■フランスの東南アジア関与
イギリスの空母クイーンエリザベスが横須賀に親善訪問しインドのフランカーが百里基地に来る時代ですので、次は空母シャルルドゴールかラファールが来日する可能性が。
フランス海軍はシンガポール空軍との戦闘機共同訓練を実施しました、これはフランス海軍の戦力投射試験の意味合いも兼ねており、インド洋上の原子力空母シャルルドゴールを発進したラファールM戦闘機3機は実に4000㎞もの長距離を飛行しシンガポールへと展開しています。今回訓練に参加したのは比較的新しいラファールM-F3型とのこと。
ラファール戦闘機はシンガポール空軍のF-15戦闘爆撃機やF-16戦闘機とともに南シナ海海上において訓練も実施しています。同じ2023年1月にはインド空軍戦闘機が日本へ展開し日印戦闘機部隊訓練を実施しましたが、今回の実例を見ますと日本にも近く、フランス海軍のラファール戦闘機来日という共同訓練も、あり得ることなのかもしれません。
フランス海軍は今後南シナ海地域への安全保障上の関与を大幅に増大させる可能性があります、それは中国の軍事力拡大と関連しているものです。中国の軍事力拡大がいかに及ぼうとも、人民解放軍がフランスに上陸するには地中海も大西洋も遠すぎるのではないか、こう思われるかもしれません。実際に着上陸の可能性は低いものの、最大の懸念は核です。
中国海軍は南沙諸島地域に占拠した環礁を次々と浚渫船により人工島へ造成していますが、従来は北海艦隊へ配備されていた戦略ミサイル原潜基地を海南島へ移設、南沙諸島を含む南シナ海を潜水艦の聖域としています。そして現在のJL-2潜水艦発射弾道弾はは欧州全域を射程には収めていませんが、開発中のJL-3は射程11000km、欧州を射程にふくみます。
フランスは今後、他のNATO諸国とともに中国の核ミサイルが欧州NATO諸国を射程に収めることを受け、太平洋上からNATO諸国へ弾道ミサイル攻撃が行われ、核爆発による被害が生じた場合、特に朝鮮半島や中国本土ではなく、洋上の国籍不明潜水艦から発射された場合に、モスクワか北京か、発射命令を下した側を正確に把握する必要が生じます。
フランス太平洋艦隊がタヒチに司令部を置き、艦艇を展開させていますが、現在配備されている水上戦闘艦は通報艦の延長線上にあるフリゲイトであり、小型であると共に対潜能力、特に戦略ミサイル原潜を識別できる性能も配備数も限られています。今後フランスは今回の様か訓練の頻度を高め、南シナ海へ本国艦隊の定期展開を行う可能性があります。
北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ
(本ブログに掲載された本文及び写真は北大路機関の著作物であり、無断転載は厳に禁じる)
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フランス海軍はシンガポール空軍との戦闘機共同訓練を実施しました、これはフランス海軍の戦力投射試験の意味合いも兼ねており、インド洋上の原子力空母シャルルドゴールを発進したラファールM戦闘機3機は実に4000㎞もの長距離を飛行しシンガポールへと展開しています。今回訓練に参加したのは比較的新しいラファールM-F3型とのこと。
ラファール戦闘機はシンガポール空軍のF-15戦闘爆撃機やF-16戦闘機とともに南シナ海海上において訓練も実施しています。同じ2023年1月にはインド空軍戦闘機が日本へ展開し日印戦闘機部隊訓練を実施しましたが、今回の実例を見ますと日本にも近く、フランス海軍のラファール戦闘機来日という共同訓練も、あり得ることなのかもしれません。
フランス海軍は今後南シナ海地域への安全保障上の関与を大幅に増大させる可能性があります、それは中国の軍事力拡大と関連しているものです。中国の軍事力拡大がいかに及ぼうとも、人民解放軍がフランスに上陸するには地中海も大西洋も遠すぎるのではないか、こう思われるかもしれません。実際に着上陸の可能性は低いものの、最大の懸念は核です。
中国海軍は南沙諸島地域に占拠した環礁を次々と浚渫船により人工島へ造成していますが、従来は北海艦隊へ配備されていた戦略ミサイル原潜基地を海南島へ移設、南沙諸島を含む南シナ海を潜水艦の聖域としています。そして現在のJL-2潜水艦発射弾道弾はは欧州全域を射程には収めていませんが、開発中のJL-3は射程11000km、欧州を射程にふくみます。
フランスは今後、他のNATO諸国とともに中国の核ミサイルが欧州NATO諸国を射程に収めることを受け、太平洋上からNATO諸国へ弾道ミサイル攻撃が行われ、核爆発による被害が生じた場合、特に朝鮮半島や中国本土ではなく、洋上の国籍不明潜水艦から発射された場合に、モスクワか北京か、発射命令を下した側を正確に把握する必要が生じます。
フランス太平洋艦隊がタヒチに司令部を置き、艦艇を展開させていますが、現在配備されている水上戦闘艦は通報艦の延長線上にあるフリゲイトであり、小型であると共に対潜能力、特に戦略ミサイル原潜を識別できる性能も配備数も限られています。今後フランスは今回の様か訓練の頻度を高め、南シナ海へ本国艦隊の定期展開を行う可能性があります。
北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ
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