物理と数学:老人のつぶやき

物理とか数学とかに関した、気ままな話題とか日常の生活で思ったことや感じたこと、自分がおもしろく思ったことを綴る。

3次元のラプラス演算子の極座標表示

2020-10-31 16:26:49 | 物理学
3次元のラプラス演算子の極座標表示するときには、2次元の極座標表示を円柱座標を経由して行うのがいい、というのが中西襄先生から教わったことの一つだ(注1)。

だが、小著『数学散歩』(国土社)でのやり方みたいな方法で直交座標からの3次元の極座標への変換をしている本を見つけた。

これは村上雅人さんの『なるほど量子力学』II (海鳴社)である(注2)。この本の第9章 「極座標のラプラシアン」に書かれている。このために15ページを使っている。

私も『数学散歩』で7ページほどを使って示したが、いまからみるとどうもあまり親切な導出ではなかった。

その後、「数学・物理通信」8巻6号にもっと整理された形で12ページを使って書いた。これは整理されたものであり、これを使えば少なくとも2日ほどでこの面倒な変換を導くことができたと思う。

学生のころに馬鹿正直な方法で計算をしてみたが、計算が下手な私は1週間ほど毎晩これに取り組んでみたが、結局最後まで正しい結果を得ることができなった記憶がある。

再度、数年前に係数を文字で置き換えた方法での同じ計算を「数学・物理通信」8巻6号(pp. 16-27)に載せたが(注3)、その計算を村上さんのやり方にもしたがって繰り返してみたいといま考えている。

(注1)この方法を学ぶのには中西先生の『微分方程式』(丸善)で学ぶのが一番わかりやすい。

(注2)村上雅人『なるほど量子力学』II (海鳴社)は海鳴社社長の辻さんのご厚意で頂いた。

(注3)「数学・物理通信」はインターネット検索すれば、すぐに名古屋大学の谷村先生のサイトに行き当たるから、いつでも読むことができる。





Protokoll

2020-10-31 11:31:04 | 本と雑誌
das Protokollはドイツ語であるが、英語にもprotcolという語がある。プロトコルという語を日本語にとして聞いた一番初めはコンピューター関係の用語である。

これは40年くらいも昔のことである。何のことかわからなかった。いま英和辞典には「プロトコル」とか「ネットワークの接続手続き」などと訳がついている。

冒頭のドイツ語としてのdas Protokollだが、独和辞典を見ると「議事録」とある。これは私たちのドイツ語のクラスの先生の R 氏が、私がクラスの後で毎回つくっている「ドイツ語要約」をProtokollと呼んでいるので知ったことばである。

私は要約Zusammenfassung(ツザッメンファッスング)と呼んできたのだが、プロトコルの方が適切なのかもしれない。

protcolにもどれば、昔の英和辞典には「外交儀礼」とか最初に訳が出ていて、コンピュータのプロトコルの意味が理解できかねた。さすがにもっと新しい辞書に最初の意味ではないが、何番目かに「ネットワークの接続手続き」などと説明的な訳がついているのは辞書もup-to-dateになっていることの証でもあろうか。