現在関心のあることはspline関数とbezier曲線である。spline関数については大学の紀要ではあったが、簡単な論文を書いたことがある。
一昨日からこれの少し詳しい解説の旧稿のエッセイを入力している。まだ半分も入力はできていない。このエッセイは自著の『数学散歩』に収録したのだが、これは500部しか発行されていないので、この本を目にした人はいないだろう。
それで、「数学・物理通信」に再度掲載したいと考えている。それにこのspline関数のエッセイを書いたときには球面線形補間についてはまったく知らなかった。その名前はあるドイツ人から聞いたことがあったが、その内容はまったく知らなかった。ましてやそれについて自分で調べて書くようになるなどとはそのときには思いもしなかった(注)。
spline関数は補間と関係している。この始まりは1946年のことらしいので、もう70年以上も前のアイディアである。Lagrage補間とかにも詳しかった数学者の遠山啓もこのspline関数については知らなかっただろう。
(注)球面線形補間については四元数の球面線形補間もあわせて小著『四元数の発見』10章にやさしく解説した。日本語で書かれた解説でこれほどやさしく書かれたものはないはずだ。
結城浩さんが『数学ガールの秘密のノート 複素数の広がり』(SB Creative)に『四元数の発見』を参考文献にあげて、「四元数の発見の経緯、四元数と空間回転の関係を扱った数学書です」と適切にご紹介をいただいた。
しかし、球面線形補間についても一言触れていただきたかった。球面線形補間も「四元数と空間回転の関係」に含まれているといえなくもないが。