いったいどうやって入ったのだろうか?駐車場ゲートは閉じられている。GPSで位置を確認しながら周辺の道路をうろついていると、富士山上部はなんとか見える良さそうなポイントを発見した。カメラマンが2~3人道路脇に駐車している。月の角度から見ても良さそうなのでそこでカメラを構える。


    広場の向こうに倉庫らしき建物が見える。たぶん私有地で本来は入ってはまずい場所なのかも知れない。


    月が富士山頂に近付く。良い場所に沈みそうだ。


    富士山頂に迫る月


    黄金色に輝いた。


    ほぼ真ん中で接地。


    同上


    沈んで行く月


    半分以上沈んだところで富士山が赤く染まり始めた。


    沈む月と朝日に染まる富士山


    天候が良く紅富士になった。

 おそらく多くのカメラマンが押しかけてきたであろうから、もっと良い場所があったのだろう。もう少し距離を離して良い場所があれば、パール紅富士が撮れたのであろうが、山梨県外ではほとんど土地勘が無いので今回はこれで良しとしよう。
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月光ティアラ撮影に挑む 富士宮市猪之頭  平成30年3月2日

2018年03月04日 | 月富士
 月齢14の月が日没約1時間後に昇って来るこの日は普通にパール富士を撮ると月の光が放散してしまうか、あるいは富士山の形が暗くなって見えにくくなってしまう。この日に狙うのは過去に一度だけ撮影に成功している多分割パール富士月光ティアラである。月齢14ないしは15の月でないと撮影が困難となる月光ティアラは撮影場所の立ち位置が難しいだけでなく、太陽と違って暗いためにシャッタースピードが遅くなりレンズの選定・細工とカメラの設定が難しい。まだこれが良いという方法は決まっておらず、まだ四苦八苦している状態である。

 この日は以前に一度訪れて見事に月光ティアラ撮影に失敗している場所である。Iso感度を6400まで上げてもシャッタースピードが1秒を越えていたために画質が悪いうえにブレており、さらにはピントもいまいちだった。今回はフィルターに細工を加えてCanon75-200mmの前面に装着し、F2.8でシャッターを切ってみようと思っているのだが果たしてうまく八方向の光芒が出てくれるのかどうか、かなりの不安がある。もう1台は皆既月食の月を撮るために新調したテレコンバーター装着したBorg71FLに改造絞りを装着して使ってみる。もう1台Borg36EDレンズも細工をしてみてはあるが、3台を使って慣れない撮影に挑むのは困難なため、2台を使うことにする。


    天候は抜群。夕陽に富士山が染まる。農道脇スペースに車を止めさせてもらったがあまり良い場所では無いのでカメラを下ろしてから車は移動させる。


    改造フィルター装着Canonレンズの試し撮り。おおいぬ座シリウスを撮ってみる。


    拡大して見ると八方向の光芒が出ている。ひとまずは改造成功のようだ。


    こちらがBorg71FLの試し撮り。ピントとブレも大丈夫のようだ。

 20分ほど前にセット完了し、月の出を待つ。2本後ろ側の農道にも2~3台の車が止まっておりパール富士を狙っているようだ。位置的に剣ヶ峰の上に昇って来る月を狙っているように見える。望遠レンズで連写すると固定の悪い私の三脚だとどうしてもブレが生じてしまうので、若干のインターバルを置いてから撮るように設定するのだが、最速で1秒間に1コマしか撮れない。いろいろと設定を考えて試し撮りしているうちに月の出の時間を迎える。


    月の出の直前。剣ヶ峰の上に光の輪が現われた。


    月が出た。改造フィルターの効果あって見事な8方向光芒が出る。Iso2500, F2.8, 0.8secで撮影。


    若干右から出たが、月光ティアラ撮影成功。


    もう1台のテレコンバーター装着Borg71FL(570㎜相当)、Iso6400, 0.8sec で撮影。以下は1秒間隔の6コマ連写画像。







    まずまず満足の行く多分割パール富士月光ティアラ撮影に成功した。

 完璧とは言わないまでも、想定していた以上に良い画像が得られたと思う。しかし、位置的にもう少し右側で良かった。さらには、2本のレンズともフレアが出てしまうことが残念なところである。キャノンの明るいレンズは止む無しとしてもBorg71FLでフレアが出てしまうことは残念である。テレコンバーターを装着するとフレアが避けられないようだ。


    今宵は素晴らしい月の出を見させていただきました。月に感謝。
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甲斐駒ケ岳に沈む月 甲府市帯那町  平成30年3月2日

2018年03月04日 | 番外編
 爆弾低気圧が去った後の澄んだ夜空を明るい月が照らした。夜明けの頃に甲斐駒ケ岳に沈む月を見るために予め下見しておいた帯那町の林道に向かう。現地に行く林道に入ったつもりだったが1本間違えたようで、戻って別の道を行くと今度は工事中で迂回路の看板があった。そちらに行くと目的の林道には入れず、また元の道に戻ってしまい、別の道を行くと今度は田んぼの中の細い道に迷い込んでしまいバックして脱出するのに一苦労してしまう。ようやくたどり着いた時には月はもう甲斐駒ケ岳のすぐそばまで迫っている。2台のカメラをセットする時間は無く、1台だけ持って三脚とカメラをセットする。しかし、強風に煽られてカメラの固定がきわめて悪く、どうしても微妙にブレてしまう。


    再三道に迷ってようやく撮影予定地に到着した頃には、月がもう甲斐駒ケ岳のすぐそばまで迫っていた。


    美しく黄金色に輝く月は甲斐駒ケ岳山頂に巻いた雲の中に入ってしまう。


    足早に流れ形を変えて行く雲。


    なんとか山頂にかかる月は見ることが出来た。


    あっという間にまた雲の中。


    本日の撮影地から見る甲斐駒ケ岳と鳳凰山。下は植林帯で決して眺望の良い場所では無い。

 ほんのり朝焼けの東の空が美しかったので富士山の見える金子峠に立ち寄るが、ここに行くのにもまたしたも道迷いしてしまう。


    朝日が射す金子峠の富士山。下に見えるこんもりした山は愛宕山の隣にある大笠山。


    夜明けの富士山


    強風で落ち葉が舞い上がる。

 帯那町は道が入り組んでおりカーナビを使ってもしばしば道迷いしてしまう。現地到着が遅れてしまったことは痛かったが、雲と風で大気が乱れておそらくは満足な撮影は出来なかっただろうと思う。

コメント (2)
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月光の白糸の滝  平成30年3月1日

2018年03月04日 | 番外編
 2月の午前中に訪れた際に、白糸の滝には大きな虹がかかっていた。おそらく月光でも虹が出るはずだ。パール富士撮影に田貫湖まで来たことだし、少しばかり時間をつぶして月が昇って来るのを待ち、白糸の滝まで足を延ばしてみた。


    白糸の滝展望台から見る月と富士山。滝も撮ろうと試したが暗くて写らず。


    月光が射し始めた白糸の滝。まだ少し早かった。虹は見えない。


    滝の上にはカシオペア座が輝いていた。


    そろそろ見えてくる時間だと思うのだが・・・。


    近付いてみると、左下に小さく虹が出ている。


    もう少し待ってみるが、間もなく消えてしまった。何故??

 月明かりが照らしてくれば虹が大きくなるものだとばかり思っていたのだが、逆に月が昇ると虹は消えてしまった。しばらくは何故に消えてしまうのか理解できなかったが、帰り際に考えてみると、そもそも虹は太陽の反対側に現れるもので月の高度が高ければ下側に小さく出てさらに消えてしまうのは当たり前の現象である。つまり、今回の月はそもそも昇り始めの位置が北側の高い位置にあり、白糸の滝を照らした時間にはもうだいぶ上のほうに昇っていて滝を照らす角度が悪かったということである。もっと月の高度が低い時に狙わないと月光の虹は写ってくれないことがわかった。


    月光照らす富士山。展望台から。

 5月か6月ごろならば満月の頃の月の昇る位置は低いはずだ。月の位置を計算しながら再訪してみたい。
コメント (2)
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