カザフ大統領、中ロに謝意 デモ鎮圧、権威主義陣営へ
「トカエフ氏は「わが国での悲劇的な出来事は、新たに民主主義と人権の問題を明らかにした」と述べ、「民主主義とは、やりたい放題にすることや、ブログなどで違法行為を扇動することではない」と主張。「いわゆる自由なメディアや外部の活動家が法秩序違反を助長し、実際には扇動する役割を担っている」と決め付け、「テロリスト」摘発に向けた省庁間組織を発足させたと明らかにした。トカエフ氏はデモ隊を「テロリスト」と非難している。」
「民主主義と人権の問題」というのは不適切であり、カザフスタンにおける「政治の不成立」という最大の問題を、大統領自身が明らかにしてしまったというのが正しい説明ではないかと思う。
木庭顕『ローマ法案内──現代の法律家のために』
「「完全に自由独立な」ということの意味であるが,それら主体間の関係を(或る高度な質を伴った)言語だけが媒介しており,実力や物的非物的取引が媒介しているのでない,ということである。・・・彼らがこの言語つまり自由な議論だけで物事を決定したとき,この決定が社会全体に対してオールマイティーでありこれを覆すものがない,ということである。事実これが絶対視され,何らの強制力なしに社会全体において実現される(どんなに自由な決定であろうともこれを実力によって強制したのであれば,そこに自由はない)。」(p17~18)
「デモをすると実力で鎮圧される」というわけで、これを典型的な「政治の不成立」のあらわれとみるわけである。
これを対岸の火事といってよいかどうかは、じっくり考えてみる必要があるだろう。
「トカエフ氏は「わが国での悲劇的な出来事は、新たに民主主義と人権の問題を明らかにした」と述べ、「民主主義とは、やりたい放題にすることや、ブログなどで違法行為を扇動することではない」と主張。「いわゆる自由なメディアや外部の活動家が法秩序違反を助長し、実際には扇動する役割を担っている」と決め付け、「テロリスト」摘発に向けた省庁間組織を発足させたと明らかにした。トカエフ氏はデモ隊を「テロリスト」と非難している。」
「民主主義と人権の問題」というのは不適切であり、カザフスタンにおける「政治の不成立」という最大の問題を、大統領自身が明らかにしてしまったというのが正しい説明ではないかと思う。
木庭顕『ローマ法案内──現代の法律家のために』
「「完全に自由独立な」ということの意味であるが,それら主体間の関係を(或る高度な質を伴った)言語だけが媒介しており,実力や物的非物的取引が媒介しているのでない,ということである。・・・彼らがこの言語つまり自由な議論だけで物事を決定したとき,この決定が社会全体に対してオールマイティーでありこれを覆すものがない,ということである。事実これが絶対視され,何らの強制力なしに社会全体において実現される(どんなに自由な決定であろうともこれを実力によって強制したのであれば,そこに自由はない)。」(p17~18)
「デモをすると実力で鎮圧される」というわけで、これを典型的な「政治の不成立」のあらわれとみるわけである。
これを対岸の火事といってよいかどうかは、じっくり考えてみる必要があるだろう。