昨日、ハードオフ・ブックオフのお店に用で行った。そのときにブックオフを覗いてみたら、野口悠紀雄著「超勉強法」があった。ちらっと店頭で読んでみたら、面白そうだったので買って帰った。それで昨日はそれを読むことに費やした。
270ページの本であり、なかなか役に立つことが書いてあり、おもしろかった。いくつか感じたことがあったのだが、その中で一つだけ今日は「英語の勉強法」について書く。
野口さんの推奨する英語の勉強法は英文の丸暗記である。これは短文の丸暗記ではなくて、あるまとまったテキストの丸暗記である。中学から高校の英語ならその教科書の丸暗記がいいという。
私はこの勉強法をとったことがないのだが、実は中学校のときに塾で英語をならった老齢の先生が私たちに勧めてくれた方法であった。なかなかそれが実行できなくて結局英語は上手にならなかったが、その方法を忠実に実行していたらと今になって悔やまれる。
まあ、学校を出てしまった今となっては問題となるのはどのようなテキストを丸暗記するかであろう。そういう教材というかテキストを、特に一般人用のテキストを数冊だけ例として上げてほしかった。
これは英語ではないが、ドイツ語の関してはそういう趣旨の本が出されていた。1959年発行の万足卓著「ドイツ語への招待」(大学書林)である。この書のことを覚えておられる人は少ないと思うが、ひょっとすると野口さんもこの書を購入されたかもしれないなと思った。私と野口さんとはほぼ同年代である。
ただ、この英語の勉強法での問題はテキストがあってもそれをどのように発音するか、文章をどう朗読するかということは大事なことであって、そのための朗読した音声教材のCDがほしいところである。そしてそれにならって音読しながら、丸暗記をすればいいと思う。このごろは中学校や高校の英語テキストにはそういう音声教材がついているだろうか。
初心者用に不自然にゆっくり読まれた音声教材ではなく、普通の速さで読まれた音声教材があり、それを聞きながら優れた「外語テキスト教材」を覚えれば、いいのだが、そういうものはちゃんと製作されているのだろうか。
もう一つは英語の歌を覚えながら、英語のリズムや発音や音の落ちや語と語の音のつながり等を勉強したらよいという主張の岐阜大学の英語の先生(だった方)のホームぺージか何かで見たことがある。
これもいい方法であると私は思う。しかし、凡人の私たちにはいい教師がついていれば、できるかもしれないが、普通には実行がなかなか難しそうである。
上で外語テキスト教材と書いたが、普通には外「国」語と書くところであろうが、言葉に国は関係がないという、言語学者の田中克彦氏の主張に共鳴しているので、「国」をわざと入れなかった。