北大路機関

京都防衛フォーラム:榛名研究室/鞍馬事務室(OCNブログ:2005.07.29~/gooブログ:2014.11.24~)

北大路機関『自衛隊最新装備二〇二四』F-35B戦闘機運用改修完了ヘリコプター搭載護衛艦かが,護衛艦やはぎ・あがの

2024-12-30 20:10:57 | 北大路機関特別企画
自衛隊最新装備二〇二四
 今年もあとわずかとなりましたので毎年恒例のWeblog北大路機関撮影の自衛隊最新装備紹介です。

 自衛隊最新装備2024、今年は色々とありました関係で一番行事の多い時機に身動きがとれない、ということがありまして、しかし前半の早い時期にヘリコプター搭載護衛艦かが、F-35B運用対応型甲板改修後の様子を撮影することが出来ました、三月の練習艦隊出航にあわせて呉において撮影したものです。

 かが、F-35B戦闘機運用改修を終えた後、サンディエゴ沖において試験を実施、これをどうにか撮影できないか、と相談されまして、そんな難しいこと言われても本省に掛け合うしか、と曖昧な返事をしたのですが、なんとなく、海上自衛隊が公表した映像には、あのひとが艦上にいけていたようで、幸い。

 やはぎ、あがの。新型護衛艦が揃って舞鶴基地へ配備されましたのは朗報でした。もがみ型護衛艦は一番艦もがみ、二番艦くまの進水式がCOVID-19新型コロナウィルス感染症のもっとも厳しい時代でしたが、これが明けた頃には続々と就役していまして、12隻を建造した後に拡大改良型を更に12隻建造するという。

 もがみ型大量配備は、同時に先進国と呼ばれた多くの国々が造船を含む製造業を手放していて、どんかんなわたしは20年以上前に、何故だろう骨幹産業なのに、と訝っていましたが、当時の論文で言うところのプロパテント政策、脱製造業のこころみが行われた結果の、経済構造に移行したという彼らなりの発展、と。

 あがの、やはぎ、短期間で続々と舞鶴に到着し、舞鶴も近未来の世界のようになっていますが、G7諸国では最大の造船業維持国になっている我が国、将来的に自由主義のステイクホルダー諸国からもとめられる造船能力による貢献、という構図があり得るのかな、とは順調につづく艦艇建造を傍目にみているゆえ。

 FFM拡大改良型はFFGという、FFGといえばオリバーハザードペリー級のようになる、とも考えてしまうのですが、もがみ型の武装では対応できないほど我が国周辺醸成が緊迫度を増している、ということは、ちょっとさびしいようななんというべきでしょうか。こうしたなかでも、もがみ型建造は続いているのです。

 ラファール戦闘機来日、自衛隊最新装備からは外れてしまいますが、2023年に撮影できなかったラファール戦闘機が再度来日してくれまして、ちょっと撮影位置がちがったなあ、とは反省するのですが、証拠写真的ではあってもラファールを撮影することが出来ました、これこそフランスが誇ると言いますか、育て上げられたもの。

 ラファール、現在太平洋方面に向けてフランス海軍ちからの象徴というべき原子力空母シャルルドゴールが訓練へ展開しています。欧州のわがくに周辺への部隊展開の背景には、同時に日本へ欧州情勢へ関心を持ってほしい、という姿勢の裏返しでも有り、基地が賑やかになるのは好いことですが、その裏側に現実が。

 カブール来日、イタリア海軍空母カブールの来日も、上記の通り、新しい安全保障環境の反映というべきものなのですが、来年には再度イギリス海軍が空母クイーンエリザベス級を日本へ派遣するといいます。カブールは護衛艦いずも型に先んじてF-35B戦闘機搭載改修を完了した、一歩先輩と言うべき航空母艦ですが。

 F-35B戦闘機とともにハリアー攻撃機まで満載し、飛行甲板に指し示して来日してくれたわけです、しかも空母クイーンエリザベスとちがい、海上自衛隊側の桟橋に停泊してくれました。こうした相互の防衛協力が、そのまま抑止力、というかたちで自由と人権を維持し、戦争を回避する機能へ繋がってくれれば、と思うのです。

北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ まや
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能登半島地震発災から間もなく一年,自助への決意促す”南海レスキュー二〇二四”来月実施

2024-12-30 07:50:26 | 防災・災害派遣
■能登半島地震
 年末年始という時節ゆえ改めて。

 能登半島地震発災からまもなく一年となります。元日能登半島地震、阪神大震災や東日本大震災の発災日、1.17や3.11とはことなり、やはり元日となりますと震災追悼や報道特別番組よりもテレビ報道一つとって、お正月特番が優先されてしまうようにも思いますが。追悼一周年の事実は変わりません。

 南海レスキュー、一月中旬に自衛隊は大規模な防災訓練を実施します。それは中部方面総監の、南海トラフ地震という"国難"というべき事態に備えるという強い決意とともに実施され、そしてなによりも、防災の最も重要なことは自助共助公助のなかで自助である、という総監の言葉を聞くことがありました。

 能登半島地震への反省、訓練では能登半島と地理的特性がよく似た紀伊半島と四国や淡路島の孤立などを念頭に省庁間横断や民間団体との協力などを盛り込み、自衛隊も出せる限りの部隊を出すという。このために部隊を集約し、それは毎年恒例、方面航空部隊の年頭飛行訓練はじめを返上する勢い。

 自助、それは自分が助かることによって、周囲の、自宅の周りや親類縁者友人を助けることに繋がる、ということです。自衛隊が今回行う内容は、過去にない踏み込んだ訓練を実施し、はたしてそこまでの複合災害を想定する必要があるのか、というところまで、公助のあり方を踏み込んで行う計画です。

 公助で、自衛隊はやれるところまで最大限行う、が、この演習を実際に見る方や報道で見る皆さんの自助への備えは大丈夫ですか?という姿勢で訓練を行うということ。もっとも、報道説明会では全国紙は複数の記者を送り込んだ1社だけ、地元紙やテレビ局はなし、という状況ではあったようですけれども。

 能登半島、広域避難を実施したことにより、復旧から復興につなげる重要な時機、時期ではなく時機、これを逸してしまったようにも危惧します。しかし、どうすればよかったのか、少子高齢化や財政難を言い訳にしても現実は変わりません、年末年始という時節ではありますが今一度、防災を考えたいものですね。

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