不眠症というのは継続的に夜眠れない状態を言うのだろうが、ときどきあまり夜眠れないことがある。そういうときに考えるともなくこのブログで書くテーマを考えている。
ところが朝起きてみるとあれほど書きたいと思っていた、テーマがなんだったかまったく思い出せないのである。昨夜がそうであった。
テーマがビビッドに思いつかれていたのに、いま思い出そうとしてもまったく出てこないのである。おかしな話であるが、これは完全に意識のある状態の話ではないので、仕方がないのかもしれない。
二つのテーマが頭に浮かんでいたような気がするが、一つの方は思いつくのだが、もう一つのテーマがまったく思いだせない。そしてその思い出せない方のテーマを書きたい気持ちが強かったはずなのに。
もう一つは以下に書くが、前にも取り上げて書いたことがあるテーマである。それは配偶者や恋人をどう呼ぶか。
先日高知に子どものパートナーのお父さんの葬儀に出かけたときに、パートナーの親戚が使っていた語であるが、それは「Tさんのいいひと」という表現であった。なかなか品のいい表現であって、その「いい人」の両親の私たちを前にしているので、こういう表現をされたのであろうが、なかなか品のいい表現で感心をしたものである。親戚の人の知的レベルが推し量られた。
普通には誰某の「彼氏、彼女」という言葉が使われるであろう。あまり日常語としては恋人とかは使わない。このごろは元恋人といういう意味で元カレとか元カノとかいう語も新聞とかテレビでも見かける。それで意味は通じるから不思議であるが、文句なく通じる。
ドイツ語ではmein Freundとかmeine Freundinというと恋人のことである。直訳は私の友だちということであるが、Das ist meine Freundinと紹介されたら、どんな友だちなんですかとかとぼけた質問をしてはいけない。多分一緒に住んでおり、法律的にはまだ結婚はしていないが、それに準ずる関係なのである。
じゃあ、恋人でない異性の(単なる)友だちをどういうのかというと、Bekannte(r)というのが普通らしい。これは直訳すると知り合いとか知人であるが、普通の友だちを指すことが多い。
ドイツ語とかフランス語では自分の夫のことはmein Mannとかmon mariといい、自分の妻のことをmeine Frauとかma femmeという。mariの方に男という意味があるかはしらないが、Mannには直訳すると「私の男」となるが、これは夫の意味である。femmeとかFrauには女という意味がある。「私の女」となるが、そうは訳さないで 「私の妻」と訳する。
(注) 前にも注意したが、femmeはファムであって、フェムとは発音しない。
そういえば、日本語の夫とか妻にも男とか女の意味があるのであろうが、私にはその含意はわからない。
太平洋戦争中にいわれた標語に「足らぬ足らぬは工夫が足らぬ」というのがあったが、それを皮肉って「足らぬは足らぬは夫が足らぬ」という軽口があったという。言い得て妙であった。
そして、その軽口には密かな反戦の意も含んでいただろうか。