岡田幹事長は、2011年5月9日(月)の民主党本部ホールでの定例記者会見で、終盤国会(6月22日まで)の見通しを語りました。
「補正予算も成立して、大型連休も終わって、(第177回通常)国会は新しいステージに入っていくので、しっかりと国会の内部の対応をしていかなければならないと思います」と冒頭に自ら述べました。これは、「何事も始めが肝腎」ということで、政局が荒れやすい連休明けの終盤国会の初日に、①責任与党・衆参第1会派の代表者としての国民へのメッセージ、②党内非主流派(小沢グループ)への国会外での活動へのけん制③公明党をはじめとする野党に対する国会運営での十分な配慮を約束④自民党の一部ベテランにある小沢グループとの連携模索へのけん制ーーという4点の意味がある、と私は考えます。
岡田克也さんは続けて、「まず震災の復旧・復興については、政府も大きな方向性を示されるが、党の中でも議論を進め、ビジョンを政府と与党が共有しながら、第2次補正(予算案)の土台をしっかりつくらなければならない」とし、提言機関である民主党政調会などをしっかりと活用しながら、党と内閣の一元化を進めていく方針を強調しました。
「国会で言いますと、先般の3党合意にある子ども手当などの歳出の見直し、6月末まで延ばした税制(国税と地方税のつなぎ)が切れるので、まだ衆院にあります税制改正法案(国税改正法案と地方税改正法案の2つ)の取り扱い、同じように特例公債法案(平成23年度の赤字国債発行法案)こういったことをしっかりとメドをつけなければいけません」としました。ちなみに、この合計3法案は、本来ならば、3月31日までに成立させていなければならない当初予算関連法であり、衆参ねじれのもと、現時点で成立していないのは、菅さんでも岡田さんでもなく、全国会議員の恥です。自分の仕事をしないで「菅降ろし」などとんでもないことです。
続いて、「党内的には、統一地方選の総括、マニフェストの検証、税と社会保障の一体改革の(党内における)議論などやるべきことはあります。これから5月、6月と優先順位をつけてしっかり議論していきたいと思います」と述べました。
また、質疑応答の中で、内閣法改正案を週内に閣議決定し、3大臣などの政務三役を増員する法案を国会に提出することを確認しました。成立の見通しについては、とくに言及しませんでした。
国民総監視で、こんどこそ、「熟議の国会」を定着させましょう。
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あす2011年5月10日(火)午後5時50分から、菅直人首相が記者会見を開くことになりました。これについては、内閣記者会などが以前から求めてきていたものが実現する意味合いが強いというように聞いていますが、菅さんが冒頭にどのような発言をするかは現時点では、分からないようです。