Don't Kill the Earth

地球環境を愛する平凡な一市民が、つれづれなるままに環境問題や日常生活のあれやこれやを綴ったブログです

暴力と企み

2022年01月30日 06時30分09秒 | Weblog
旧ソ連圏の主導権めぐり中ロに不協和音 ウクライナ攻撃抑止「影の主役」は習主席?【解説委員室から】
 「中国はベラルーシにも工業団地建設を進めているが、2020年にベラルーシで独裁者・ルカシェンコ大統領への反対デモが吹き荒れた時、中国は後ろ盾のロシアに対し、軍事介入しないよう警告したとの情報がある。
 旧ソ連諸国に経済力で平和的に進出しようとする中国と、軍事力による影響力拡大を図るロシアでは、相入れないのだ。
 2月4日の中ロ首脳会談で、習主席がロシアの強硬外交に対し、水面下で自制を働き掛けるかどうかが注目される
。」

 旧ソ連諸国に経済力で「平和的に」進出しようとする中国と、「軍事力」による影響力拡大を図るロシアとの間に不協和音が生じていると指摘している。
 この記事を読んで、私は、「オデュッセイア」の第九歌を思い出した。

ホメロス オデュッセイア(上)
 「『ポリュペモスよ、浄らかな夜を騒がしてそのような大声をあげ、われらの眠りを妨げるのは、一体どういうひどい目に遭ったというのだ。どこぞの人間が、お前の家畜をむりやりにさらってゆくとでも、それとも誰かが悪巧みをめぐらすか、暴力をふるうかして、お前を殺そうとしているとでもいうのか。』
 すると豪力無双のポリュペモスが、洞窟の中から答えていうには、
 『ああ皆の衆、暴力ではなく、企みで俺を殺そうとしている奴はなあ、「誰もおらぬ」じ(の)だ』
」(p236)

 暴力(ロシア)にせよ、企み(中国)にせよ、他国・他者を自分の支配下におこうとする国のことを、ホメロスであれば隻眼の巨人キュクロプスになぞらえたのではないだろうか?
コメント
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