■JR西日本新型『雷鳥』完成 金沢へ甲種回送
産経新聞2008年12月15日1216時付の産経新聞Webによれば、大阪と金沢を結ぶ特急雷鳥の新型車両が完成、東大阪市の近畿車輛から金沢総合車両所に電気機関車に牽引され、甲種回送された。
特急雷鳥は、181系、381系とともに国鉄時代に、こだま色として全国的に整備され、一時代を築いた485系が使われている。この、雷鳥の塗装はこだま色とよばれる、クリーム色に赤のストライプという、カラーリングであり、国鉄特急の代名詞的存在であった。このカラーリングそのものがいまでは国鉄色として親しまれている。
485系は、リクライニングシート化やパノラマグリーン車の設置、一部洗面所やお手洗い設備の洋式化など、近代化改修を重ねたものの、導入されたのは1964年と古く老朽化は否めず、残念ながら平成23年ごろまでには雷鳥は、485系から新型車両に置き替えられることとなる。
485系は、交流直流直通運転が可能で、50hz60hz電力双方に対応していることから電化区間であれば、日本全国すべての国鉄路線を走破することが可能で、在来線特急車の中では最大勢力を誇っていたものの、東北・上越新幹線開通により東北地方の在来線特急の大半が廃止されたことで勢力を減らし始め、以後、後継車の投入などにより順次、その勢力を減らしている。
その485系も、塗装は国鉄民営化とともに新塗装に改められることが多く、こだま色の485系が特急運行されている、という雷鳥は貴重であるが、車内の内装や台車、ブレーキ性能などを総合した乗り心地などでは新型のサンダーバードに用いられる681・683系に見劣りする。
新型車両は、前述のようにサンダーバード、これも金沢と大阪を結ぶ特急であるが、この特急に用いられている683系特急の改良型となっている。営業運転の最高速度は130km/h、線路状態のいい湖西線や北陸線での運転を念頭におき、485系や681系、683系の高速性能を受け継いでいる。
新型特急は、来年春頃から営業運転を開始し、順次、485系を置き替えてゆくこととなる。カラーリングなどは、サンダーバードと共通ということなので、北陸方面に向かう特急は、名古屋と金沢を結ぶ特急しらさぎ、とともに681・683系一色となる模様。他方で、北陸新幹線開業後の雷鳥、サンダーバード、しらさぎ、の動向や、JR西日本が運行する旧式化した381系や183系の後継車両へも興味が持たれる。
HARUNA
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