明日できること今日はせず
人形作家・写真家 石塚公昭の身辺雑記
 



何の毛だか忘れたが、イメージしていた柔らかく、墨をポッテリ含みそうな毛先の長い筆を注文した。このヒトダマはどうやって描いたか訊く人は当ブログを読んでいないだろうから“墨にふのりを混ぜて女の黒髪で描いた”ということにしよう。 圓朝の趣味は広く、禅から書画骨董、剣術槍術乗馬、あらゆることを学んだ人物だが、ダメなエピソードといえば、若い頃に赤い襦袢をチラツつかせ、弟子の肩につかまり咳をしながら歩く。そんなキザな様子に、婦女子にキャーキャーいわれて喜んでいたくらいしか、いくら読んでも出て来なかったが『隋録三遊亭圓朝』で幼い藤浦富太郎に見られていた。後援者の藤浦三周や弟子など熱海の温泉に出かけたところ旅館で暇つぶしに、五目並べ、花合わせ?腕相撲。それにも飽きてやったのが『沢庵押』。くじを引き。負けた物が座敷にうつぶせになり、次々と八人が重なって行く。下の二人がヒイヒイいって絶息しそうになり、この遊びは廃止されたらしい。名前まで付いているところを見ると、こういった場合の定番の遊びだったのだろう。圓朝に乗っかる人がいたのか、いたとしたら何番目だとかまでは書いていないが、少なくとも、このくだらない遊びに喜んではいたのだろう。

HP

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