[画像]維新・大阪選挙区の高木かおり(高木佳保里)参議院議員、2018年3月16日、本会議、インターネット審議中継からスクリーンショット。
3月2日の朝日新聞報道から2週間。9営業日にわたった野党の審議拒否が終わり、国会は正常化しました。但し、佐川宣寿さんの証人喚問を与党が拒んだ場合、来週の審議拒否もあり得ます。また、理財局国有財産課でも今年1月に自殺者がいたこと。それと、文部科学省初等中等教育局が愛知県内公立中学校で前川喜平元事務次官が講演したことについて市教委に録音データの提供を求めたとする霞が関案件2つが昨日、明らかになりました。
正常化した衆参の本会議では、国会同意人事があり、日銀の正副総裁の人事案が、あっさり両院同意されました。
なお、きょうの画像は「高木かおり参議院議員」。大阪府選挙区で維新複数擁立を制しました。意外に思われるかもしれませんが、私は、維新大阪府連にはかなり同志が多いんです。政権交代ある政治改革村の、旧小沢一郎先生の系列の人が、改革政党維新を底から上へと支えている、という実態があります。
【参議院本会議 平成30年2018年3月16日(金)】
国会同意人事があり、8つに分けて、押しボタン式投票システムで採決されました。
2つめの「黒田東彦日銀総裁再任案」は投票総数234、賛成161、反対73で、参議院として同意しました。
3つのめ「若田部昌澄日銀副総裁新任案」は233、165、68で同意。
4つめの「雨宮正佳日銀副総裁新任案」は235、賛成171、反対64。
1つめの「立花宏・人事院人事官再任案」は233、215、18。
5つめの「辻琢也さんらを国地方係争処理委員会委員にするなどの各種人事案」は236、236、0の全会一致で同意。
6つめの「戸塚誠さんらを国地方係争処理委員会委員にするなどの各種人事案」は234、227、7。
7つめの「篠原文也さんを再就職等監視委員会委員で続投させるなどの人事案」は235、221、14。
8つめの人事案は、236、賛成219、反対17。
この後、「地方税法改正案」(196閣法8号)と「地方交付税法改正案」(196閣法9号)が野田聖子総務相から趣旨説明されました。
但し、所得税法など改正案は野党欠席の中で本会議質疑がされ、財金委での審議入りが遅れています。このため、質疑に立った、共産党の山下芳生副委員長らは、所得税法の質疑もしました。このため、長時間、麻生太郎財務大臣が参議院本会議場に足止めされました。同時間帯の衆議院財務金融委員会は休憩となり、長時間中断。いわゆる「大臣の体をとる」野党の戦術です。麻生さんがG20に行けないとの批判がありますが、今回、仮想通貨の国際的取り決めにかかわってもだからどうしたという話だし、米政権の鉄鋼関税をG20で議論できるものでもありません。
山下さんの質問に対して、麻生大臣は「書き換えが行われたのは、昨年2月下旬から4月にかけて、国会対応で、答弁が誤解を受けないよう書き換えが行われた」という文言を繰り返しました。ちょっと意味がよく分からない答弁です。また、伊達忠一議長は、山下さんの質疑での発言について、後で議事録を精査するとしました。散会後の議員SNSによると、「右翼団体 日本会議」という発言が問題視されたようです。
維新の高木かおりさんは、森友について中立的な第三者による調査が必要だとしました。固定資産税の3年に一度の評価替えへの配慮を求めました。総務大臣のほか、地方創生担当大臣にも質問しました。
散会しました。
【衆議院本会議 同日】
参議院と同じく国会同意人事がありました。すべて政府提案通りに両院同意されたと思います。黒田東彦日銀総裁続投については、反対、反対の声が議場に響きました。但し、討論はありませんでした。
この後、上り法案2つの処理。
「在外公館の位置・名称・給与法改正案」(196閣法19号)。起立採決の結果、起立総員の全会一致で可決して、参議院に送られました。きょうから審議復帰したので、理事会で起立採決となっていたようです。私はNATO日本代表部は問題視していましたが、全会一致でした。
「子ども子育て支援法改正案」(196閣法6号)も、起立採決の上、起立総員の全会一致で可決し、参送付。散会しました。
【参議院予算委員会 同日】
平成30年度予算案は9日目。そのうち一般質疑2日目。野党が審議復帰して、さっそく佳境に入りました。立憲民主党の川田龍平さんは、薬害エイズ問題での国の情報隠しから進歩していないと強調しました。次回は19日(月)午前8時55分から。
【衆議院財務金融委員会 同日】
太田充・財務省理財局長が報告。小里泰弘委員長が「まことにいかんである。私が与野党をまとめて可及的速やかな資料提出要求をしたものに応じておらず、衆議院財務金融委員会への侮辱である」と厳しく発言。この後から、麻生財務相が発言しました。但し、理財局長に先に話させるという方法は1年1か月前の答弁からあまり変わらない印象。
この後、参議院本会議、参議院予算委員会で、長時間、野党に「大臣の体をとられる」状態で休憩。
●開会から11時間半以上経って、関税定率法改正案が審議入り。
一般質疑の答弁で、麻生大臣が、理財局の仕事は国有財産よりも国債の仕事が大幅に増えていると話していました。けっきょく、開会から11時間半以上経ってから、政府与党は日切れ法案の趣旨説明に成功しました。
「関税定率法など改正案」(196閣法13号)が審議入りしました。麻生大臣は年次改定のほか、金の密輸の罰金を1000万円に引き上げる改正条項も入っているとしました。ちょうど、トランプさんの鉄輸入の関税25%に世界の関心が集まっています。質疑は次回以降。次の日程は決まらずに散会しました。
【衆議院国土交通委員会 同日】
「道路法及び道路財特法改正案」(196閣法3号)が共反対、自公立希無維の賛成多数で可決すべし、と決まりました。
審議復帰直後の午前9時過ぎに、立憲民主党大阪府連の森山浩行さんが、けさの毎日新聞1面報道の、業者が森友のゴミの埋まり方で文書を書き換えるよう言われたとの疑惑について質問しました。共産党の宮本岳志さんは、法案で、民間の大手物流倉庫につながる道路への無利子貸し付けが入っていることを批判しました。
この後、「外国人観光旅客による国際観光振興法改正案」(196閣法4号)が審議入りし、趣旨説明されました。石井啓一大臣は「国際観光旅客税の財源を高次元な観光振興に充てる」と説明しました。「特定財源」を作る法案です。税制そのものの「出国税改め国際観光旅客税法案」(196閣法2号)は財金委で審議のうえ参送付。参では財金委での審議入りに手間取っている段階です。196閣法4号の国土交通委での審査は、次回20日(火)午前9時からすることにして、散会しました。
【衆議院環境委員会 同日】
「公害健康被害補償法改正案」(196閣法16号)が審議入りし、趣旨説明がありました。中川雅治環境大臣は、「ぜんそくの補償給付を延長するため、大気汚染の影響による自動車の財源負担を続けるため、自動車重量税の一定率を引き続き充てる」と、これも特定財源の説明をしました。質疑は、来週20日(火)にして、散会。
【衆議院地方創生に関する特別委員会 同日】
梶山弘志・地方創生担当大臣の所信に対する一般質疑がありました。維新の谷畑孝さんは「橋下徹・前府知事の人気は大阪都構想だ。維新は地方分権政党であり、総務委員会で分権の議論ができればいいが、今は地方創生特別委が設置されている。大阪も東京に負けずに頑張らないといけない」と語りました。谷畑さんは「東京くそくらえと思っていたが、東京に28年間暮らすと良いところもある」と語りました。
次回は19日(月)午後1時から。特区関係かも。
【衆議院厚生労働委員会 同日】
加藤勝信厚生労働大臣の所信表明がありました。「働き方改革関連法案」(未提出)の前提となる調査の間違いを謝罪しました。
【参議院議院運営委員会 同日】
【衆議院議院運営委員会 同日】
理事会をふまえて、本会議の段取りを決めました。
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