大学入試のシーズンである。入試など嫌だ。思い出したくもない。そういう人もいれば、大学入試を懐かしく思い出す人もあるだろう。いずれにしても現在の社会では避けて通れない関門である。
大学で何を学んだかというと、さて何だったのだろうと疑問に感じる方も居られることであろう。それでも大学で知識の多寡ではなく、なにかを得て卒業をしてほしいとは私などは思っていた。その点は何も残らなかった方もおられるかもしれないが。
アメリカでは大学に入って真剣にいろいろなことを学ぶので、大学を卒業するのは難しいとか。その代わりに大学入試はいくつかのエリート大学を除けば、入学は難しくはないとも聞く。大学入試で事が終わらないからである。一方、日本では大学入試でその人の評価が決まってしまうかの印象をもつ人が多いかもしれない。
現実はそんなに簡単ではなく、大学の偏差値だけでその人の価値が決まってしまったりすることは本当はない。昔、ある会社の取締役である人から聞いた話では大学を出て、その大学の顔が利くのは10年くらいでその後は結局その人のもっている実力で人は評価されるようになるのだという。
この人の話がどれくらい本当かはわからないが、一つの貴重な意見であるとは思う。だから、常に前向きに積極性をもって、日々の精進を怠らないようにしたい。こういうことはもう老年の私がいうことはおかしいが、若い人にはくれぐれも言っておきたい。ことは大学入試で終わることはないのだから。