パンセ(みたいなものを目指して)

好きなものはモーツァルト、ブルックナーとポール・マッカートニー、ヘッセ、サッカー。あとは面倒くさいことを考えること

芭蕉と土方歳三

2009年03月17日 22時33分32秒 | Weblog
芭蕉全句を晩年の作から読んでいた
するとこんな句が目に入った

「おもしろき秋の朝寝や亭主ぶり」

おもしろき、、、
どこかで見たような気がすると思っていたが
それは土方歳三の豊玉発句集の中にあった
「おもしろき夜着の列や今朝の雪」

単に「おもしろき」の言葉が同じだけなのだが
何故だか歳三は芭蕉のこの句を知っていて
あえて使ったのではないかな!と
確信に近いものを感じてしまった

それからもう少し芭蕉の句を見ていると
「秋の夜を打ち崩したる噺かな」
という句があり
これから連想する歳三の句は
「春の夜はむつかしからぬ噺かな」

確かに内容や深さ技術は相当の差があるものの
若い土方歳三の少しばかり俳句に
夢中になった姿が目に浮かぶようだ

誰かに習ったみたいだから
やはり芭蕉のこれらの句を知った上での
引用(?)に違いないと思うのだが

それにしても後の土方歳三の運命を考えると
俳句を作っていた頃のまま生かしてあげたかった
と思えてならない

もっともそれでは土方歳三は
土方歳三でなかったかもしれないが、
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