■地上で人間を負かしてしまう
映画講評と銘打ったものの書籍の検証である脱線をお許しください、素朴な疑問を寄せられたならば応えられるWeblogでありたい。
イルカがせめてきたぞっ!。軍事脅威としてのイルカについて。小学館の“なぜなに学習図鑑9”、子供たちの素朴な疑問に答える学習本なのですが、イヤマテ的超解釈が含まれる項目があります、そこで子供たちの“人間よりもイルカの方が頭は良いのですか”という問いに“地上に上がったら知恵で人間を負かしてしまう”という一説を紹介しています。
地上に上がったら知恵で人間を負かしてしまう、しかしイラストの担当がかの小松崎茂先生だったので、人工呼吸器をつけ火炎放射機を携行したイルカが戦車と共に沿岸都市を攻撃する衝撃的なイラストが添えられていました。先生、地上に上がったら知恵で人間を負かしてしまうって物理的話だったんデスカ、当時の子供たちは恐れおののいた事でしょう。
あれは何だったのだろう、と少し前に話を振られまして、当方は流石に“なぜなに学習図鑑9”が書店に並んでいた世代ではないのですが、ノストラダムスの大予言とか大巨人17の時代、巷では様々な世界の終末が語られており、そして引用の形で“イルカがせめてきたぞっ”画像検索しますと案外画像は出てきます。そこで今日はこの問題を考えてみたい。
火炎放射器は理解できるのです、例えば1973年の第四次中東戦争ではイスラエル軍がスエズ運河防衛用に海中火炎放射器を開発、燃料を海上に噴出させ遠隔点火する方式のものが、作動前にエジプト軍コマンドーが無力化しましたが、実際に開発されていますし、これは工場さえあれば技術的に可能でしょう。問題はイラストに在ったイルカ軍の戦車の正体だ。
イルカが戦車を運用する事は有得るのか。仮に戦車を運用するならば、海没処分などを受けた戦車リバースエンジニアリングすることは考えられます、小松崎茂先生のイラストでは大きさは不明瞭ですが、ドーム型砲塔に短砲身主砲を搭載、主砲はフレシット弾方式葡萄弾とも車載火炎放射器とも判別は難しいのですが搭載しています、しかし特徴的部分が。
ボギー式懸架装置、転輪の特徴を見ますと古めかしいボギー式懸架装置が採用されているのですね、二つの転輪をシーソーのように並べ板バネで均衡を採らせる方式で、構造が簡単で工程精度要求を抑え故障が少なく、障害物を踏破する際には梃子の原理で接地面の接地点だけが持ち上がり振動を多少吸収させつつ駆動系に無用な衝撃を与えない構造です。
第二次世界大戦中は多用された装置ですが、トーションバー方式懸架装置が普及しますと淘汰されています、陸上自衛隊もアメリカから供与されたM-4シャーマン戦車はボギー式懸架装置でしたが、警察予備隊時代に先行して供与されたM-24チャーフィー軽戦車はトーションバー方式を採用しています、そして61式戦車もトーションバー方式を採用します。
イルカがせめてきたぞっ、戦車について。装甲部分の概要は当然不明ですが、外装部分は貝殻の様なもので覆われています、貝殻にはある程度の硬度はあるのですが、現在判明しているものでイラストが示された時代の第二世代戦車が多用していた105mm砲弾に耐えるものはありません、ただ、貝殻の性質上、磁気吸着地雷対策にはなるのかもしれません。
海没処分などを受けた戦車リバースエンジニアリングによる技術取得、しかし、ドーム型砲塔と短砲身を採用しボギー式懸架装置を採用したものとなりますと、該当するものが無いのですね、唯一似ているのはポルシェ245型軽戦車です、特殊車両Vとして戦時中の1943年に開発が開始されていましたが、戦時急造が求められる兵器局の要求を満たせず量産されていません。
北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ
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映画講評と銘打ったものの書籍の検証である脱線をお許しください、素朴な疑問を寄せられたならば応えられるWeblogでありたい。
イルカがせめてきたぞっ!。軍事脅威としてのイルカについて。小学館の“なぜなに学習図鑑9”、子供たちの素朴な疑問に答える学習本なのですが、イヤマテ的超解釈が含まれる項目があります、そこで子供たちの“人間よりもイルカの方が頭は良いのですか”という問いに“地上に上がったら知恵で人間を負かしてしまう”という一説を紹介しています。
地上に上がったら知恵で人間を負かしてしまう、しかしイラストの担当がかの小松崎茂先生だったので、人工呼吸器をつけ火炎放射機を携行したイルカが戦車と共に沿岸都市を攻撃する衝撃的なイラストが添えられていました。先生、地上に上がったら知恵で人間を負かしてしまうって物理的話だったんデスカ、当時の子供たちは恐れおののいた事でしょう。
あれは何だったのだろう、と少し前に話を振られまして、当方は流石に“なぜなに学習図鑑9”が書店に並んでいた世代ではないのですが、ノストラダムスの大予言とか大巨人17の時代、巷では様々な世界の終末が語られており、そして引用の形で“イルカがせめてきたぞっ”画像検索しますと案外画像は出てきます。そこで今日はこの問題を考えてみたい。
火炎放射器は理解できるのです、例えば1973年の第四次中東戦争ではイスラエル軍がスエズ運河防衛用に海中火炎放射器を開発、燃料を海上に噴出させ遠隔点火する方式のものが、作動前にエジプト軍コマンドーが無力化しましたが、実際に開発されていますし、これは工場さえあれば技術的に可能でしょう。問題はイラストに在ったイルカ軍の戦車の正体だ。
イルカが戦車を運用する事は有得るのか。仮に戦車を運用するならば、海没処分などを受けた戦車リバースエンジニアリングすることは考えられます、小松崎茂先生のイラストでは大きさは不明瞭ですが、ドーム型砲塔に短砲身主砲を搭載、主砲はフレシット弾方式葡萄弾とも車載火炎放射器とも判別は難しいのですが搭載しています、しかし特徴的部分が。
ボギー式懸架装置、転輪の特徴を見ますと古めかしいボギー式懸架装置が採用されているのですね、二つの転輪をシーソーのように並べ板バネで均衡を採らせる方式で、構造が簡単で工程精度要求を抑え故障が少なく、障害物を踏破する際には梃子の原理で接地面の接地点だけが持ち上がり振動を多少吸収させつつ駆動系に無用な衝撃を与えない構造です。
第二次世界大戦中は多用された装置ですが、トーションバー方式懸架装置が普及しますと淘汰されています、陸上自衛隊もアメリカから供与されたM-4シャーマン戦車はボギー式懸架装置でしたが、警察予備隊時代に先行して供与されたM-24チャーフィー軽戦車はトーションバー方式を採用しています、そして61式戦車もトーションバー方式を採用します。
イルカがせめてきたぞっ、戦車について。装甲部分の概要は当然不明ですが、外装部分は貝殻の様なもので覆われています、貝殻にはある程度の硬度はあるのですが、現在判明しているものでイラストが示された時代の第二世代戦車が多用していた105mm砲弾に耐えるものはありません、ただ、貝殻の性質上、磁気吸着地雷対策にはなるのかもしれません。
海没処分などを受けた戦車リバースエンジニアリングによる技術取得、しかし、ドーム型砲塔と短砲身を採用しボギー式懸架装置を採用したものとなりますと、該当するものが無いのですね、唯一似ているのはポルシェ245型軽戦車です、特殊車両Vとして戦時中の1943年に開発が開始されていましたが、戦時急造が求められる兵器局の要求を満たせず量産されていません。
北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ
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