ようやく自著『四元数の発見』(海鳴社)が発行されて、それの数十部が私のところへ送られて来た。
9月20日のことである。奥付の発行年月日は2014年10月1日となっているから、まだ正式の発行は10日ほど後になる。この発行の日付とは書店に展示される日付のことらしい。
定価は2,000円でそれに8%の消費税がかかるが、自分で言うのもおかしいがお買い得商品である。
もっとも四元数にまったく関心にない人には買うことをお勧めしない。しかし、ちょっとでも四元数とかコンピュータグラフィックスとかのフィギュアーの回転とかに関心のある方にはお勧めする。
もっとも実際にコンピュータグラフィックスでアニメをつくっている人はこの書を読んでも別に上手に作業が進むわけではないことを前もってお断りしておく。
いつも仕事に四元数をつかっているのだが、その基礎はどんなところにあるのだろうかということが気になっている人にはお勧めである。
高校数学だけでこの本は理解できると前書きに書いたが、それは誇張ではない。もちろん、他の知識があって悪いことはない。
前もって前提としている知識は行列のかけ算とベクトルのスカラー積とベクトル積の定義である。もっともベクトルのスカラー積とベクトル積の定義はどこかに書いてある。
行列のかけ算の定義はこの本のどこにも書いていない。もっともちょっとした数学の本にはその定義は書いてあるので、それを黙って用いたことがこの書を読む障害になるとは思えない。
もっとも世の中には結構の数の数学ファンもいるが、数学嫌いの方々は数学ファンとは桁違いに多い。
ある記事を数式を入れて書いたときに、ある知的な方の反応が数式のあるところはチンプンカンプンだが、他のところの言うところはわかったという反応だったので、苦笑したことがある。
中学校数学かそれよりは程度が高いかもしれないが、それでも高校数学程度でわかることだったからである。
数式が出てくると突然拒否反応を起こす人は少なくない。ドイツ人のR氏は全部が全部わからないまでもそういう反応をしないので、彼は理系の人ではないが、R氏には数学アレルギーがないのは助かる。