渡辺恒雄あとつぎ宮崎信行の国会傍聴記

政治ジャーナリスト宮崎信行、50代はドンドン書いていきます。

広田一参院議員が民主党入党へ 高知選挙区、来年改選

2009年09月27日 20時07分51秒 | 第22回参院選(2010年7月11日)反省の夏
[写真]参院高知選挙区の広田一さん、参議院ホームページから

 高知県選出の民主党・新緑風会、広田一さんが27日の高知県連大会で民主党入党を宣言したそうです。広田一さんは来夏の参院選で改選を迎えます。

 広田さんは1月26日、参院予算委の「2008年度第2次補正予算案(“定額給付金”補正)」の質疑に立ち、「政権交代を実現した政党だと私は思っておりまして、よって、それができるのは、私は、民主党でありますので、自分自身は民主党の党員ではありませんけれども・・・」と発言していて、隔靴掻痒な感じでした。いよいよ第173臨時国会からは民主党員として活動できるようです。

 様々な人の利害が交錯する組織選挙の参院では、なかなか身の振り方が難しいのですが、ぜひ広田一さんの活躍を期待したいと思います。

 ◇

 第22回参院選カテゴリーを始めます。公示日はまだ未定ですが、2010年7月ということは間違いないと思うので、それを前提にします。民主党内では来夏の参院選は勝てるという前提で語る人が多いように見受けられますが、何の根拠もありません。来年の改選議席は、2004年の第20回参院選で「岡田克也代表・藤井裕久幹事長」の下、民主党が結党以来初めて国政第一党に躍り出た選挙の改選です。これは忘れている人が多い。「小泉さんが安倍幹事長を幹事長代理に降格し、武部幹事長が就任したサプライズにつながった参院選」というと、「ああ、あれか」となる。その点、小泉さんはすごかったな、と思うけど、小泉劇場より私たちの選挙での判断の方がずっと大事です。

 民主党にとっては初めて経験する「第一党の改選」ですから、「伸びしろ」の小さい厳しい選挙戦だと認識すべきだと思います。3人区では大阪を含めてすべて2人擁立、2人区でも強いところは2人擁立ということになりそうです。全県区の広い選挙区ですから、新人の浸透には時間がかかります。もう9ヶ月しかないのですから、年内には擁立し終えるくらいで県連は対応しないといけないと思います。

時事ドットコム:広田参院議員が民主入りへ

 無所属の広田一参院議員(高知選挙区選出)は27日高知市内で開かれた民主党高知県連大会で、同党入りを表明した。その後、記者団に「新しい国づくりを進めるためには新政権を支える立場で頑張っていかなければいけない」と述べた。
 広田氏は当選1回で、参院会派の「民主党・新緑風会」に所属。10月下旬にも召集される臨時国会の前に入党の手続きをしたいとしている。 (2009/09/27-16:50)
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外交に夢を 「東アジア共同体」は未来志向の外交カード 

2009年09月27日 09時43分08秒 | 第172特別会(2009年9月)鳩山政権発足


 民主党のアジア外交の基本である「東アジア共同体」とは何か、私はよく見えていなかったのですが、ニューヨークから帰国した岡田外相が27日朝「NHK日曜討論」で話していて、「なるほどそういうことか」と感づきましたので、備忘録として記しておきます。

 あす中国・上海で「日中韓外相会談」に臨む岡田さん。日中韓外交について、「過去を直視して、同時に未来志向でなければならない」としました。これまで日中、日韓関係はたびたび「歴史問題」がカードとしてのど元に突き刺さってきました。来年(2010年)は、日本と朝鮮(韓国と北朝鮮)と間の“条約”締結(1910年)から100周年。官民様々なレベルで、歴史に思いを馳せることになります。

 一方の「東アジア共同体」とはそれ自体、曖昧模糊としています。岡田さんによると、日中韓をはじめとするアジア太平洋の経済的な相互依存関係は、すでにアメリカ、メキシコなどの北米自由貿易協定(NAFTA)より高いそうです。

 政治の統合は民主主義ではありませんから、まずは経済の統合です。経済での相互依存関係が進めば、必然的に、戦争をしようとする国家指導者はいなくなります。

 ですから、「東アジア共同体」とは未来志向外交の最大のカードになるでしょう。「東アジア共同体」について、国家首脳も、企業経営者も、学者も、市民も、さまざまなレベルで議論していくことが、未来志向のアジア外交につながると思います。だから、すぐに「設立総会」をやることになっちゃうと、それはそれで困る、というのが鳩山さん、岡田さんの本音だと思います。時間をかけてしっかり練り上げていくことが、平和につながるということになります。

 「東アジア共同体」の夢を、多少突拍子もなくてもいいから、私たち一般の国民も、大いに外交の夢を、アジアの夢を、語り合おうではありませんか。

東アジア共同体とは - goo Wikipedia (ウィキペディア)

東アジア共同体(ひがしアジアきょうどうたい:East Asian Community)とは、東アジアにおいて構想されている地域共同体。

地域統合研究の第一人者である国際経済学者、ベラ・バラッサによる地域統合の類型[1]において第3段階(共同市場)以上のものを指す場合が多いが、その度合いや範囲を含め、明確な定義は定まっていない。

tags 鳩山由紀夫首相 岡田克也外務大臣

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小沢側近が一年生の飲み会を潰す 小沢グループ内でも意見対立

2009年09月27日 06時53分51秒 | 第172特別会(2009年9月)鳩山政権発足

【お願い】このエントリーのリンクを掲示板に張らないでください【お願い】

 一年生議員143人が顔合わせの飲み会を企画したところ、小沢側近が潰すという事件が起きました。ところがこの飲み会は「一新会倶楽部」事務局長が事前に相談に乗ってOKを出していたもので、小沢グループ内にも対立があることが浮き彫りになりました。いつの日もこの党は小沢側近がダメにしてきました。「新進党→○○党→民主党」の船を乗ってきた人はみんなうんざりしています。

 一新会倶楽部は小沢グループの元職・新人が作っていたもので、当選したら「一新会」に入会(昇格)するはずですが、その手続きの会合が開かれたもようがないので、とりあえず「一新会倶楽部」のままとします。

 対立したのは、南関東ブロックの小選挙区で国会に返り咲いた2議員。一人は元新生党衆院議員の息子で、一新会倶楽部の事務局長とされています。もう一人は、同じ船に乗った参院議員の義理の息子で、小沢幹事長の訪英にも同行する側近中の側近とされています。

 143人の「政権交代チルドレン」は肩肘張らない気さくな飲み会の開催を決め、呼び掛け人や出欠確認の取りまとめ役も決めました。とはいえ、「小沢幹事長にお伺いを立てないと面倒なことになるかもしれない」との声があがり、「事務局長」に相談して、あらぬ誤解を招かないように案内文を見てもらい、開催の承諾を得ました。

 ところが、「側近中の側近」がこの話を聞きつけ、事前の相談がなかったと「事務局長」に横やりを入れました。当選回数は「側近中の側近」が「事務局長」より1回上です。これにより、すでに案内文が出ていたのにもかかわらず、会合は中止されました。一年生議員たちは、やむを得ず、勉強会、例えば渡部恒三・最高顧問の経験談を聞くといった類の会合を開催する構想を持っているようですが、ガイダンス・両院議員総会・衆院本会議場以外で、一年生議員が一堂に会したことはないまま、臨時国会を迎えることになりそうです。

 この背景には、「小沢グループは150人」(読売)などと、143人の多くを「小沢グループ(一新会)」にカウントする報道が多いことがあります。仮に一新会の会合を開くと、出欠により、143人の中で色分けができ、小沢グループは意外と少ないことが明らかになります。

 また、小沢さんは個人的な資金繰りに苦しんでいるようですから、新人に「おこづかい」をあげることは困難でしょう。仮に10万円のおこづかいを渡したら、1000万円を超えますし、もらった方は「また貰えるのかな」と思います。選挙中に小沢さんが配った軍資金は、おそらく党本部の選対委員会の強化資金でしょう。それを伝票無しに、小沢個人のものかのように配るのが小沢流です。彼が党執行部からけっして離れないのもこれが理由でしょう。

 小沢一郎さんというか「小澤一郎」さんは不動産を担保に入れ融資を受け不動産を買い増ししてきましたから、返済に悩んでいるようです。年末は思い詰めた表情になります。ですから、総選挙後は一新会を開催しないことで、新人全員を小沢グループに思わせるような作戦をとる、と私は予測しており、事実、その通りになっています。

 新進党時代から、小沢側近が日本政治を台無しにしてきました。小沢側近は幅を利かした後、どんどん落選して、また新しい側近が生まれ、幅を利かし、また落選していく。まるで芸能界のような使い捨てです。そして、親分1人だけ元気。

 とはいえ、快走する民主党政権の活力は、「小沢力」に対する反作用です。つまり、大臣たちは「小沢を幹事長室に閉じこめる」ために頑張っている。先日、河村たかし名古屋市長が長妻厚労相を「仲良しだ」として褒めたたえたという報道にも、この「小沢力への反作用」と感じます。与党とはそういうものです。

 1年生議員も自分の名前で選挙に勝てるようになって、先輩大臣同様に早く「小沢卒業」できるよう毅然として政治活動に取り組んで欲しいと思います。それと、全議員に言えることは、来夏の参院選に向けた県連内の候補者擁立作業を早めに済ませ「小沢裁定」の出る幕をなくしておくことがとても大事です。

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