昨夜のTEDのカンファランスの放送では上記の題でFrans de Waalという動物学者が講演をしていた。
彼の示したフィルムによれば、チンパンジーとか象とかの動物にもある種の道徳的な行動が観察されるということであった。
そういう動物の観察によって人間の道徳心がどういう風に起こって来るのかという考察が深められるという。
動物の協調性だとか、報恩だとかいわゆる人間に見られる道徳が動物に見られるかということが問題になっている。
あまりに擬人的なことはこれらの動物には考えてはいけないとしばらく考えられてきたそうだが、それが事実にもとづいて見直されてきたということだ。
西欧的な考えでは道徳は宗教と関係があるとのことらしいが、動物には宗教はないと思われるので人間の道徳も宗教抜きで生じてきたというようなことが推察されるらしい。
私などは宗教抜きでも道徳が存在するなどということは当然のことだと思うが、宗教が社会に当然の不可欠の要素として存在している西欧ではこれも当然ではなかったらしい。