パンセ(みたいなものを目指して)

好きなものはモーツァルト、ブルックナーとポール・マッカートニー、ヘッセ、サッカー。あとは面倒くさいことを考えること

秘密基地

2009年07月01日 21時30分11秒 | Weblog
3年前、家を建て直すと同時に
空きスペースの雑木林らしきものをつくった
常緑樹が4本くらい、後は落葉樹で
冬場は見るも無惨なくらい寂しい限り

それが4月20日頃になると一気に新緑が芽吹き
それこそ生き物というか生命というか
とにかくそんなものの輝きがまぶしくて
とても愛おしい気分になってくる

柔らかな緑、幼いような若い疲れを知らない葉っぱは
まるで動物の赤ちゃんを愛おしく思う感覚と同じものを
心に中に呼び起こす

ところで、新緑も過ぎて今くらいになると
今度は枝が伸び放題になってきている
葉っぱも濃くなり、数もグンと増えて
ちょっと目にはうるさく感じられるくらいだ

そこで昨年同居人は、昔から別の場所にある庭の剪定に
来てもらった職人さんについでに
うるさく感じられる枝や葉っぱを切ってもらってしまった

その姿を見たとき、正直がっかりした
確かにスッキリした
まるで床屋に行ったようで
だがそれまであった、なにか自然ぽいものが消えてしまったような
気がして残念で仕方なかった

流石に今年は職人さんに剪定してもらわなくてもいい
と同居人には告げておいたので
(剪定はこの雑木林をデザインした方に頼むから)
相変わらずの無秩序の伸び放題みたいな状態になっている

特に道路際のススキ、クロモジ、トサミズキ、エゴノキ、アズキナシ
が植わっている辺りは下草もしっかり生えて
小さいながらも日陰ができてどこか秘密めいた雰囲気だ

同居人からすれば暑苦しい!
と評判の悪い場所だが、自分にとっては
この雑然と伸び放題になっている木々の下、葉っぱの下には
おそらく数多くの生命が(虫や雑草や微生物)
人知れず暮らしているに違いないと思うと
とても神秘的な感じさえする

それはまるで子供の頃のお気に入りの場所
秘密基地がとても心地よかったのと似ている

整然としているのもいい
しかし、あまり勝手ばかりはいけないが
ある程度の自然の姿は好きだな!
雑草も、日陰ができたおかげで広がり始めたコケも土も
本当に「らしく」なってきた

木々が涼しげだったり、きれいだったりするだけでなく
小鳥たちを呼び込むような餌の供給場所になったりして
生き物の存在を感じられることは、とても気持ちがいいことだ

人は生命のあるものに囲まれないと疲れてしまう
フトそんな気がした

この秘密基地
朝のぞいたりするとクモの巣がしっかり張って
キチンと様々な活動をしているようだ
蚊も短パン姿の自分に近寄ってくるが
ある面それもよし?

自然はつくづくいいものだ

コメント
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