11月13日(日) 濃霧 晴れ 穏やかで温かな一日
この季節山裾では天気の良いときの朝は霧で夜が明ける。今朝は何時もより濃い霧、庭を一廻りするだけで着衣がしっとりとなった。
家を出るときには慌ただしく何時もは持たない荷物を積み込んでMの助手席に乗り込んだ。小学校に到着したのは9時少し前、玄関の前には役員がドアが開くのを待っている。
今日は町の合唱のグループや小学校、高等学校、役場職員グループと様々な団体が一同に介した第3回立科町合唱祭が開催される。運営は実行委員会がそれぞれの合唱団から代表者が集まって組まれた自主団体になっている。演奏団体以外でも町内奉仕グループ「蓼科クラブ」「やらず会」また、個人の方の応援で会場の設営がなされた。イスやステージができあがるとスタッフはプログラムの折り込みや、来場者との合同合唱の歌詞カードの差し込みなど一段落するまで忙しく動いていた。
開会挨拶は実行委員長と町の代表者、教育長の挨拶は流石、町民の文化活動に理解がある言葉が多く一同やる気が増したようだ。
演奏はひ孫がいるような世代中心の「童謡唱歌を歌う会“やまびこ”」子鹿のバンビ・七つの子など5曲の童謡をメドレーにしたものを歌った。二番手は生きの良い立科の女将さん連中だろうか「華」という女性合唱団。「芭蕉布」「この広い野原いっぱい」「誠城寺の狸囃子」何れも美しい澄んだ声が合唱祭の格を上げたように聞こえた。
次の演奏は蓼科高等学校の合唱同好会、これが素晴らしかった。7名の女子と男子1名、それに男性のテナーの美声を持つ先生もピアノ伴奏と共に声でも参加していた。女子7人のアカペラでの「アメイジンググレイス」そして、秋の歌メドレーは混声合唱でも少人数ながらハーモニーの美しさで感動させてくれた。
今回も録音は隣町長和町の方が音響専門業をしているにも関わらず『たてしな応援隊』の一員としてボランティアだと云う。そして、総合司会者としてはいろいろな行事で進行役を務めているTNさんが全てを受けてくれた。
休憩前の演奏は障がい者とサポーターで集う団体「ころころりんの会」による、“大きな歌”“手のひらに太陽を”を大きな声と動きで歌ったのが新鮮だった。二曲目は会場全体が輪唱で歌い、題名のとおり太陽のキラキラを手のひらで輝かせ、何時もながら《誰もが当たり前の生活を ・ ・ ・ 》の心で一つになた思いがする。
休憩をはさんでゲスト出演、Thursday Colors と云うゴスペルグループの演奏、ここでは4名の女性が歌い上げるハーモニーと音の動きが素晴らしく会場全体がユレた。中でも最後の曲では会場全員手振りを一つにして歌った“きずな”には胸が熱くなる。
続いての出演は役場職員有志の合唱団で昨年と比べて、衣装よりもハーモニーとリズムの動きに楽しさが見えた。「上を向いて歩こう」「出発の歌」では男性も少ない人数ながら声が良く出ていた。行政マンとして硬い職場のイメージとは別の親しみのある姿が好感が嬉しい。
続いては25年以上も継続し歌い続けている立科コーラス、「見上げてごらん夜の星を」「埴生の宿」を歌い、年齢層の幅はあるが充分に安定した声を聞かせてくれた。
演奏会のトリは小学校の合唱クラブ、昨年とはことなり身体の動きは少ないが歌本来の声の美しさとハーモニー、リズムの取り方が一段上に上がったように聞こえた。「白い曇」「七つの子」「崖の上のポニョ」で最後にはアンパンマンのマーチを会場内全員の大合唱となった。
楽しい一日だったが ・ ・ ・ オマエは何をしてたのか!!って云われそうだが、相変わらずの雑用とステージの出入りの案内、マイクの扱いなど細々なコトをしながら、備忘録のために写真をとったりした。
明日からは今年度の経費精算、補助金75000円の明細作りなどが始まるが、人の声と歌詞、ハーモニーとリズムでこれほど心が豊かになれ、来場者数は250余名が一つの心になれるのが嬉しい。第4回に向けて熱き気持ちを持ちづけることで、来年は企業のコーラスグループも参加するようになるだろうか。町内の歌好みの大勢が一同に介する一日が長く続くことを願いた。
全ての片付けをして会場をでたときは太陽は曇に隠れていたが寒さを感じなかった。演奏に参加した人も会場で大きな声で歌った人も町内でよく見る顔、町挙げての大合唱、東日本、北信栄村他日本全国に立科町から応援の歌声が届いたことだろう。