Don't Kill the Earth

地球環境を愛する平凡な一市民が、つれづれなるままに環境問題や日常生活のあれやこれやを綴ったブログです

群居本能(5)

2021年08月02日 06時30分21秒 | Weblog
なぜ期待の“最速トリオ”は男子100m予選で惨敗したのか…重圧と見誤った世界のレベル
 「男子100mは日本選手権を勝ち抜くのが熾烈だっただけに、代表権を獲得して、気持ちのうえで安堵してしまった部分はあっただろう。そして無観客開催となったことも日本勢にとってはマイナスに作用した。
 サッカーはアウェーチームよりもホームチームの方が圧倒的に有利だ。陸上も似たような部分がある。2017年ロンドン世界選手権では7万人もの大観衆がスタジアムを埋め尽くすと、地元・英国の選手が大活躍した。選手紹介では大きな拍手が起こり、スタジアムは熱気に満ちていた。非日常的な空間が特に自国のアスリートたちの力を引き出していたように思う。


 競泳もそうだが、有力選手がアッサリ敗退するのを観ていて、これらの選手にとって無観客開催が不利に作用しているのではないかと思うようになった。
 上の記事が指摘するように、ホーム開催のメリットは、自国民の大きな拍手・応援・歓声などで非日常的な雰囲気が醸し出されることによって、選手の潜在能力がフルに引き出されるところにあるように思う。
 つまり、アスリートを群居本能がアシストするわけである。
 対して、無観客開催だと、こうしたメリットは全くない。
 だから、多くの人に観られることをプレーの原動力としているタイプの選手は、力を発揮できないのではないだろうか?
 ここで思い出したのは、第二次大戦時の「千人針」のエピソードである。

昭和史 1926-1945 半藤 一利 著
 「八路軍は見ていたんですね。「日本軍隊的政治特性」という極秘文書が残っていまして、その中で、千人針こそが日本軍隊の懦怯性ー臆病で意志の弱いことーの表れだと指摘しています。・・・
 ・・・精神的に強いようだが、本当は臆病で意志がからっきし弱いことの証拠であって、あの連中は死を恐れていてそんなに強くはないんだ、と鋭い観察で見越していたようです。
」(p203)

 「集団では力を発揮するが、単独では力を発揮できない」というメンタリティ―は、どうやら伝統的なもののようである。
 千人針のようなもので、メンタル面の補強を行う必要があるのかもしれない。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする