パンセ(みたいなものを目指して)

好きなものはモーツァルト、ブルックナーとポール・マッカートニー、ヘッセ、サッカー。あとは面倒くさいことを考えること

ザ・ロング・アンド・ワインディング・ロード

2010年04月22日 20時11分13秒 | ポール・マッカートニー
1984年ではなく1976年
ウィーンでウイングスのライブを見た(聴いた)

確かその日は50シリングのシュターツオペラの立ち見席で
タンホイザーを見るつもりだったのに
始まってみると「薔薇の騎士」に演目が変わっていた

まだ「薔薇の騎士」が名作である事を知らなかった自分は
観劇をパスし
急遽、その日ウイーンのどこかの公園で開かれる事になっていた
ウイングスのコンサートにタクシーを走らせた

チケットをどうやって手にしたか覚えていない
だが、間違いなくそのコンサートを体験できた

で今覚えている事と言えば
ヴィーナス&マースからロックショーへと続き
CDと同じ順番だなと思った事と
あの皆が待っていた曲「イエスタデイ」のイントロを
わざと間違えて笑いを取った事
そしてもう一つ、これが今日のポイントだけれど
「ザ・ロング・アンド・ワインディング・ロード」が
えらくいい曲に思えた事

このザ・ロング・アンド・ワインディング・ロード
昔ちょっとだけつき合った彼女のお気に入りの曲だったけれど
アルバム「let it be」に入っているものは
オーケストラとコーラスが大げさで
分からないでもないけれど、ちょっとなあ!
と自分の中では評価は高くなかった

ところがあの日のザ・ロング・アンド・ワインディング・ロードの印象は
「あれ、こんなにいい曲だったけ?」

それが何故だったのか分かったのは
ビートルズ アンサーパストとかいう
安っぽい怪しいジャケットのCDに(1000円くらいだった?)
ピアノ伴奏だけ(?)でポールの声が大きく扱われている
テイク・ワンだったかツウーだったか、とにかくそんな類いの
ザ・ロング・アンド・ワインディング・ロードを聴いたからだ

そう、この曲は、あんなに大げさな編曲で演奏されるべきでなく
もっとシンプルな伴奏で切々と歌われるべきだったのだ

後年、「ゲットバック ネイキッド」の中で
つまり、ちゃんとした公式の録音で
同様なピアノとギター、ベースのシンプルな伴奏のものが
聞ける事になったが
聴いているうちに、ついついあの大げさな伴奏を連想してしまう
傾向はあるものの、やっぱりシンプルな方なヴァージョンの方がいい
これは作曲者のポールの意見と同じというわけだ

もっともポールは後にフィルスペクターの
あの編曲も捨てたもんではない!
と再評価したとかしないとか

それにしてもラジオでかかるザ・ロング・アンド・ワインディング・ロード
大半がピアノヴァージョンでないのは何故なんだろう
(ちょっと残念だ)
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