パンセ(みたいなものを目指して)

好きなものはモーツァルト、ブルックナーとポール・マッカートニー、ヘッセ、サッカー。あとは面倒くさいことを考えること

豊橋交響楽団定期演奏会 〜豊響 マーラーに挑む〜

2019年06月02日 18時14分38秒 | 見てきた、聴いてきた(展示会・映画と音楽)

ゆっくり出かける予定だったが、なんとなく気が急いて早く会場に着いた
豊橋交響楽団の定期演奏会

パンフレットにあるように今回はマーラーに挑戦
プログラムは

なかなか意欲的だし、いわゆる名曲も入ってサービス精神に富んだものだ
これを1500円で楽しめるというのだから、節約家(ケチ)にはとてもありがたい
入場時にもらったパンフレットには8月にまた魅力的なプログラムのコンサート(ショスタコーヴィチの5番など)が
これまた破格の価格であるようで、これも見逃す手はない

敢えて予習していかなかったコンサート
音楽を聴いていて部分部分でいろんな連想が浮かぶが、それこそが音楽を聴く楽しみかもしれない
ということで、気がついたことなど思いつくままに

音色はチューニングの時点でおおよそ想像がついたし、その想像を越えるものではなかった
チューニングの音で今でも覚えているのはパリ管弦楽団だ
これは今具体的にどう違ったのかは説明できないが、なにか違う、、とその時強く感じたことだけは覚えている

今日の感想はメインのマーラーの一番で
冒頭、みんなが聞き耳を立てている中、管楽器は音程が安定しにくいので奏者の緊張感は如何ばかりだったろう
のってくると勢いでなんとかなるだろうが、大変だな、、とちょいと可哀想に思えた

数ヶ月前にこの一番「巨人」は名古屋で京都市交響楽団で聴いているので多少耳が慣れて
前回よりは細かい部分まで聴き込めたかもしれない
(音色は京都のほうがだいぶ上級な感じ)

第一楽章に「さすらう若人の歌」の第二曲のメロディが出てくる
不意にフルトヴェングラーの指揮したフィッシャー・ディスカウの歌う演奏を思い出した
フルトヴェングラーとマーラーは意外な組み合わせだが、この曲は以後の曲のような急激な気分の変化はなく
青春の一時期の音楽として、処女作の初々しさもあって、フルトヴェングラーの深々としたオーケストラの伴奏が絶妙で
何度も聴くのがもったいないような演奏だ
「巨人」の復習はしなくても、「さすらう若人の歌」は久しぶりに聴いてみようなとの気になった

一楽章が終わる頃、二楽章はどんな曲だったかな、、と思い出そうとしたが
何故か頭に浮かんだのはショスタコーヴィッチの5番の二楽章
焦って思い出そうとするが、ダメなときはダメで結局は思い出せずに始まるのを待った

第三楽章は「コガネムシ」の歌とよく似たメロディが奏でられる印象的な曲
この楽章も「さすらう若人の歌」のメロディが聴ける
トリオが終わって再びあの「コガネムシ」のテーマが奏でられた時、その音程は最初とは違っていたが
伴奏が不意に楽器の音ではなく人の声(男声)による合唱のように聞こえた
そしてそれはすごく効果的だった

効果的だと感じたのは第4楽章のクライマックス
大いに盛り上がってみんなでフォルテシモで絶叫するところ、そこで出てきたティンパニーの音が何と効果的なこと
前回はこの部分が気になるということはなかったが、ティンパニー奏者はやりがいのあるところかもしれない

長い交響曲としてセットで扱われるマーラーとブルックナー
自分はブルックナーのほうが好きで、最近はマーラーの音楽はこうしたナマを除いて殆ど聴かない
でもこの一番はこうして聴いてみると若い一時期しか書けない疾風怒濤のような趣のある曲で悪くない
この音楽は演奏会の現場を知っている、いい意味で演奏効果を知っている人が作った曲だと感じる
(マーラーは指揮者だったので、演奏効果の何かを知っている)
賢いマーラーが作った一番はこうだが、どんくさいブルックナーの一番は響きが交わるという文字通りの
交響曲で、復習はブルックナーの一番を聴いてみようか  とも思ったりした

ナマは熱気が一番
そしてそれを楽しまなきゃ損
批判的に聴くより楽しんで聴こうとするほうがずっと得だ
この日、アンコールがサービス精神に溢れた選曲だった
マーラーが一番の交響曲の中から自ら削除した楽章の「花の章」が演奏された
解説書では読むことがあっても聴くことはなかったので、これはありがたかった
第一感、7番の「夜の歌」の中間の楽章みたいだな、、、そんな気がした

ということで、ひさしぶりに充実した日曜日の過ごし方となった

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重なるときは重なるものだ

2019年06月02日 08時57分17秒 | 音楽

今日はライフポートとよはしで豊橋交響楽団の定期公演ある
知り合いからSNSで教えてもらったが(中日新聞にも記事に載っていた)
そのプログラムがなんとも意欲的
メインになんとマーラーの一番の交響曲を据えている
(前半はオッフェンバッハの天国と地獄 とメンデルスゾーンのバイオリン協奏曲)

先日のフロイデンホールの地元出身の方のバイオリンのリサイタルは
大好きなフランクのバイオリンソナタがプログラムにあったが
申込みが遅すぎてチケットは手に入らず悔しい思いをした

今回はウエブで予約した(一週間前)
ありがたいのは値段が庶民価格なこと
もしかしたら有名どころのオーケストラと比べてがっかりするようなことがあるかもしれない
でも地方の音楽集団の良いところは、何しろ一生懸命にやっていること(新城吹奏楽団などはそう感じる)
その熱気が感じられれば、その時間が損した事にならないだろう

プログラムのマーラーの一番はつい最近聴いたばかり(京都市交響楽団の名古屋での定期演奏会)
それまでナマで一度も聴いたことがなかったのに、これだけ短い期間に聴くことになるとは、、、
重なるときは重なるものだ
重ねるといえば今年の秋はウィーンフィルとベルリン・フィルが名古屋にやってきて
プログラムは同じブルックナーの8番の交響曲と重なっている
この曲は大好きな曲で、レコード、CDもたくさん所有しているし、交響曲のなかでは一番きいているかもしれない
(思い出すのはヴァントの指揮した北ドイツ放送交響楽団での演奏会で、あの4楽章のコーダの部分のものすごかったこと
 それは今でも思い出せて、レコード・CDの他の演奏ともついその部分を比較してしまう)
今回ウィーンフィルの指揮がティーレマン、ベルリン・フィルががメータで同じ曲を聴き比べるのには最高の機会なのだが
チケットの価格が高すぎて、それでも仕方ないと自分を納得させるのに苦労しそうだ
(とりあえず販売されているウィーンフィルの方は購入することにした)

最近は復習はするが予習はしないでコンサートに行くようになっている
なまじっか変な知識や記憶があるとその場を楽しめない
瞬間瞬間に感じること、それを楽しまなきゃ損だ

というわけで、ちょいと楽しみな今日のコンサート
果たして帰った後、復習してみようという気分になれるか、、、

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