ドイツの生んだ天才の一人、Leibnizは普通には日本ではライプニッツと発音されると思っていたが、太田浩一さんの本によるとライブニッツと発音すると彼の友人のドイツ人に言われたとあった。にわかに信じがたい話である。
ということで独和辞典の一つの『Freude』(白水社)を引いてみると確かにライブニッツの方がよさそうである。一般にはライプニッツというカナ表記が行われているとの注もついていた。
語末のbはプと発音するというのが原則であるから、Leib(体、肉体)はライプとカナ表記されるが、Leibnizのbは語末ではないので、プとは発音されないのだろうか。
『クラウン独和辞典』(三省堂)には日本語としてはライプニッツとあるが、発音として両方があるように国際音標文字で記されている。したがって、これには注釈はついていない。
(2017.6.9 付記)いつだったかドイツ人の R 氏に聞いたところ両方の発音ともOKだと言われたと思う。太田浩一さんは東京大学名誉教授の方であり、いくつかの電磁気学の著書で有名である。それらのいくつかを私も持っているが、詳しく読んだことがない。
数学者や科学者のことを書かれたシリーズの旅行記の著者としても知られている。だが、彼のこれらの書はアマゾンでは低い評価をしている人もある。文章の整理が悪いというふうに。それでも私は太田さんの博識とか、電磁気学の著書の徹底さを評価している。日本の文化の深さを示す人という気がする。