[写真]沖縄・与那国島でカメラをかまえる公明党代表の山口那津男さん、2010年8月11日、公明党議員の遠山清彦さんのツイッターから
【参院予算委員会 2010年8月5日(木)】
政権の枠組みは、日本の今後3~6~9年間の最大のパラダイム。今大事なのは、「創価学会が好きか嫌いか」ではなくて、「国政と国民生活の安定」です。公明党と民主党の2つの政党の参院での議席数は125となり、過半数を3~4議席上回ります。
市民の王者、菅直人。
庶民の王者、公明党。
お互いの家族(支持者)にさまざまな意見がありますから、すぐに「結婚しよう」とは言い出せない。しかし、国政選挙がないこの3年間のうちに、民主党は公明党に連立を申し込むべきでしょう。
そのカギになるのは、かつてともに新進党議員として同じ釜の飯を食った公明、民主両党の議員です。例えば、民主党で言えば、原口一博総務相、北澤俊美防衛相、直嶋正行経産相、川端達夫文科相、野田佳彦財務相らです。
1996年の第41回衆院選のときは、直前に民主党(鳩山由紀夫・菅直人共同代表)を結成されてしまい、非自民票を二分する格好となり、政権交代を逃しました。、
雨降って地固まるで、菅首相らオリジナル民主党メンバーも含めた大人の協力関係、たとえば自公のような「融合政権」ではなく、互いの支持層を尊重し合う格好での非自民政権作りが必要だと考えます。
例えば、300選挙区のうち、270は民主党、30は公明党が出る。そして、「民主党公認」候補には、あえて公明党推薦は付けない。でも、公明党公認には民主党推薦を付けて、小選挙区で得票率51%をめざす、という大人の連立・政党連合ができないかなと、僕は模索しています。
それが、余計なお世話かもしれませんが、自公政権で、公明党・創価学会の発言力が増したのに、逆に国政議席は減り続けた「公明党(New Komeitou)」が前に進むチャンスだと思うのです。
前置きが長くなりました。
公明党代表の山口那津男さんが、彼は参院議員ですから、参院予算委に登場しましたが、さながら、公明党がねじれ国会で民主党に協力できるかどうか、菅さんに“口頭試問”しているように、僕には感じられました。菅さんの答弁は満足のいく出来だったと、感じました。
山口代表は、冒頭、「本来は、参院選前の臨時国会で予算委員会をすべきだった」とし、9月の民主党代表選を控えて「(菅政権に対して公明党が)これからどうするかは、ある種のモラトリアムの状態だ」と一発ぶちかましてから質問に入りました。けんかや商談の常套手段ですね。
山口さんは、第22回参院選を「二大政党の票は減った」と総括し、「公明党の票も減った」としながらも、みんなの党など第3局の票は伸びているとして、「歴史ある第3局である公明党」と強調し、「二大政党に飽き足らない民意を謙虚に率直にとらえるべきだ」と菅総理に促しました。
山口代表は、参院選では、与党・民主党に「3つの迷走」があったとして、①消費税増税発言②政治とカネの問題③普天間問題--を挙げました。
この3つの迷走に「公明党はレッドカードを突き付けた」と勇ましく宣言しました。
[画像]レッドカードを突き付ける山口那津男さん=NHKから
①消費税は「庶民の生活を守る公明党」
②政治とカネは「クリーンな公明党」
③普天間問題は「沖縄に強い公明党」
という、公明党の3つの特徴の裏打ちに基づくアピールでしょう。
山口さんは、消費税をめぐる低所得者の還付金を参院選の途中から、菅さんが言及したことについて、年400万円以下世帯は、全体の46・6%だ、とデータを挙げ、「よく考えないで、還付の話をしたのではないか」と批判し、「もっとしっかりと言葉に責任を持って発言してほしい」とたしなめました。
政治とカネ。公明党は「リクルート事件」や「明電工事件」を起こしたとはいっても、新進党を経て、新しくなった公明党(New Komeito)がもっとも実績がある分野の一つですし、信頼できます。山口さんは「菅さんは民主党の代表なんだから、小沢一郎さん・鳩山由紀夫さん(小鳩)の2人の代表経験者を辞めさせるべきだ」と迫りました。
そして、公明党が用意している「政治資金規正法改正案」の手持ちの案を紹介しました。これは同法25条の2をいじくって、代表者(国会議員および候補予定者)が会計責任者(おもに秘書)を選んだ責任を明確化して、秘書が刑事罰の“防波堤”にならずに、政治家に及ぶようにするという案です。私も賛成です。とくに2010年のことしは個人的体験からも、ぜひとも成立させてほしい、つくづく賛成です。山口さんは菅さんに「公明党案を丸飲みしたらどうですか?」と交渉しました。12年前の臨時国会の「小渕首相・菅代表」のように、ぜひ丸飲みで共同提出して、倫選特委理事にエース議員を起用して、“最初のデート”をしたらどうでしょうか。
普天間問題。山口さんは、第22回参院選で落選した民主党鳩山グループの喜納昌吉さんの著作の中に、「菅さんに『沖縄の問題はタイヘンだ』、『沖縄はもう独立した方がいいよ』と言われた」という趣旨のことを書いている、と質問しました。菅さんは、すでに喜納前議員に抗議していることを明らかにし、事実無根であると答弁しました。
山口さんは、最後に「3つのレッドカ