北大路機関

京都防衛フォーラム:榛名研究室/鞍馬事務室(OCNブログ:2005.07.29~/gooブログ:2014.11.24~)

名鉄モノレール線日本最初の跨座式モノレールが本日廃止

2008-12-27 18:35:17 | コラム

■本日が最後

 名鉄モノレール線が、本日、その営業運転を終了し、MRM-100形モノレールの車両と、路線双方ともに廃止・廃線される。

Img_3005  MRM-100形は、ドイツのアルベーク社が開発した、コンクリート製一本のレールに跨った車両が、ゴムタイヤにより機動するという方式。軽合金製で三輌の定員は約200名、97‰の急勾配にも対応している車両である。モノレール線は、犬山遊園駅から成田山駅を経て動物園駅までの1.2kmを4分で結んでいる。動物園駅からは“SFドラマ 猿の軍団”などでも知られる日本モンキーパークに連絡するが、今後はバスにて結ぶとのこと。明治村と犬山駅のバスによる利便性の悪さを考えれば、今後の日本モンキーパークにも影響が出て来ないかが心配だ。

Img_2918  パノラマカー、モノレール、510形重連など、様々な見どころで愛された名鉄であるが、その姿は大きく変わりつつある。たとえば、このモノレール線も、1.2kmの路線の維持に専用の人員と機器を揃えることは、採算性の面から問題があったのだろう。ここで、例えば名鉄が、大阪モノレールのように名古屋の中心である栄町駅、もしくは新幹線とも近い新名古屋駅から広小路通り沿いに栄を経て名古屋空港まで結ぶモノレール路線を開業していれば、名古屋空港の利便性や、今日の姿も変わっていたのではないか、と考える。

Img_2872  モノレールは、通常の鉄道線では考えられないような勾配に対応する能力を有し、くわえてゴムタイヤ方式により騒音が少なく、軌道線のように自動車交通にも影響を及ぼさず、車道の上を架線とともに移動できるメリットがある。デメリットとしては、構造上、速度が通常の鉄道に比して劣る点、車両の整備コストなどが挙げられるが、利点を活かし、もう少し大きな路線網を構築していれば、また今日の姿は変わったのだろうか、と考える次第。

HARUNA

(本ブログに掲載された本文および写真は北大路機関の著作物であり、無断転載は厳に禁じる)

コメント (2)
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