森友文書改ざん問題、財務省を暴走させた「圧力」の正体
「3月11日の国税庁長官・佐川宣寿氏辞任にあたっての会見で、佐川氏は記者から「忖度はあったんですか?」と聞かれ、気色ばんでこう答えている。
「忖度って、すみません、どういう意味ですか!」
見ていた人は「あれっ」と感じたはずだ。筆者もずっとこのことが気になっている。これは本当に「忖度」なのか。
忖度か、指示か。そうした二者択一から離れて現実を見つめ、分析する必要がありそうだ。」
忖度か指示かという二者択一がおかしいことは同感。
霞が関のキャリア官僚が最終的には「組織防衛」の原理で動くというのは常識であり、今回もそれで説明できると思われる。
念のため指摘しておくと、官僚が政治家を恐れる傾向が強まったのは、私の記憶では、細川連立政権時代以降のことである。
今ではあまり取りざたされることはないが、当時の通産省・内藤正久局長の事実上の解任事件は、霞が関を震撼させたといわれる。
恐れおののく官僚たち
「最も自民党的な政治家、小沢は古巣、自民党を骨抜きにするために強引な手を打ち始める。政治不介入とされてきた官僚人事だ。
霞が関に衝撃が走ったのは細川政権誕生からおよそ4カ月後の12月だった。
通商産業省 (現経済産業省)産業政策局長、内藤正久が担当大臣、熊谷弘から辞任を迫られたのである。
結局、その年の押し迫った12月22日、内藤は役所を去ることになる。
役所の後輩である熊谷の、
「あなた(内藤)がいると省内が暗くなる」
という言いがかりに始まった辞任要求を押し通したのである。」
「組織防衛」の根底には「恐怖」があるというのが私の見立てである。
「3月11日の国税庁長官・佐川宣寿氏辞任にあたっての会見で、佐川氏は記者から「忖度はあったんですか?」と聞かれ、気色ばんでこう答えている。
「忖度って、すみません、どういう意味ですか!」
見ていた人は「あれっ」と感じたはずだ。筆者もずっとこのことが気になっている。これは本当に「忖度」なのか。
忖度か、指示か。そうした二者択一から離れて現実を見つめ、分析する必要がありそうだ。」
忖度か指示かという二者択一がおかしいことは同感。
霞が関のキャリア官僚が最終的には「組織防衛」の原理で動くというのは常識であり、今回もそれで説明できると思われる。
念のため指摘しておくと、官僚が政治家を恐れる傾向が強まったのは、私の記憶では、細川連立政権時代以降のことである。
今ではあまり取りざたされることはないが、当時の通産省・内藤正久局長の事実上の解任事件は、霞が関を震撼させたといわれる。
恐れおののく官僚たち
「最も自民党的な政治家、小沢は古巣、自民党を骨抜きにするために強引な手を打ち始める。政治不介入とされてきた官僚人事だ。
霞が関に衝撃が走ったのは細川政権誕生からおよそ4カ月後の12月だった。
通商産業省 (現経済産業省)産業政策局長、内藤正久が担当大臣、熊谷弘から辞任を迫られたのである。
結局、その年の押し迫った12月22日、内藤は役所を去ることになる。
役所の後輩である熊谷の、
「あなた(内藤)がいると省内が暗くなる」
という言いがかりに始まった辞任要求を押し通したのである。」
「組織防衛」の根底には「恐怖」があるというのが私の見立てである。