山梨百名山から見る風景

四方を山に囲まれた山梨県。私が愛して止まない山梨の名峰から見る山と花と星の奏でる風景を紹介するページです。

甲斐駒ケ岳に沈む夕陽と金星 4日目  北杜市明野  平成30年3月14日

2018年03月15日 | 番外編
 これで4日連続で明野に通うことになる。行く予定では無かったのだが朝の澄んだ空を見て気が変わった。これならば今日こそは3つ割れのダイヤモンド甲斐駒ケ岳が・・・と思ったのだが、グングンと気温が上がって20℃を越え、午後になったら霞が出てしまった。それでも前日よりは条件が良さそうだ。太陽軌道は昨日の時点でほぼピッタリ合ったことだし、空気さえ澄んでくれれば撮れるはず。またしても出発はギリギリの時間となってしまい、高速を使って現地に向かう。


    前日の場所から100mほど離れた場所でカメラを構える。しかしまたしても空が霞んで太陽はキラリと輝いてはくれない。


    太陽が甲斐駒ケ岳山頂めがけて沈んで行く。前日の撮影から3つ割れするのは2秒ほどしか無いことがわかり、3台のカメラを連写する。


    位置はぴったり。


    しかし・・・やはり霞が邪魔して輝かず。


    別のカメラ


    こちらも輝かず。


    いちばん光芒が出やすいBorg36EDでも光芒は出ず。このレンズで光芒が出なければ他のレンズでも無理だ。


    この日もまた不本意な結果に終わる。

 霞が多くなるこの季節で、しかも夕方の時間に太陽をチカリと光らせようというのはかなり無理な注文のようだ。よほど空気が澄んだ日ならば再挑戦してみるが、そうでなければ三つ割れダイヤは秋以降に持ち越しにしたいと思う。

 場所を移動して今度は金星を狙う。手製の特殊フィルターの効果は確認されているがもう1種類市販のクロスフィルターの写り方を確認してみたい。おおよその場所は見てきたが正確では無いのでぴったり山頂には沈んでくれない。


    輝き始めた金星と水星。


    300㎜望遠レンズの視野に入ってきた。


    均等に8方向の光芒が出るフィルター装着し撮影。


    同上。


    こちらが試してみたかった市販のクロスフィルター。細くて長い光芒が出るが、蜘蛛の足のようでわざとらしい。


    山頂に沈めればそれなりに面白いかも知れないが、いかにもクロスフィルター・・・という感じでいまいちだ。


    連写した約80コマを比較明合成。


    山頂左側に沈んで行った金星。

 これから金星が高度を上げてもっと輝くようになり、水星と並ぶようになってくる。その頃に空気が澄んでくれたならば狙ってみたいと思う。
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甲斐駒ケ岳に輝く金星 北杜市明野  平成30年3月12日

2018年03月14日 | 星空
 北杜市明野に3日連続でダイヤモンド甲斐駒ケ岳撮影に出かけたが、狙っていたのはダイヤだけでは無い。現在西の夕空で金星が水星と接近して輝いており、特に金星は夕焼けが消えるかどうか微妙な時間に西の空に沈んで行く。カシミール3Dは金星と木星の位置も計算してくれるので、おおよその場所を見ておいてダイヤの撮影後に立ち寄ってみた。月光ティアラ撮影目的で試作したレンズ前方装着型のフィルターがおそらくは金星にも使えるはずだ。


    夕焼けの空がまだ残る頃に金星が輝き出す。


    甲斐駒ケ岳に金星が迫る。Borg300mmに手製の特殊フィルターを装着して8方向の光芒を出す。


    こちらはBorg570mmに別のフィルターを装着して撮影したもの。


    甲斐駒ケ岳山頂で金星が輝く。右上に輝いているのが水星。


    甲斐駒ケ岳山頂で輝く金星


    右裾に沈みかけた金星


    Borg300mmトリーミング画像。8方向の光芒だが大きな十字と小さな十字が出るように細工したフィルター。


    Borg570mmトリーミング画像。こちらはほぼ均等に8方向の光芒が出るように細工。

 まだ完成したとは言い切れないが、ひとまずは前方装着型のフィルター細工は成功である。欲を言うならばもう少しシャープな光芒が出て欲しいがこれには天候と空気の透明度が大きく関与すると思われる。
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3日続けてダイヤモンド甲斐駒ケ岳撮影に行くが・・・ 北杜市明野  平成30年3月11日・12日・13日

2018年03月13日 | 番外編
 駐車場の確保と撮影場所の確保が容易な北杜市明野のハイジの村界隈で甲斐駒ケ岳山頂で3つに割れるダイヤモンド甲斐駒ケ岳の撮影に挑んでいるが、なかなか簡単には撮らせてくれない。

 3月11日
 茅ヶ岳から下山して明野に向かう。甲斐駒ケ岳には雲がかかっていたのだが、風が吹いていたので日没の頃に雲が晴れるのを期待して出かける。道路沿いからでも良かったのだが1本下にある農道のところに立っている送電線の鉄塔の下から狙ってみた。しかし、結局は雲が晴れずに撮影ならず。


    太陽は雲の中。


    しかしこれだけ輝いているのだからなんとかなるかと思ったが・・・


    直前に黒い雲が迫り出す。


    少し左に寄っているようにも見えるが雲が多くて確認できず。


    あえなく敗退。


 3月12日
 この日は朝からスッキリとした青空が広がり、夕方になっても空気が澄んでいて絶好のダイヤモンド日和となった。この日こそ完全決着!と意気込んで出かけるが、仕事が片付かず出発が遅れ韮崎インターまで高速道路を使って移動することとなる。時間ギリギリでカメラのセットが不十分なうちにダイヤの時間となってしまう。


    夕陽が甲斐駒ケ岳に迫る。しかし、露出がオーバー、他のカメラのセットに手こずり余裕無し。


    登録した座標点通りに構えたのに何でここに沈むのか?


    もう1台も同様に完全に位置を外した。


    またしても失敗。

 出発前に急いで座標点を探してGPSに登録してきた際に、どうやらカシミール3Dの高度設定が間違っていたようだ。折角の好条件の日だったのに計算ミスで撮影に失敗した。


 3月13日
 座標を再計算してGPSに登録し直し、今期4度目の3ツ星甲斐駒ケ岳ダイヤの撮影に挑む。この日は朝から春霞が多くて撮影条件はいまいちである。今度こそ、座標点ぴったりの場所にカメラを構えて撮影する。


    霞が出たので太陽が円く写る。しかし、これが仇になってしまう。


    良い位置に沈んで来た。


    山頂双耳峰のど真中!しかし霞が多くて光芒が出ない。


    別のカメラ。位置は良かったが霞んだために輝かず。


    570㎜望遠。位置はバッチリ。


    しかし光芒が出ず、ほとんどキャッツアイ。


    真ん中が沈んだところで2つ割れになる。

 座標は合ったが霞に阻まれて3つ割れのダイヤは満足なものが撮れなかった。

 この場所からだと甲斐駒ケ岳の山頂が双耳峰に見えるので3つ割れのダイヤが撮影可能になる(はずだ)が、時期を過ぎて太陽の位置が高くなると甲斐駒ケ岳の双耳峰が縦位置に近くなって3つに割るのは難しくなるだろうと見ている。撮るならば2月か3月がベストだろうと考えている。天候を見ながらもう少し追いかけてみたいと思う。    
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久しぶりの茅ヶ岳  平成30年3月11日

2018年03月12日 | 山梨百名山
 茅ヶ岳は昨年の5月に鹿除けの保護ネットを設置し、オキナグサの開花を確認した後は訪れていない。ネットがどうなっているか気になるところだが例年ならば冬に入る前に整備を行っている山頂の標柱も気になる。手入れせずに一冬越してかなり痛んでいるのではないだろうか?ずっと気になっていたのだがなかなか訪れる機会が無く(登る気力が出なかったといったほうが正解かも知れない)やっと登る気になってきた。混雑する時間を避けて10時過ぎに深田公園駐車場から出発し、午後2時山頂到着を目指す。歩き出してすぐに正面に見える山肌が伐採されて太陽光発電パネルが設置されていた。かなり大規模にパネルが設置されているようだがどのくらい工事したのだろうか?登山道は右に曲がるのだが、遠回りとなるまんじゅう峠を経由する左回りのルートで歩いてみることにした。


    深田公園奥にある斜面が伐採されて太陽光パネルが設置されていた。


    左回りにまんじゅう峠経由して林道に登る。


    饅頭峠


    大規模に設置された太陽光パネル。おかげで饅頭峠周辺の眺望が良くなったが、反面斜面の乾燥化と土砂の流出が心配である。


    富士山が良く見えるようになった。


    林の隙間から見上げる茅ヶ岳は樹氷になっていた。しかし、到着する頃にはたぶん終わっているだろう。


    林道ゲートが開いている時は短絡してこの駐車場に車を止めている。

 1時間ほどかかって大明神林道の途中にある駐車場に到着した。そこから尾根道の登山道を使って茅ヶ岳山頂を目指す。


    石がゴロゴロ露出する尾根道。


    木の根が露出している登山道。結構な急登が続く。


    1時50分山頂到着。ほぼ予定通り。標柱はニスが剥げ落ちてところどころ木の地肌が露出してしまっている。初代標柱は裏側が朽ちてボロボロになっていた。


    食事の前にまず標柱整備。朽ちた部分にボンドを詰め込んで補強し、紙ヤスリで標柱を磨いてニススプレーを噴霧する。しかしニスの量が足りず不完全に終わる。

 標柱整備を終えてから昼食をとる。山頂到着時には4人の登山者が休憩中だったが、作業を終えた頃には私一人になり独占状態になった。甲斐駒ケ岳に沈む夕陽の撮影を想定して望遠レンズを持って来たが雲が多くてあまり期待できず、周辺の景色を撮ってさっさと下山することにした。


    金ヶ岳と八ヶ岳


    八ヶ岳はまだ完全に冬山。


    霞む南アルプス。夕方の景色はあまり期待できなそうだ。


    富士山を見ながら下山する。

 下山ルートは女岩側を下り、ノンストップで下山して2時間かからずに深田公園駐車場に到着した。気になっていた保護ネットだが、想定していた通りに倒れている箇所があったが思っていたよりもひどく無かった。


    やはり倒れてしまっていたポール。しかし4本だけというのはかなり良く耐えたほうだろう。


    細いほうの鉄杭は曲がってしまったものもある。


    応急処置で立て直してきたが、シーズン前に修復が必要である。

 ポールは全て山側の斜面に向かって倒れていた。それは全て鉄杭を谷側の斜面に向けて打ち込んだポールだった。つまり、山側の斜面に向かって鉄杭を打ち込んで固定すればかなり持ち堪えられるということだろう。昨年荷揚げして残っているポールが3本、さらにネットが2枚残っている。鉄杭と打ち込むための金槌を持って行けばなんとか修復できそうである。4月中に片付けたいと思う。

 
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玉宮ザゼンソウ公園と小倉山の夜景  平成30年3月10日

2018年03月11日 | 花・花・花
 ザゼンソウが咲くこの公園を訪れるのは何年ぶりだろうか?先日の雨が場所によっては雪だったようで、ひょっとしたら雪の中から顔を出しているザゼンソウが見られるのではないかと期待していたのだが、残念ながら雪はわずかに残っているのみで、どうやら雨だったようだ。駐車場には車が4~5台止まっており、ちょうど見頃を迎えていたようで、満開のザゼンソウを楽しむことが出来た。


    久しぶりに訪れた玉宮ザゼンソウ公園。保護柵のポールが茅ヶ岳や黒岳で使ったものと同じで、うまく立てれば強度は十分あるようだ。


    さっそく咲いていました。3兄弟。


    水の中にも咲いている。


    ちょうど見頃。


    赤白入り乱れて咲いている。


    白花


    赤花


    中間色


    遊歩道脇には白花のこんな大物も居た。


    たくさんの花を楽しませていただきました。

 さて、公園を訪れたのが午後4時だったので、たっぷりとザゼンソウを楽しんだ頃にはもう日没時間に近くなっていた。夕暮れの景色を楽しむために小倉山の展望台に向かう。


    小倉山展望台。到着したのは日没過ぎ。


    展望台の上まで昇ると富士山が見える。しかし、微妙に木が邪魔である。


    残照の富士山


    夕暮れの南アルプスと甲府盆地の明かり


    南アルプスに輝く金星(下)と水星(上)


    おおいぬ座シリウスが天高く輝く。しかし展望台からの景色はこれ以上上の空を狙うと屋根が入ってしまう。

 甲府の夜景と南アルプスに沈んで行く金星と木星も見たかったもののひとつではあるが、一番狙っていたのは富士山の裾野に現れて富士山を貫くように通り過ぎて行くカノープスだった。計算上では見えるはずなのだが実際はどうなのか?富士山の裾野に巻いた雲が気になっていたが、それよりも視野を妨げている木がかなり邪魔である。


    星が輝き出した。


    そろそろ見えている時間のはずだが・・・??


    1時間ほど待ったがカノープスは見えず、富士山も霞んでしまった。

 7時20分まで待ったがそれらしき星は現れず、霞が多くなってしまい撤退となる。後にステラナビゲーターを使って再シュミレーションしてみると、この小倉山からカノープスが見えるのは左裾に一瞬見えるだけで富士山を貫通して見えるのはきわめて難しいことがわかった。時間的には6時半ごろに見えたはずだが、富士山の裾野に巻いた雲の中だったようである。冬のもっと空気が澄んだ時でないとこの場所からカノープスを見るのは難しそうで、さらには木がどうしても邪魔になってしまいいまいちということがわかった。もっと高度を上げて狙ったほうが良さそうだが、カノープスは冬の星で、もうこの星を見る季節は終わってしまう。
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甲斐駒ケ岳に沈む夕陽と金星 北杜市明野  平成30年3月6日

2018年03月06日 | 番外編
 冬至を境に太陽が折り返し、そろそろ北杜市明野の界隈でダイヤモンド甲斐駒ケ岳の撮影が可能となってきた。明野からの甲斐駒ケ岳が角度的に良いのは山頂の双耳峰が見えるということで、太陽の位置と距離をうまく調整すればおそらく3分割のダイヤモンド甲斐駒ケ岳の撮影が可能なはずである。昨年も挑戦しているが立ち位置が悪く失敗に終わっている。久しぶりに割れる甲斐駒ケ岳ダイヤの撮影に行くが出発時間が4時を過ぎており間に合うかどうかギリギリの時間である。中央高速を使って須玉まで移動して現地に到着し、GPS片手に場所を探すが座標点ぴったりの良い場所が見つからず右寄りのポジションで構える。1台のカメラのセットが終わって2台目に取りかかると、もう太陽が甲斐駒ケ岳に沈み始めている。ピント合わせをする暇も無くシャッターを切り始める。


    1台目、200㎜望遠のセットを終えた頃には太陽はもう甲斐駒ケ岳のすぐそばまで迫っていた。


    山頂に夕陽が沈んで行く。


    なんとなく3つ割れ。しかし、もう少し左のポジションだった。電線と建物が邪魔で場所を確保できなかった。


    一応3つ割れのように見える。


    いちばん左の光芒が消えて2つ割れ。


    最後の輝き。


    こちらは570㎜望遠。構図が悪かったが逆光で良く見えなかったため。なんとなく3分割。


    2分割。完全にポジションが右寄りだったが、今回の明野の浅尾という場所の界隈ならば3分割ダイヤが撮れそうだ。

 時間的に好位置を探すこともカメラのセッティングも十分では無かったが、かなり核心に迫ったように思う。今回訪れた場所の界隈は甲斐駒ケ岳の眺望がとても良い場所なので、空気が澄んでくれれば3分割ダイヤモンド甲斐駒ケ岳の撮影は十分に可能と思われる。

 場所を変えて今度は甲斐駒ケ岳に沈む金星を撮影に行く。水星も接近しているはずだが、まだ高度が低くて夕焼けの空の中で輝いているはずだ。先日の月光ティアラ撮影のために作成した前面装着型改造フィルターがおそらく金星の輝きにも応用できるはずで、8方向の光芒が出てくれるはずだ。


    夕暮れの甲斐駒ケ岳と南アルプス。


    夕焼けの空の中に星が輝き出す。左下が金星、右上が水星である。


    夕焼けの空の中でも明るく輝く金星。改造フィルターの効果で8方向の光芒が出る。570㎜望遠でも効果が出ることが確認出来た。


    ダイヤモンド金星甲斐駒ケ岳には若干位置がずれた。


    大失敗だったのがBorg36EDに装着した改造フィルター。6角形の光芒が出るはずだったが奇妙な輝きになったうえにピントが合わない。


    完全に失敗作。フィルター径が小さくて細工が難しいこともある。

 片方がうまく行けば片方がダメだったが、まだまだ試作段階の改造フィルターなので、更なる工夫を施してみたいと思っている。レンズの明るさをあまり落とさずに出来るだけ速いシャッタースピードで撮影を行うにはこの改造フィルターが大いに役立つはずである。
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丹沢からのダイヤモンド富士を狙うが・・・ 大山  平成30年3月3日

2018年03月05日 | ダイヤモンド富士
 昨年も同じ時期に丹沢大山からのダイヤモンド富士を狙って登っているが、富士山頂に巻いた雲に阻まれて失敗に終わっている。リベンジに行くがまたしても・・・

 前日は山中湖きららに車中泊して早朝3時半起きでパール富士を撮影してきた。寝不足を解消するため御殿場インターから東名高速に乗って足柄サービスエリアで休憩し、4時間ほど爆睡した。12時に目を覚ますと朝はスッキリと見えていた富士山が薄雲の中に隠れて山頂だけがわずかに見えているだけだった。高度を上げればもっと良く見えてくるはず、と登る心が折れそうな自分に言い聞かせて、ヤビツ峠に移動して2時40分から大山山頂を目指して登る。


    良く出来ている丹沢の木道。この方法だと土砂が流出しにくく登山道が削れないうえに植生の保護も出来る。予算の都合で山梨県では難しいだろう。


    途中の展望台から見る富士山。雲が多いが富士山はしっかりと見えている。


    山頂下の鳥居脇展望台から見る富士山。太陽の光が雲を透かして見えればダイヤモンド富士がみられるはずだが・・・。


    まずは山頂に行く。2~3人が休憩していたがほとんど登山者は居ない。

 4時20分ごろに山頂に到着した。ダイヤの時間までまだ1時間ほどある。西側にある富士山の展望広場に行くがカメラマンは誰も居らず、昨年と同様に独占状態である。しかし、夕方には少し晴れてくるのではないかと期待していた空はさらに雲が広がり、富士山は見えているものの太陽は姿を消してしまった。わずかにでも雲を透かして太陽が見えれば・・・と期待して、担いで行った2本の三脚とカメラをセットする。狙っていたのはダイヤモンド富士の後の白山岳に沈むキャッツアイだったが、そちらはほぼ絶望的である。


    富士山は見えているが太陽は雲の中に入ってしまって見えなくなってしまう。


    そろそろ富士山山頂に差しかかっている時間だが・・・


    もう白山岳に沈みかけてキャッツアイになっている頃。全く見えず。


    もう太陽が沈んでいる時間。

 今年も大山のダイヤモンド富士は不発に終わってしまう。山頂に移動して明かりが灯り始めた神奈川県の夜景を見に行く。


    町灯りが灯り始めた神奈川県の夜景。町灯りは見えるものの、かなり霞んでしまっている。


    雲が多くて星空は期待できそうも無い。

 空模様が悪くて星が見えないうえに霞んでいて夜景もいまひとつの輝きである。暗くなるのを待たずして下山することにする。山頂下の鳥居を過ぎてそろそろ分岐点あたりのところまで来たところで町灯りを見ると、先ほど山頂で見た時よりも遥かに輝いて見えるようになってきた。そういえば、この日の夕方は満月が昇って来る日だったのを思い出す。GPSで月の出の時間を確認すると7時に昇って来るはずだ。時刻は午後6時、あと1時間待てば月の出だ。空を見ながらどうするか、再三迷ったが、悔いを残して下山するのも悔しい。もう一度山頂に登り返して月の出を待つことにする。


    鳥居脇の展望台から見る西の空。肉眼ではうっすらと赤くなっているようにしか見えなかったがカメラで捉えると焼けていた。


    夕焼け空の夕富士


    再び大山山頂へ。左上の明るくなっているあたりに月が出てくるはずだが・・・待てど暮らせど月は見えず。


    このブナの大木を透かして見える月の構図を考えていたのだが、月は出なかった。

 7時20分まで待ったが雲に阻まれて月は出ず、ダイヤモンド富士、月の出ともダブル撃沈して下山となった。雪はほとんど無かったがぬかるんだ斜面でのスリップに十分に注意して、1時間ほどで下山した。


    相変わらず雲が多いが、富士山は見えていた。

 この前日にsanaeさんたちが大山を訪れて素晴らしいダイヤモンド富士の撮影に成功していた。今回はそれを見て良しとしよう。この山の3月3日にこだわっているのは、ダイヤモンド富士と同時にキャッツアイの撮影が可能だからである。うまくすれば、3月4日でも分岐部の展望地から撮れるかも知れない。また秋か、来年かチャレンジしたい。

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夜明けのパール富士 富士スピードウェイ界隈  平成30年3月3日

2018年03月04日 | 月富士
 夜明けの頃に富士スピードウェイ西側ゲート付近でパール富士になるのだが、ゲートの前だと左に寄ってしまうはずだ。さらに電線が邪魔になるのも分かっている。スピードウェイの敷地内ならば真ん中あたりに持って来られるのだがそもそも早朝6時に敷地内に侵入するのは不法侵入になってしまうだろう。現地で良さそうな場所を探すことにして前日山中湖きららに移動して車中泊する。睡眠薬を飲んで寝ようとするが眠いのになかなか寝付けず、深夜11時半の時刻を確認した後にようやく眠りについた。

 翌朝は3時半に起床して山中湖湖畔から富士山の上に昇っている月を撮影する。


    凍る山中湖と月


    眩しいほどの月が凍った湖面を照らす。

 この撮影には狙っていたものがあって、未明3時54分から58分にかけて富士山の左裾野から月の左脇を通って国際宇宙ステーションISSが通過して行くはずだった。赤い光を放っていれば写るのではないかと期待していたのだが何も写らなかった。やはり薄明の頃の太陽光を反射させたISSを狙わないと写らないようだ。

 軽く朝食をとって富士スピードウェイ西ゲートに移動する。カメラマンが誰も居ないということはここではいまいちということなのだろう。富士スピードウェイの中にある駐車場はほぼ満車に近いくらい車が止まっているが、いったいどうやって入ったのだろうか?駐車場ゲートは閉じられている。GPSで位置を確認しながら周辺の道路をうろついていると、富士山上部はなんとか見える良さそうなポイントを発見した。カメラマンが2~3人道路脇に駐車している。月の角度から見ても良さそうなのでそこでカメラを構える。


    広場の向こうに倉庫らしき建物が見える。たぶん私有地で本来は入ってはまずい場所なのかも知れない。


    月が富士山頂に近付く。良い場所に沈みそうだ。


    富士山頂に迫る月


    黄金色に輝いた。


    ほぼ真ん中で接地。


    同上


    沈んで行く月


    半分以上沈んだところで富士山が赤く染まり始めた。


    沈む月と朝日に染まる富士山


    天候が良く紅富士になった。

 おそらく多くのカメラマンが押しかけてきたであろうから、もっと良い場所があったのだろう。もう少し距離を離して良い場所があれば、パール紅富士が撮れたのであろうが、山梨県外ではほとんど土地勘が無いので今回はこれで良しとしよう。
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月光ティアラ撮影に挑む 富士宮市猪之頭  平成30年3月2日

2018年03月04日 | 月富士
 月齢14の月が日没約1時間後に昇って来るこの日は普通にパール富士を撮ると月の光が放散してしまうか、あるいは富士山の形が暗くなって見えにくくなってしまう。この日に狙うのは過去に一度だけ撮影に成功している多分割パール富士月光ティアラである。月齢14ないしは15の月でないと撮影が困難となる月光ティアラは撮影場所の立ち位置が難しいだけでなく、太陽と違って暗いためにシャッタースピードが遅くなりレンズの選定・細工とカメラの設定が難しい。まだこれが良いという方法は決まっておらず、まだ四苦八苦している状態である。

 この日は以前に一度訪れて見事に月光ティアラ撮影に失敗している場所である。Iso感度を6400まで上げてもシャッタースピードが1秒を越えていたために画質が悪いうえにブレており、さらにはピントもいまいちだった。今回はフィルターに細工を加えてCanon75-200mmの前面に装着し、F2.8でシャッターを切ってみようと思っているのだが果たしてうまく八方向の光芒が出てくれるのかどうか、かなりの不安がある。もう1台は皆既月食の月を撮るために新調したテレコンバーター装着したBorg71FLに改造絞りを装着して使ってみる。もう1台Borg36EDレンズも細工をしてみてはあるが、3台を使って慣れない撮影に挑むのは困難なため、2台を使うことにする。


    天候は抜群。夕陽に富士山が染まる。農道脇スペースに車を止めさせてもらったがあまり良い場所では無いのでカメラを下ろしてから車は移動させる。


    改造フィルター装着Canonレンズの試し撮り。おおいぬ座シリウスを撮ってみる。


    拡大して見ると八方向の光芒が出ている。ひとまずは改造成功のようだ。


    こちらがBorg71FLの試し撮り。ピントとブレも大丈夫のようだ。

 20分ほど前にセット完了し、月の出を待つ。2本後ろ側の農道にも2~3台の車が止まっておりパール富士を狙っているようだ。位置的に剣ヶ峰の上に昇って来る月を狙っているように見える。望遠レンズで連写すると固定の悪い私の三脚だとどうしてもブレが生じてしまうので、若干のインターバルを置いてから撮るように設定するのだが、最速で1秒間に1コマしか撮れない。いろいろと設定を考えて試し撮りしているうちに月の出の時間を迎える。


    月の出の直前。剣ヶ峰の上に光の輪が現われた。


    月が出た。改造フィルターの効果あって見事な8方向光芒が出る。Iso2500, F2.8, 0.8secで撮影。


    若干右から出たが、月光ティアラ撮影成功。


    もう1台のテレコンバーター装着Borg71FL(570㎜相当)、Iso6400, 0.8sec で撮影。以下は1秒間隔の6コマ連写画像。







    まずまず満足の行く多分割パール富士月光ティアラ撮影に成功した。

 完璧とは言わないまでも、想定していた以上に良い画像が得られたと思う。しかし、位置的にもう少し右側で良かった。さらには、2本のレンズともフレアが出てしまうことが残念なところである。キャノンの明るいレンズは止む無しとしてもBorg71FLでフレアが出てしまうことは残念である。テレコンバーターを装着するとフレアが避けられないようだ。


    今宵は素晴らしい月の出を見させていただきました。月に感謝。
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甲斐駒ケ岳に沈む月 甲府市帯那町  平成30年3月2日

2018年03月04日 | 番外編
 爆弾低気圧が去った後の澄んだ夜空を明るい月が照らした。夜明けの頃に甲斐駒ケ岳に沈む月を見るために予め下見しておいた帯那町の林道に向かう。現地に行く林道に入ったつもりだったが1本間違えたようで、戻って別の道を行くと今度は工事中で迂回路の看板があった。そちらに行くと目的の林道には入れず、また元の道に戻ってしまい、別の道を行くと今度は田んぼの中の細い道に迷い込んでしまいバックして脱出するのに一苦労してしまう。ようやくたどり着いた時には月はもう甲斐駒ケ岳のすぐそばまで迫っている。2台のカメラをセットする時間は無く、1台だけ持って三脚とカメラをセットする。しかし、強風に煽られてカメラの固定がきわめて悪く、どうしても微妙にブレてしまう。


    再三道に迷ってようやく撮影予定地に到着した頃には、月がもう甲斐駒ケ岳のすぐそばまで迫っていた。


    美しく黄金色に輝く月は甲斐駒ケ岳山頂に巻いた雲の中に入ってしまう。


    足早に流れ形を変えて行く雲。


    なんとか山頂にかかる月は見ることが出来た。


    あっという間にまた雲の中。


    本日の撮影地から見る甲斐駒ケ岳と鳳凰山。下は植林帯で決して眺望の良い場所では無い。

 ほんのり朝焼けの東の空が美しかったので富士山の見える金子峠に立ち寄るが、ここに行くのにもまたしたも道迷いしてしまう。


    朝日が射す金子峠の富士山。下に見えるこんもりした山は愛宕山の隣にある大笠山。


    夜明けの富士山


    強風で落ち葉が舞い上がる。

 帯那町は道が入り組んでおりカーナビを使ってもしばしば道迷いしてしまう。現地到着が遅れてしまったことは痛かったが、雲と風で大気が乱れておそらくは満足な撮影は出来なかっただろうと思う。

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月光の白糸の滝  平成30年3月1日

2018年03月04日 | 番外編
 2月の午前中に訪れた際に、白糸の滝には大きな虹がかかっていた。おそらく月光でも虹が出るはずだ。パール富士撮影に田貫湖まで来たことだし、少しばかり時間をつぶして月が昇って来るのを待ち、白糸の滝まで足を延ばしてみた。


    白糸の滝展望台から見る月と富士山。滝も撮ろうと試したが暗くて写らず。


    月光が射し始めた白糸の滝。まだ少し早かった。虹は見えない。


    滝の上にはカシオペア座が輝いていた。


    そろそろ見えてくる時間だと思うのだが・・・。


    近付いてみると、左下に小さく虹が出ている。


    もう少し待ってみるが、間もなく消えてしまった。何故??

 月明かりが照らしてくれば虹が大きくなるものだとばかり思っていたのだが、逆に月が昇ると虹は消えてしまった。しばらくは何故に消えてしまうのか理解できなかったが、帰り際に考えてみると、そもそも虹は太陽の反対側に現れるもので月の高度が高ければ下側に小さく出てさらに消えてしまうのは当たり前の現象である。つまり、今回の月はそもそも昇り始めの位置が北側の高い位置にあり、白糸の滝を照らした時間にはもうだいぶ上のほうに昇っていて滝を照らす角度が悪かったということである。もっと月の高度が低い時に狙わないと月光の虹は写ってくれないことがわかった。


    月光照らす富士山。展望台から。

 5月か6月ごろならば満月の頃の月の昇る位置は低いはずだ。月の位置を計算しながら再訪してみたい。
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雲巻く富士山に昇るパール 田貫湖  平成30年3月1日

2018年03月02日 | 月富士
 強烈な爆弾低気圧が発達し、日本各地で強風が吹き荒れ被害が発生した。北海道では大雪と吹雪で車が立ち往生しているところがあり、ホワイトアウトで行方不明者も出ているらしい。しかし、その爆弾低気圧が通り過ぎた後にはスッキリとした青空が待っていた。強風が吹いてはいるもののお昼近くになると真っ青な青空が広がりスッキリとした富士山が見え始めた。この空ならば、夕方のパール富士は十分に期待できる。

 向かった先は田貫湖である。長者ヶ岳が良かったのだが田貫湖到着が午後3時近くだったのでその時間から登っても間に合わない。到着した頃には富士山山頂が見えていたのだが、その後山頂に雲が湧いたり消えたりを繰り返し、次第に雲が多くなってきてしまう。気温が上がり過ぎてしまったようだ。この日の田貫湖からのパールは日没6分後に右寄りの剣ヶ峰に近いところから月が現われるはずだ。どうせ真ん中から出ないのならば剣ヶ峰にかかる位置に狙いを定め、GPSに座標を登録してきた。その場所に行ってみると、既に何本も三脚が立てられているものの場所は確保できる・・・しかし、ベテランのカメラマンの中に混じって撮るのは気が引けるし、雲が巻いているので少しでも高度が高いポジションのほうが有利である。カメラ3台と三脚を担いでたぬき展望台に向かう。そちらには誰もカメラマンは居なかった。


    ポンポコポン太が居るたぬき展望台。


    田貫展望台から見る田貫湖と富士山。


    次第に雲が湧き出してしまう富士山山頂。


    駐車場は満車になって路上駐車の車も増えてきた。


    残照の雲


    同上。

 1時間半ほど展望台界隈をブラブラと散策し、いよいよ日没を迎えて富士山の残照が消える。一瞬だけ剣ヶ峰が姿を現す時もあったが、すぐに雲に巻かれてしまう。そしてその雲に巻かれながら月が姿を現した。


    雲に巻かれて姿を現した月。


    あっという間に雲をすり抜けて月が昇る。


    雲に巻かれたパール富士


    570㎜望遠で剣ヶ峰と月を捉えようとしたが雲に阻まれてしまう。


    剣ヶ峰のシルエットは写らず。こちらのカメラは失敗。


    山頂は雲に巻かれたが昇る月の雰囲気は抜群だった。


    薄雲に霞む月


    同上。強風で湖面が揺れダブル富士にはならなかったが、湖面に映る月の輝きがきらめいている。


    写真としてはいまいちだったが、雲を抜け出てくる月の雰囲気と期待感は抜群だった。

 パール富士としては失敗作ではあるが、一瞬でも山頂が現われていたならば、抜群に良い作品になっていたであろう。また次のパールに期待したい。
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三珠のセツブンソウ咲く  平成30年2月28日

2018年03月02日 | 花・花・花
 ここを訪れるのはかれこれ10年ぶりくらいではないかと思う。管理されていた方が亡くなられたと聞いているがその後どうなっているのだろうか?無法地帯にはなっていないと思うが?


    ちょうど満開だったセツブンソウ。


    たくさん咲いているように見えるのだが、以前に訪れた時はどうだったのか、もはや記憶に無い。


    ロープが張られて立ち入らないように管理されているが、不思議とロープ際の足元に多く咲いている。


    三珠のセツブンソウ


    石灰岩地では無いので自生のものなのかどうかは知らないが、これだけ咲いてくれると嬉しい。

 しっかりと管理されているように見受けられる。良い時期に訪問出来た。
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