物理と数学:老人のつぶやき

物理とか数学とかに関した、気ままな話題とか日常の生活で思ったことや感じたこと、自分がおもしろく思ったことを綴る。

双対基底と相反基底

2020-10-16 14:11:30 | 数学
双対基底と相反基底という類似の概念がどうちがうのか。迷っている。

相反基底(reciprocal bases)とは結晶幾何学での基底をさす。ところが一方でまったく同じようなベクトル空間での双対ベクトル空間でも元のベクトル空間でのベクトル基底と積をつくると、1となるような基底を双対基底(dual base)という。この場合の双対はdualというのが普通である。

ところが、これはおなじものものを結晶幾何学では相反基底という。

双対は「そうつい」と読む。「そうたい」と読むと相対性理論の相対とまちがえるからである。

ベクトル解析のテクストの中でこの相反基底という語を使っているのは吉本武史さんの『数理ベクトル解析』(学術図書)にしかこの表現を見ていない(注1)。

他のベクトルの本はほとんど双対基底という語を用いている。

双対性ということについて詳しい議論をしてある書に高橋秀俊先生の『数理と現象』(岩波書店)がある。

それでこれも昨日だったか、朝起きたときにすぐにこの書を出して、その部分を拾い読みして見たのだが、この二つは違うとかいてあったが、それでもはっきりとちがうとまで言い切ってはいないようである(注2)。

数学の用語辞典みたいなものの中にその違いがあるのかと探してみたが、あまりそういうことを書いてあるものを見つけられなかった。

(注1)結晶幾何学の本を除く。双対ベクトルのいい例は結晶幾何学で現れる相反基底だと思うのだが、それに言及してある書はあまりない。

(注2)実はこの本棚のすぐ前に私のベットがある。

(2022.2.8注) 言葉だけは双対空間だとか双対ベクトルだとかなじむようになったが、微分形式とかでも線形汎関数だとかいわれてもなかなかぴんとはこない。もっとピンとくるような説明をしなければなるまいと思う。

ガウスの定理とストークスの定理の歴史を書いてあるのは、

2020-10-16 11:22:25 | 本と雑誌
ガウスの定理とストークスの定理の歴史を書いてあるのは、太田浩一さんの『電磁気学』のテキストであることを知った。

太田さんのテクストは3つの出版社から出ている。私が今朝起きてから見たのは『電磁気学 I 』(丸善)であるが、いまシュプリンガー・ジャパン版を見ると I 巻の付録 A にまとめて収められている。

今朝、ちょっと思いついて太田さんの本を見てよかった。もっとも彼の本に書かれた内容を解読しなくてはいけないのだが。

太田さんは頭のいい人なので、簡潔に書かれている。それはこれだけ大部な本を書くのだから、各部分が簡潔になるのはしかたがない。

すべて原典に当たって書いた、電磁気学のテクストなどあまり聞いたことがない。


昨日は最高裁が非正規社員を見捨てたと書いたが、

2020-10-16 11:16:05 | 本と雑誌
昨日は最高裁が非正規社員を見捨てたと書いたが、今日の新聞では同じ最高裁の第一小法廷は日本郵便の契約社員の権利をみとめた認めた、判決を出した。

第三小法廷とは異なった判断を出したことになる。妻はこういういろいろな闘争によって少しづつ社会が改善されるのだろうという。

それはそうだが、なかなか社会の改善は遅々として進まない気がする。それはともかく、部分的には昨日の発言は撤回しておこう。もっとも昨日の発言も間違っていたとはおもわないので、そのまま残しておこう。