イキイキと生きる!

縄文小説家・森裕行のブログです。身近な縄文を楽しみ生き甲斐としています。「生き甲斐の心理学」の講師もしています!

幼い頃読んだ絵本が生きる糧!

2008-11-17 | 第一章「意識と知覚」

 幼いころに母に読み聞かせられた絵本、本、映画の影響というのはもの凄いと思う。特に好きで何度も読んだ絵本の影響は、大人になってから、ふとした拍子にでてくるのではないかと思う。それは良い意味でも、悪い意味でもある。

 以前ブログに書いたこともあるが、私は絵本では「ちいさなおうち」と「ちびくろサンボ」の影響が大きいように思う。「ちびくろサンボ」は、もともとイギリスの主婦が作ったものとされているが、世界中で読まれ、日本でも100万冊以上売れたそうである。

 ただ、その後黒人差別だという意見がマスコミで流布され、絶版、自主回収の動きとなってしまった。公民権運動以前の絵本であるが、差別の問題は別に考えて、何故子供のころに熱中したのかを考えてみるといくつかのポイントがあることに気づく。

 ひとつは、ちびくろさんぼが森の中で怖いトラと遭遇し、大切な衣服や傘を取られてしまうが、トラ達が喧嘩でぐるぐると周り、終いには溶けてバターになってしまうということ。さらに、そのバターを使って御母さんが当時あまり見たこともないホットケーキをつくり、家族でたらふく食べた。という話で、恐ろしいものが意外にも憧れのホットケーキになってしまう。という暗い感情を実に上手に明るくする物語であるように思える。

 少年から青年、そして大人になっていく中で、思い通りにならないこと、劣等感をもってしまうことに遭遇していく。ちびくろサンボのようにトラと遭遇していくのだ。

 しかし、絶望したり悲観するのではなく、どこかに希望をもっていると、事態は自ずとして解決していく。トラがホットケーキになってしまうこともある!そんな人生の智恵を教えてくれていたのではないだろうか。

 絵本を読んで、50年以上たっているが、その影響は今まで続いているようである。

<劣等感3/4>

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