生物はなぜ死ぬのか 講談社現代新書 著:小林 武彦
「霊長類にたとえると、ヒトとほぼ同じサイズのゴリラやチンパンジーの寿命は40~50年なので、もしハダカデバネズミ並にヒトが長生きできたとすると、単純計算ではヒトの寿命はその10倍の500年生きることになります。」(p198)
この先、仮に米中ロ間で核戦争が起これば、地上で生活することは出来なくなるだろう。
そうなると、今のうちに地下に都市を建設しておくというのが賢明な政策なのかもしれない(一極集中(2))。
これについては、猛獣たちが跋扈する地上を逃れ、地下での生活に適応したハダカデバネズミが参考になる。
第1回: ハダカで、デッパで、ネズミです
「狭い地下トンネルでの集団生活という生育環境に適応した結果が、このキモカワイイ姿だと言えるでしょう。身を寄せ合って暖を取るので、寄生虫が潜みやすい毛皮はむしろ不要。土を掘り進んで餌を探すためには、大きく頑丈な歯が欠かせません。暗闇の中では見えないので、目は退化して小さく、視力もほとんどないそうです。一方で、匂いは情報を得るための手段としての価値が高いせいか、鼻には存在感があります。」
「人間の寿命が100歳だとすると、80歳まで若い頃と変わらない体を保つという、まさに「健康長寿動物」。飼育下で、ほとんど発がんが確認されていない「がん化耐性」も注目されています。これらの機能を実現している分子生物学的なメカニズムを解明して、人類の未来に貢献することこそ、我々の使命なのであります。」
将来的には、地下都市での生活に適応した人間だけが生き残るということになるかもしれない。
その時、人類は、見た目がハダカデバネズミのようになっているかもしれないのである。
「霊長類にたとえると、ヒトとほぼ同じサイズのゴリラやチンパンジーの寿命は40~50年なので、もしハダカデバネズミ並にヒトが長生きできたとすると、単純計算ではヒトの寿命はその10倍の500年生きることになります。」(p198)
この先、仮に米中ロ間で核戦争が起これば、地上で生活することは出来なくなるだろう。
そうなると、今のうちに地下に都市を建設しておくというのが賢明な政策なのかもしれない(一極集中(2))。
これについては、猛獣たちが跋扈する地上を逃れ、地下での生活に適応したハダカデバネズミが参考になる。
第1回: ハダカで、デッパで、ネズミです
「狭い地下トンネルでの集団生活という生育環境に適応した結果が、このキモカワイイ姿だと言えるでしょう。身を寄せ合って暖を取るので、寄生虫が潜みやすい毛皮はむしろ不要。土を掘り進んで餌を探すためには、大きく頑丈な歯が欠かせません。暗闇の中では見えないので、目は退化して小さく、視力もほとんどないそうです。一方で、匂いは情報を得るための手段としての価値が高いせいか、鼻には存在感があります。」
「人間の寿命が100歳だとすると、80歳まで若い頃と変わらない体を保つという、まさに「健康長寿動物」。飼育下で、ほとんど発がんが確認されていない「がん化耐性」も注目されています。これらの機能を実現している分子生物学的なメカニズムを解明して、人類の未来に貢献することこそ、我々の使命なのであります。」
将来的には、地下都市での生活に適応した人間だけが生き残るということになるかもしれない。
その時、人類は、見た目がハダカデバネズミのようになっているかもしれないのである。