■茅乃輪くぐり
岐阜のC-X試験情報で気になる情報があるのだけれども、確認が取れないので、本日は無病息災を願う初夏の風物詩“茅乃輪くぐり”について掲載。
和気清麻呂を祀る京都護王神社。水無月の大祓、夏越の祓という行事が6月30日に行われている。これは拾遺和歌集にも“水無月の夏越の祓へをするひとは 千歳の命のぶというなり”とあるように由緒正しい神事なのだが、隣が京都御所、翌日から洞爺湖サミット外相会合ということで、警備が凄かった。京都御所は立入禁止で、全ての門扉には警備の警察官。この御所から烏丸通を挟んで隣に、護王神社はある。
護王神社は、平安遷都に主導的な役割を担った和気清麻呂を祭神としており、奈良の平城京から新都長岡京に遷都を行うものの、莫大な費用を投じても十年を経て新都造営は完成に至らず、桓武天皇に葛野への遷都を上奏したのが和気清麻呂。護王神社の護とは、道教に陥れられ西国に飛ばされた和気清麻呂が復権するとき、300もの猪が都までの道中をともにし、刺客から和気清麻呂を護ったという故事にちなむ。
この護王神社へは、地下鉄今出川駅から南に京都御所と烏丸通に沿ってあしを進めてゆく。護王神社については狛犬ならぬ狛猪ということで2006年度の新年干支特集に大きく特集しているのでそちらをご覧戴きたい。その道中、機動隊のバスが次々と通ってゆく。なかには九州からの警察車両もあり、警備への意気込みが伝わってきた。
護王神社の茅乃輪くぐり。茅乃輪とは、写真にある輪のことを示しており、狛猪と灯篭とともに、この茅乃輪を左廻りに二回、右回りに一回潜ってから、本殿に参拝することで御利益があるという。解説では、能殿を通って本殿に、とあったが、この日ままだ大祓の神事が行われる日ではないので、脇を通って代用とした。
盆地にある京都は、温度はともかくとして湿度が凄く、夏場はアスファルトからの熱気も含め看過できないほど暑い。暑いというか、これは最早“熱い”と表現するべきか。昨年、避暑に同じ京都府の某避暑地に行ってみたらば、そっちの方が暑かったということも、一種の架空請求ですよね!?と抗議したくなるような暑さで退散したこともあった。
参拝も終えて、神社の由緒などを示した説明を撮影する。Weblogにて記事を掲載する以上、流石に古事記や日本書紀を個々に分析するわけにはいかないので、こういった解説は記事を執筆する上で貴重な情報源だ。その写真を撮っていると、ガラスの反射で烏丸通に警察車両が信号待ちしているのがわかる。
往路復路にて垣間見た印象であるが、京都御所の警備は、いつかのブッシュ大統領来日の際の京都観光と小泉首相(当時)との日米首脳会談を実施した際に比べれば防爆警備車や遊撃放水車などがみられなかったので、あの時と比べれば規模は少ないものの、それでも実に8000名という警察官が動員されたとのことで、サミット特別警戒実施中という掲示が各所に置かれていた。
HARUNA
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