総理は午後6時過ぎから記者会見しました。
総理は平成22年度予算案を
「命を守る予算」
と名付けました。
そして、予算編成の3原則として、
①「コンクリートから人へ」の既存予算の見直し
②政治家が考え、政治家が責任を持つ「政治主導」
③予算編成プロセスの透明化
の3つを考慮したとしました。
抽象的な数字が並ぶ予算編成では政治家が態度で示すことが重要ですが、
・行政刷新会議の事業仕分け(歳出面)
・政治家だけの税制調査会(歳入面)
そして、きょうの総理の記者会見が「予算編成プロセスの透明化」の証拠です。
ナント、平成22年度予算案は財務省のホームページに載っています。昔は与党議員が箇所付け先に電話したり、ファクスしていて夜が忙しかったのですが、こんなところにも時代の変化を感じます。国民全員のための予算なのですから、こうやってインターネットで瞬時に発表するのが当然です。
http://www.mof.go.jp/seifuan22/yosan.htm
本予算の年内編成により、昨年来繰り広げられた自民党による「民主党には政担権当能力がない」とのネガティブ・キャンペーンはまったく根拠のないデマカセだったことが確定しました。
総理は一般会計の歳入・歳出規模を「92・3兆円(きゅうじゅうにいてんさんちょうえん)」と表現しました。そして、特別会計や公益法人の埋蔵金(税外収入)について「過去最大の役11兆円の税外収入」を確保した、と胸を張りました。新聞では毎日のようにみる「過去最大の」という言葉ですが、総理が会見で自らの口から発することはマレで、総理の並々ならぬ自信を感じました。
総理は、社会保障関係費が10%増、公共事業関係費が11%減として、「コンクリートから人へ」のメリハリある予算を強調。
その後、
2兆円の景気対策の予算枠、これはおそらく予備費1兆円と国庫債務負担行為が1兆円です。この予算の執行プロセスも透明化してほしいですね。
そして、
・子ども手当をまずは年間15万6000円支給し、所得制限は設けない。
・肝炎対策
・科学技術
・農業者戸別所得補償を「お約束通り」実施する
・ガソリン税の暫定税率を廃止し代替税源をお願いするがガソリン高騰時には安くできる仕組みをこれから作る
・財政規律のため複数年度によるフレームワークをつくる
総理は少し早口で高揚感を隠せない様子でした。菅副総理、藤井財務相、平野官房長官らが同席しました。
とりあえず年内の政治日程はこれで終わりです。
国会への提出が宿題のように憲法で義務づけられた議案というのはほとんどなく、本予算ぐらいです。通常国会はまず今年度二次補正予算案の審議から始まり、その後、きょう決定した平成22年度予算案の審議になります。審議入りはおそらく2月上旬で、衆院では2月26日(金)には通過させたいところです。与野党伯仲の参院に送付され、3月31日(水)までには、絶対に成立させないといけません。
ところで民主党は結党以来11年連続で、当初予算を年度内成立させています。この健全野党ぶりを有権者は高く評価しました。このことを自民党はよく頭に入れておくべきでしょう。
きょうの総理は堂々としてました。
さあ、鳩山総理の巻き返しが始まりました!