■夜景撮影
いよいよ、古都京都の紅葉の季節も、終わりの頃となっている。しかし、日頃日陰になっている場所なんかは、これから真っ赤に色づく、というところもあるので、足を運んでみる価値は多いにある。
来週までとなった清水寺夜の特別拝観、今回も撮影してきましたので掲載。清水寺の夜景、これは小生に撮って夜景撮影の起点のような場所ということで、北大路機関では何回目になるか忘れそうなシリーズとなっているものの、今回もお付き合い願いたい。左手の受付にて拝観料を支払い、入場する。
今回のテーマは気の向くままに。これまでもそうだったこともあるのだが、三脚もリモートシャッターも持たずに足を運んだ次第。フィルム式の時代は、三脚にリモートシャッターが無ければ撮影できた画像は現像に出すまで確認できないのでリスクが大きく、夜景は撮影できなかった。デジタル一眼レフ時代に入って、初めて本格的に夜景を撮影したのがここ、清水寺。
ISO感度を100~1600まで自由に設定できる、これはフィルム式カメラではフィルムそのものを交換しなくてはならないから出来なかったものだけれども、デジタルではボタンを数回押すことで自由に設定できて、露出値や露光時間は、その都度、画面に映った画像を判断して修正できる。写真が身近になった、という印象が当時は大きかった。
シャン客に据えて、リモートシャッターで最高の情景を一枚、というのは、機材が多くなるし、なにより人出の多いところでは邪魔になる。ということで、今回はカメラと身ひとつ(鞄もひとつあるけどね)。そこでどう撮るか、高く構えるとシャッターを押した瞬間に手振れが生じてしまうので、画角をイメージして、カメラを腰のあたりに構える、軽機関銃の射撃時のように腰だめの姿勢にて撮影。
この写真を撮った奥ノ院は、三脚使用禁止、と明記されているので、落とさないようにカメラのストラップを握りつつ、一眼レフを欄干の上に置く、そしてシャッターを自動で作用するようにセルフタイマーモードに設定して放置、欄干が地震でも起きて動かない限り手振れが生じないので、このような写真も撮影できる。
三重塔を入れて一枚。この角度は、三脚を使ってもいい場所で撮影したのだけれども、生垣がけっこうな高さになっていて、撮影は難しい、ISO感度を1600にまで上げて、露光値は3.5~5.6、それでシャッター速度を1/20や1/8という手振れギリギリの数値に設定し、試行錯誤を重ねつつ撮影。40Dとかの中級機種と違って、初級用のKissNなので、この辺が限界のあるところ。
ホワイトバランス設定、これはフィルム式にはなかったもので、カメラが白を判断するラインを設定できるもの。オートで撮影することも多いのだが、蛍光灯、日光、日陰、曇り、電球などなどさまざまな色合いの設定が可能になる。面倒なようにもみえるこの操作だけれども、確認がすぐにできるというのは、デジタルの強みだ。
三脚が無いと、1/8以下のシャッター速度では、やっぱり手振れしてしまう。手振れ防止レンズはそこそこの値段がしてしまうし、なによりも重くなってしまう。そこで、三重塔よりも光が強い、手前の紅葉を加えて撮影してみた。三重塔は香料不足だが、紅葉の鮮やかさが、それを補っている。
HARUNA
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