物理と数学:老人のつぶやき

物理とか数学とかに関した、気ままな話題とか日常の生活で思ったことや感じたこと、自分がおもしろく思ったことを綴る。

短い時間の利用

2014-01-29 14:28:11 | 日記・エッセイ・コラム

「短い時間の利用」を勧めた人としては地球物理学者の竹内均さんがいる。

彼はいくつかの彼の著書で自分がいかに短い時間も無駄にしないで、使っているかを自分の仕事の流儀として公開している。

竹内均さんが熱力学のエントロピーに関して間違った認識をしているということの例を旧知の山本義隆氏が彼の著書『熱学思想の史的展開』(現代数学社)のp.480に述べている。

などと書くと私が上記の書を詳しく読んでいるかのように誤解されるといけないので、言っておくと実は索引を見てそこを読んだだけである。

もっとも竹内均などというところを索引で見たのはもちろん私が竹内氏の仕事にいつも感心していたからである。

ともかく、短い時間を如何にうまく使うかは忙しく業務をこなしている、現代人のある意味での課題でもあろうか。

もっとも私が短い時間を有効に利用しているなどと自慢できることなどまったくない。だが、それでもそういう生き方ができたらいいのにとは感じている。

一方で、怠け者かどうかは判定が難しいが、私は一日のある時間を無為に過ごしてぼやっとしているという人が好きだ。

私の友人でそういう時間を過ごすのが好きだという人がおり、その気持ちはとてもよくわかる。

彼は化学者だが、大学の研究者の職をなげうってある化学系の会社の役員にまでなった人である。彼はなかなか会社が業績をあげないからと言って他の役員から責められたことがあったらしいが、それでもその考えのスタイルは変えなかった。

それは研究をすることによって、新しい製品を開発して会社の利益を上げるということだった。そしてそれはぎりぎりのところではあるが、成功を収めていた。

彼は言う。もし私の会社で研究を行わなかったならば、新しい製品は開発されず、それは大当たりはしなかったかもしれないが、それなりの利潤を得て、従業員に給料を払うことができなかったはずだ。

ところが同族企業の他の役員たちはそれが気に食わなかったらしい。とうとう彼をトップの位置から引きずり落としてしまった。彼ははたからとやかくを言われるのを良しとはしなかったし、あまり地位にこだわる人ではない、きっぱりとした人だった。

今回も全く予期をしない方向に話がそれてしまった。私は何を書いているんだろう。


妻を驚かせた人

2014-01-29 13:47:34 | 日記・エッセイ・コラム

妻が驚いて感心する人などあまりいない。

大学の先生でも、そうでなくとも、もちろん哲学者の鶴見俊輔さんぐらい知恵と見識のある人になると妻だって尊敬するが、私の勤めていたE大学の先生などには普通は驚かない。これは自分の亭主の同類だとの認識からだろう。

ところが昨日とても驚いた人がいたと話してくれた。これは写経の仲間として来られている、Uさんのことである。

昨日の火曜日に「あったか拓南」という医療生協病院の施設の1室で月一回の趣味の写経が行われた。そこに数回前から来られている、Uさん、写経が終わるか終らないかのころにHISで格安航空チケットを求めるからと早退をした。

妻が聞いたところでは、このUさん海外渡航が50~60回に及ぶとかで、それだけではなく、今回アフリカのウガンダへ行くとか(注)。

これには普通のことでは驚かない妻だが、さすがにびっくりしたらしい。ウガンダの前にはエクアドールに行っていたという。

もちろん観光で外国にたびたび出かける人もいないではない。私の従弟のT.K.君は会社を定年退職した今も年に5~6回は海外に出かける。

彼は現在は観光旅行だとは思うが、若いときにはフランス留学をしたり、その後エジプトで日本大使館員としてスエズ運河改修を請け負った日本企業の世話をしたりした時期もある。それは自分の仕事の関係なので、ある意味では当然ともいえる。

ところが、このUさんは女性である。だから、妻が驚いたのも無理はない。

(注) その後、このUさんがどういう家庭の方かすこしわかってきたが、これはプライバシーに属することなので、ここでは述べない。

ウガンダは何年か前に国のちがった民族同士が虐殺をしたことで知られるアフリカの国である。この様子は新聞やテレビのマスコミで話題となった。

私の記憶が間違いがなければ、その後、政治がうまくいって、民族の和解が進み、国外に出ていた企業家や学者とかを国に呼び戻して、新しい国づくりをしているとか聞いている。

アフリカの国々がうまくいかないところも多いが、うまくいく努力をしている国もある。またそうでなければならない。

異なる民族同士がお互いに憎しみを持ち合うというような不毛なことから早晩脱することができると人間の知恵を信じたい。