[写真]疾走する岡田克也さん、2009年のテレビ朝日さんニュース映像を、宮崎信行が撮影。
平成を代表する政治家で、元外務大臣の、岡田克也さん(衆議院会派「無所属の会」代表)は、
日産自動車のカルロス・ゴーン会長(ゴーン氏、ゴーン容疑者)がきのう、平成30年2018年11月21日に、羽田空港で逮捕されたことについて言及しました。
岡田さんは、きょう、メールマガジンやブログなどで発信しました。
岡田さんはゴーン会長を「日産自動車の再生の立役者だった」とし「私も非常に驚いています」としました。
有価証券報告書の役員報酬総額をいつわっていた金融商品取引法違反の疑いで東京地方検察庁の捜査を受けていることについて、
「事実だとすれば、とんでもないことです」とし、「これだけのことが、いままで放置されてきたことに対し、会社のチェック体制に大きな不備があったのではないか」と評しました。
但し、「高額の住宅利用の問題も、常識外れで不適切なことは言うまでもありませんが、所有権が関連会社にあり、単に利用していたにすぎないのであれば、ただちに違法とまで言えるのか」
との論点も提示しました。野党第三会派の発言ですから、捜査当局には影響は与えないだろうと予想されます。
日産自動車の方が販売台数が大いにもかかわらず、台数でおとるルノー社が筆頭株主であり、フランスが大統領もかかわって、ルノーが日産を買収しようという構想が動いていたとされる問題については、
「それにしても気になるのが、今後、日産自動車とルノーの関係がどうなるかです。強い関心を持って注視していきたいと思います」
としました。
岡田さんは「逮捕されたグレッグ・ケリー氏と2人だけでできることではなく、関係者がかなり多数に上るのではないか、などの疑問も残ります」と予想。凡人である筆者としては一瞬興味をそそられてしまいましたが、岡田さんは、日本の混乱を懸念しているようです。
●宮崎信行が見た日産。
ここからは、筆者・宮崎信行だけの話。ゴーンさんがやってきて、日産リバイバルプランが出た当時、私は横浜支局で経済記者をしていました。さほど長くない経済記者としては脂が乗りきっていた時代です。
私は記者として合計3回訂正記事を出しました。そのうち一つは日産関係。横浜市港北区にある横浜国際総合競技場、くしくも現在の「日産スタジアム」ですが、夜の民間集会を取材して、高速道路を走るタクシーの暗がりで書いたパソコンで、「大会では日産もプラッツを協賛」と書いたのですが、プラッツやトヨタ自動車製で、日産車「キューブ」の間違いでした。これは私のミスです。ただ、このとき、日産の販売関係の人が、「数百万円も協賛しているのに、間違われたらやってらない」と日経本社に電話してきたそうで、なぜ日経が後援している行事ではないのに、そのように言うのか。
また完全子会社の神奈川県内の販売会社の社長に2度目の取材をするとき、「午前9時30分から10時00分まで」とのアポイントをとりました。新聞記者に対して30分間という設定は他に記憶がありません。これも私が悪いのですが、8分間遅れてしまいました。ところが、午前9時38分には社長がおらず、秘書の女性から「もう出ました」「10分刻みで行動しているんです」と叱られました。再度、会社を訪問して頭を下げたところ、「社長も当面入れなくていいと言っています」と罵声を浴びせられ続け、ついぞ「次からは気を付けてください」との一言もありませんでした。なので、私は二度とその会社に行きませんでした。で、社長はその後、支局長に直談判し、「ゴーン社長講演会」を開催。その後、県庁が自動車狙い撃ち課税を構想し、トヨタ・日産呉越同舟の署名活動で、県庁で記者会見したのを私の方が取材拒否。トヨタの地場系独立販社の専務から「どうしました?」と聞かれたので、あの人嫌いなんです、と言いました。
さらに、毎月の新車販売台数で、日産だけが落ち込んでいる数字を見て、理由を聞いたら「がんばります」と。また、「なぜ前年比の台数はマイナスなのか?」と聞くと「赤字の理由ですね、ちょっと待ってください」。他の販社に行くと、「ブンヤなどになるものではない」と。さらに「日経新聞より日経産業新聞の方が面白い」と。
登記簿上の本社所在地である、日産横浜工場では、広報課長から、帰り際に「それでは、原稿にするときは、見せてくださいね」。ちなみに、このとき、クラシックカーの有償の模型を受け取ったのだが、これは、他の人から、そういう有償物は受け取るべきではなかったと注意され、これは私は反省していますが、さすがに返品しに行くわけにはいきませんでした。で、その課長は、ゴーン会長が来たら、まったく取材拒否。その後「NRPが流動的なので取材にお受けできません」との書き起き。NRPが日産リバイバルプランだと気づくまでに1分かかりませんでした。さらに、納入業者がつくる「●●会」が工場内で開かれると聞いて、横浜工場前で3時間ぐらいだったか、立ち取材。1人1人に「●●会ですか?」。で、時間が経ち「お手洗いを貸してください」と女性の警備員さんに言うと、「2階までにお手洗いはありません」と。で、私は「この建物は、NRPの前には何度も入ったんですが、ありますよ」と。で、向かいの警備員詰め所でお手洗いを借りられ、ここでは「あんたもがんばるね」とさすがにねぎらい。で、確認できず、支局に帰り、電話したら課員は「会はありました」とあっさり。
さらに、日産低迷のまとめ記事で、友人に訪ねると、「日産の修理工場で、タバコを吸ったまま対応された」と、トヨタ系に聞くと、「え?覆面調査でもしているんですか」というので「単に友達に聞いたんです」というと、トヨタ系は「そんなのうちではありえません」。
さらには、「今度、社長が語るというような顔写真入りの記事をお願いしますと言うと、地域販社社長が「ぜひ書いてくれ。今59歳なのに還暦野球をやっていて、若いから球拾い」ということを言ってきて、結局チームの人が日産子会社社長と知って驚くだろうから、取り上げてくれと。さらに、私が名前を知らない同僚を批判するので「部も違うし、そもそも名前を知らない。日経新聞社は4000人も社員がいるんですよ」と言っても、良い反応というわけでもなかったと思います。そして、転勤歴を言うので、「それでは3月までは第二次産業の社長だったのに、4月から第三次産業の社長になったのですね」と返すと、きょとん。
とにかく、何から何まで変な会社でした。私が知りうる限り、最も変な会社だったのかも。
しかし、セクションは失念しましたが、みなとみらいの中古車展示場の担当の方にはとても素晴らしい対応をしていただきました。また、私が小学生のときに社会科見学で行った、座間工場跡地ですが、「座間事業所ということで、物流置き場と、中古車展示場ですが、要するには、土地の売却先がなかったんですよね?」と問うと、認めてくれました。NRPで閉鎖した東京・村山工場は、日本新党・新生党推薦で初当選した市長さんでしたが、対応に苦慮されたようです。そして言うまでもなく、日産労連組織内の衆議院議員(世襲議員でもある)と参議院議員にもお世話になりました。
私は横浜工場だけでなく、追浜工場も見学したことがありますから、そのご手配をいただいた方にも心より感謝します。
ま、とにかくゴーンさんが、最高責任者であることは間違いないですが、いろいろな経験を、この記事の後半にいろいろ書いてみました。
このエントリーの本文記事は以上です。
[お知らせはじめ]
宮崎信行の今後の政治日程(有料版)を発行しています。国会傍聴取材支援基金の創設とご協力のお願いをご一読ください。
このブログは以下のウェブサイトを活用しエントリー(記事)を作成しています。
衆議院インターネット審議中継(衆議院TV) 参議院インターネット審議中継 国会会議録検索システム(国立国会図書館) 衆議院議案(衆議院事務局) 今国会情報(参議院事務局) 各省庁の国会提出法案(閣法、各府省庁リンク) 政党インターネット資料収集保存事業 「WARP」(国立国会図書館) 予算書・決算書データベース(財務省ウェブサイト) インターネット版官報
[お知らせおわり]
tags
(C)2018年、宮崎信行 Miyazaki Nobuyuki 2018