物理と数学:老人のつぶやき

物理とか数学とかに関した、気ままな話題とか日常の生活で思ったことや感じたこと、自分がおもしろく思ったことを綴る。

光速度不変の原理

2018-03-10 11:54:22 | 物理学

「光速度不変の原理とはなにか説明せよ」とあるときに試験問題に出したら、いかなるときにも光の速さは変わらないことだとの解答が続出したことがある。講義の中でそういうことを述べた覚えはまったくなかったので、試験問題を出した私の方が当惑した。実はこれは点を取らせるつもりで出した問題だったから、まったく困った。

そういう説明を講義の中でしたことがあったかどうかははっきりとは覚えていないが、水中の光の速さは真空中の光の速さを水の屈折率で割るので、真空中の光の速さを c とすれば、水中の光の速さは c/n となる。水の光の屈折率 n はおよそ1.34くらいなので、これでわり算すれば、真空中の速さの75%くらいな速さになる。

もとに戻ると、光速度不変の原理とはある座標系に対して等速運動をしている、いかなる座標系に対しても光速度は不変、すなわち、いわゆる慣性系においては光の速度は不変であるという意味であった。

その説明を講義で私がしたと思うのだが、学生にはそのことがよく分からなかったということなのであろう。


1m

2018-03-10 11:27:42 | 物理学

1mをどう決めるのかという記事が今日の朝日新聞のBe欄に出ていた。歴史的な経緯を抜きにすると現在1mは光が真空中で1/299,724,589秒の時間に進む距離としたとある。

これは光が1秒間に299,724,589m進むということであろう。ということは光の速さとは299,724,589m/sである。こんな細かな数字を覚えていないのはいうまでもなく光の真空中の速さは秒速30万キロと覚えているのが普通だろう。

あるいは理系の人なら、3*10^{8}m/sと覚えているはずだ。いまはSI単位系が普通だからこれでいいのだが、私たちが高校時代はまだCGSの時代だったから3*10^{10}cm/sと覚えていたものだ。

光の速さが定義になったと江沢洋先生が雑誌「数理科学」に書かれていたのはいつだっただろうか。西條敏美先生の著書『単位の成り立ち』(恒星厚生閣)の一番初め記事がメ-トルとなっていて、その歴史も詳しい。

数学教育では速さとは連続量だが、内包量とよばれるものであり、なかなか単位が距離を時間で割ったものであるので難しい。が、その時間の方をちょっとわきにおいておけば、「速さとはまずは距離だ」と考えるというのも一つの理解のしかたである。というようなことを大学の共通教育の物理の講義で学んだ。


ピロリ菌を駆除した

2018-03-10 11:13:45 | 健康・病気

もう旧聞に属するが、昨年だったかにピロリ菌を駆除した。これは胃がんの引き金にピロリ菌がなるということがわかって来ているからである。さらにB型肝炎だったかC型肝炎にも罹っていないかを検査し、それらには罹っていないことを昨年確かめた。これも肝臓ガンのリスクを抑えるためである。こういう検査を自治体が検査を推奨している。

ということでだんだんガンのリスクは私にとって下がっているが、最もガンの原因はこういった細菌によるものだけではないであろう。孫は虫歯にならないようにと虫歯菌に侵されないようにとその親たちは必至である。

すべて細菌で起こるのかどうかはわからないが、虫歯とかガンとかの対策に努力することはいいことである。残念ながら高校時代まではあまり虫歯のなかった私であるが、その後虫歯になって奥歯から順々に抜く羽目になっている。

もっとも80歳のときに20本の自前の歯をもつことは多分できるであろう。そういう運動が歯科業界であるけれども。もっともときどき検診と手入れに歯科に行くとお小言を食うことが多い。まあ、歯科のお医者さんはそれが仕事なのでしかたがない。