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宮崎信行の国会傍聴記

元日本経済新聞記者の政治ジャーナリスト宮崎信行が衆参両院と提出予定法案を網羅して書いています。

2009年国会がいよいよあす、幕を閉じます

2009年12月03日 21時43分51秒 | 第173臨時会(2009年10~12月)政治主導
 さあいよいよ、あす(12月4日)で今年の国会が終わります。憲政史上もっともダイナミックな1年間、まさに国民の青春といえる1年間がもうすぐ幕を閉じます。

 1月5日の常会召集日には野党だった民主党。8月30日「国民の投票により、単独過半数を持つ政党が交代し、政権交代をする」という帝国議会開設以来、120年目にして初めての体験をすることができました。

 明治維新で「国民」になった私たちが、政治を自分たちの手に取り戻したといえるでしょう。まさに日本海海戦に勝利した時のような高揚感が日本を包みました。

 昨日は、日比谷公会堂に押し寄せた既得権益者の連中が、衆院国土交通委員長を吊し上げる事件がありました。日本がこれからも右肩上がりで経済成長していくと信じている輩はたくさんいます。
 日本海海戦勝利の背景に外債の存在があったことを知らなかった国民が同じ場所で日比谷焼き討ち事件を起こしたことに似ています。自称「一等国」になったわが国は坂の上の雲を踏み外し、先の大戦へと転落していきました。いまだに国連憲章では「旧敵国」です。

 政権交代が定期的におこる二大政党デモクラシーの完成にはまだまだ時間がかかります。私たち国民がしっかりと仕上げていかなければ行けません。

 憲政史上最大の2009年(平成20年)が終わります。私たちは二度とこのようにダイナミックな年を作ってはいけません。民主党がダメになったら自民党にまた政権交代する。当たり前の民主主義をこの国に作り上げなければいけません。さもなければ日本は死にます。

 さまざまな思いとともに迎える第173臨時会の最終日。ことしの1月5日の通常国会召集日を思えば、日本のデモクラシーが大きく前進したことは絶対に間違いありません。
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稲盛和夫さんが川内博史さんを“裏の官房長官”に“任命”

2009年12月03日 09時09分56秒 | 第173臨時会(2009年10~12月)政治主導
[画像]川内博史・衆院議員と稲盛和夫・京セラ創業者=衆議院や民主党本部のインターネット中継からキャプチャー

 財界における民主党(二大政党制)最強応援団長の稲盛和夫・京セラ創業者がこのほど、川内博史(かわうち・ひろし)衆院国土交通委員長(鹿児島1区)を「裏の官房長官」に“任命”したことが分かりました。

 京都に本社がある京セラですが、鹿児島県内にも3つの工場をもっていることから、鹿児島経済でも稲盛さんは強い発言力を持っています。

 稲盛さんは川内さんを「鳩山総理、小沢幹事長、菅副総理と等距離で話せるのは民主党で君だけだ!」として、「裏の官房長官」になるよう要請したもようです。

 第172通常国会まで、「衆院予算委員&国土交通委・筆頭理事&民主党国対筆頭副委員長&鹿児島県連代表」というクソ忙しい役回りで馬車馬のように働き、国会というオープンな舞台で八面六臂の大活躍をした川内さんを、稲盛さんが政権交代の立役者の一人、として評価したのだろう、と思われます。

 この背景には、稲盛・応援団長が、銀座にあるスーパー高級日本料理店「吉兆」に歴代代表5人と参院議員会長、国対委員長を呼んで開いた11月24日の「政権交代の祝賀会」で、「なんか上手くいってないな~」との感想を持った可能性があります。

  ガソリン値下げ隊長の明るいイメージが強い川内さんに「裏の~」というのはあまり似合いませんので、「バックベンチャー(政府応援団)の隊長」という方がいいですかね(^o^)

 川内さんは現在、「暫定税率撤廃による減税」というマニフェストを実現するために、地球温暖化対策税構想の見直しを迫るなど、「ガソリン値下げ隊長の卒業試験」に取り組んでいます。
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複数の知名度の高い現職が引退の意向 新人擁立で苦戦も

2009年12月03日 07時51分05秒 | 第22回参院選(2010年7月11日)反省の夏

 第22回参院選で改選を迎える現職で、出馬せず引退の意向である現職が複数いることが分かりました。驚くことにこの中には、すでに党本部に公認申請が上がっている人も含まれています。これは本人の意向に感づいた地方組織が引き続き出馬してもらうために、先手を打ったようです。

 裸の王様(小沢一郎幹事長)はこの事実を把握していない可能性が高いと思われます。

 小沢一郎幹事長による独裁体制が続き、2~5人区での複数擁立作業などに失策があれば、選挙直前の現職の出馬辞退が相次ぐ可能性がありそうです。第173臨時国会では衆院民主党国対に振り回され、忙殺されて、新聞記者らがこのような声を拾えていないのだろうと思います。

 政権交代後、久しぶりにじっくりと参議院を回れました。衆院民主党と違って、参院民主党は「北朝鮮状態」にはなっておらず、「良識の府」というより「癒しの院」という感じがします。

 ところが、ベテラン秘書さんが次々に「このままでは参院選は負ける」とかなり断定に近い表現で言うので、驚きました。とくに複数擁立予定区の現職が、地域割りが決まっていないことなどからまったく動けない状態が続いていて、参院選に向けた日常活動全体が止まっている選挙区が多いようです。

 東京選挙区では全国比例から転出する現職(共産党)のポスターがかなり増えてきています。他党の準備が遅れているので錯覚しますが、今はもう12月です。選挙区の大きい参院選では知名度浸透のためにも1年前に公認が出ることも多いのですが、作業そのものは大きく遅れています。

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