鶴見俊輔『「思想の科学」私史』(SURE)を一昨日から読み始めて、昨日読み終えた。
半分以上は鶴見俊輔さんが「思想の科学」の創立の時の発起人7人だったかに研究会を承諾を得て解散してから、後で雑誌「思想の科学」とその研究会の歴史を回顧したエッセイであるが、その後に作家の黒川創さんが鶴見さんにインタビューした記録がある。
その後には黒川さん自身へのSUREの北沢街子さんと瀧口夕美さんのインタビューである。
そんなに大部の本ではないが、結構面白かった。SUREの本は書店で見て買う種類の本ではないので、もっと読まれてもいいとは思うが、なかなかそうもいかないだろう。
「思想の科学」研究会というのがあるとは知っていたが、私などとは縁がないと長い間思っていた。
それが、鶴見さんの晩年に彼に知己を得て、少し身近になったような気がする。しかし、それにしてもそれは鶴見さんに対する近さが少し近づいただけて、「思想の科学」研究会とか雑誌「思想の科学」に使づいた感じはしない。
興味深い一群のグループではあると思うが、私自身がその一員となることなどやはり考えられないと感じている。