イキイキと生きる!

縄文小説家・森裕行のブログです。身近な縄文を楽しみ生き甲斐としています。「生き甲斐の心理学」の講師もしています!

なぜ私など生まれたのか!

2008-11-12 | 第一章「意識と知覚」

 傾国の美女という言葉がある。楊貴妃がそうであるが、ギリシャのヘレナもそうであろう。ヘレナのこころの変化で、トロイに10万のギリシャ兵が送られ、実際に10年以上の月日を経てトロイは滅んでしまった。

 ヘレナは、元のスパルタ王のところに戻り、子供をもうけて幸せに亡くなったとされるが、トロイをはじめ戦争で多くの人が辛酸をなめた。

 そのヘレナは、不思議な生まれである。ギリシャ神話によると、ヘレナの母はスパルタ王妃レダである。そして、レダが夫と契った同じ日に、ゼウスが白鳥に化けて近づき契ってしまった。その後レダは二つの卵をうみ、その二つの卵から4人の子供が生まれる。その一人がヘレナで、父がゼウス!なのだ。

 因みに、これは異父過妊娠を象徴しているようで、これは今の世の中でも時に訴訟沙汰になることがあるそうだ。

 ヘレナほど極端ではないかもしれないが、人は必ず特定の両親から生まれ、存在することで何か悲劇を起こすように見えることがある。存在そのものが悲劇という、ネガティブな解釈をすると、生まれてきたことを感謝するどころか、逆に自分も両親も呪うようになる。この世は地獄になってしまう。

 世の一見常識的な解釈は、そういう破滅的傾向を持つ。最近の無差別殺人もこの傾向が隠されているのではないか。しかし、本当にそうだろうか?ギリシャ神話のヘレナは、ある意味で暗い生まれ方と存在そのものが世界一の美女という宿命で、多くの人(夫2人含む)を亡くす。元をただせばヘレナの業と暗く解釈できるかもしれない。暗く考える要素は山ほどある。

 しかし、ヘレナは一度は裏切った夫のところに戻り、幸せに暮らすことができた。

 何故ヘレナは幸せをつかんだのだろうか?一つには、人間の解釈力を越えた世界、神の世界を信じたと、私には思えてならない。神を信じて見える世界。ヘレナの生き方に、暗い日本の危機を越えるヒントが隠されているのではないか?

<劣等感1/4>

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