毎年、子どもが学会での発表でどこかの外国に行く。今年は現在先日テロがあったオスロに発表に行っている。8月22日に出かけて、27日に帰ってくるとか聞いた。今回はパートナーと二人で出かけた。
最近テロがオスロであったばかりなので、心配する向きもあるだろうが、私はそういうことは続けては起こらないだろうと多寡をくくっている。
妻に「もうオスロは寒いだろうか」と子どもが電話をかけてきた。妻はもし寒かったら、現地で必要なものを買いなさいとアドバイスをした。ただし、「子どもの衣服売り場に行かないとサイズの合うものを売ってないかもしれないけれど」と付け足していた。
日本人は身長が低いので現地の人たちの大人のサイズのコートとかではまったくサイズが合わないことが多い。そういうときにはしかたがないから、子どものサイズのものを買う必要がある。
話は変るが、先日もテレビのフランス語講座でそのスケッチで、「熱(体温)を測りたい」という場面があった。
Je voudrais prendre ma temperature(ジュ ヴュドゥレ プ(pu)ランドル マ タンペラテュア) とか言っていた。翌朝、大修館の仏和辞典を引いたが、このprendre sa temperatureというのは、この有名だった辞典には載っていなかった。それで仕事場に来てから、新しい仏和辞典を引いてみたら、さすがにこれには載っていた。
このことに関して、二つのことに驚いた。
一つは熱を測るときもprendre(プランドル:意味は「とる」)という動詞を使うことである。このprendreという動詞はとても役立つ使い勝手のいい動詞である。食物を食べるときも、飲物を飲むときも、風呂に入るときも、はたまたバスや地下鉄に乗るときもprendreの一語ですむ。
その他には体温を測るときにはお尻に体温計を入れて測るということである。これはさすがにテレビの画面でやって見せるわけにはいかないが。
ともかくも、外国語を学ぶことはそういう事情を知ることでもある。外国人とつきあうと互いの文化や習慣の違いによる、行き違いや文化の衝突も必然的にあるが、そういう衝突を楽しむことが私たちには必要らしい。