国民新党代表の亀井静香郵政・金融担当相が24日の金融庁担当の政務三役会議で、秋の臨時国会にモラトリアム法案を提出するよう、大塚耕平・内閣府副大臣らに指示しました。
個人的には、私は親族の経営する中小企業が親族の手持ち資産から融資を受けていますから、ぜひとも実現して欲しいと思います。「国民として~」と大上段に構えるより先に、自分や家族の生活が第一、で政策を論じるのは、ちっとも恥ずかしいとは感じません。
ただ、まあ大変でしょう。ニュース映像に政務三役会議の大塚さんが出て来ないので、どうしたのかな、と思いましたが、一夜明け、先ほどのテレ朝ニュースのインタビューで、大塚副大臣はモラトリアム法案について「(亀井大臣の)お気持ちを反映しつつ、かつ大勢の方にご納得いただけるように」と答えていて、現時点でベターな発言でしょう。
大塚さんは昨年のリーマン・ショックのときに、民主党の金融対策チーム座長として緊急経済対策をつくりました。会議のもようは、私も数回、傍聴しました。そのときのペーパーを読み返しましたが、「モラトリアム」のモの字も出て来ない。日銀出身の大塚さんにとって板挟み、ハムレットな「大臣からのご指示」だと推察します。
大塚さんは王国・愛知選出の参院議員で、これまであまり苦労をしてこなかった面があると思います。愛知県連選対委員長として、名古屋市長選、衆院選全15区、パーフェクトな勝利を収めましたが、もともとは先輩たちの積み重ねです。
総選挙中も、大塚政調副会長は、戦場で戦う衆院の仲間の代わりに政権移行のために企業・金融関係者と会っていたようです。政治はしっとの世界ですから、東京での大塚さんの活動をよく思っていない人が多いようです。
野党の政策は「作る」ものですが、政府の政策は「とりまとめる」ものです。
これは大塚さんにとってはいきなり大変な難題ですが、苦労知らずから脱皮できるかどうかの試金石だと思います。頑張れ、大塚さん。
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きょう深夜(あす未明)午前1時20分~4時20分のテレ朝系「朝まで生テレビ(朝生)」に与党から次の5人が出演するようです。
大塚耕平(民主党・参議院議員、内閣府副大臣)
福山哲郎(民主党・参議院議員、外務副大臣)
簗瀬進(民主党・参議院議員)
近藤正道(社民党・参議院議員)
下地幹郎(国民新党・衆議院議員)
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亀井金融相、モラトリアム詳細内容の詰め指示 : 経済ニュース : マネー・経済 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)
金融庁は24日午前、大臣、副大臣、政務官で構成する政務三役会議を初めて開いた。
亀井金融相は中小企業や個人への融資の返済猶予制度(モラトリアム)について、大塚耕平副大臣をトップに制度の詳細な内容を至急詰めるよう指示した。
来月にも召集される臨時国会での法案提出に向け、大塚氏を中心に与党内の意見集約を急ぐとともに、中小企業や金融業界の意見も聴取する。
返済猶予制度は、景気悪化の影響で受注の急減などに苦しむ中小企業や住宅ローンの返済に困っている個人を対象に「3年程度」(亀井氏)返済を猶予する制度だ。借り手側にとっては朗報だが、貸し手の金融機関にとっては業績悪化や不良債権の増加につながりかねず、反発や困惑が広がっている。
(2009年9月24日13時25分 読売新聞)