宮崎信行の「新・夕刊フジ」

元日本経済新聞記者の政治ジャーナリスト宮崎信行が衆参両院と提出予定法案を網羅して書いています。業界内で圧倒的ナンバー1。

水道法改正案が審議入りで今国会成立の公算、入管法改正案は参考人質疑、衆・議運理事会は来週火曜日の本会議設定

2018年11月22日 18時56分17秒 | 第197回臨時国会2018年12月までの「定例日無視延長なしのひどい国会」」

 新自由主義系の法案が国会で相次いで審議されています。

 7月に衆議院で立憲・国民・共産の反対、自公の賛成多数で可決した「水道法改正案」(196閣法48号=今国会では参先議)は、4か月ぶりに解凍され、参議院厚生労働委員会で審議入り。今国会での成立が確実な情勢となりました。

 同様に新自由主義的に外資・民間に売り渡すのではないか、との見立てが強い「漁業法改正案」(197閣法8号)は審議が混乱し、野党の質問時間が空回しとなりました。

 給与法案は、すべて参議院の委員会で可決しましたので、来週の参議院本会議で可決・成立します。

【参議院厚生労働委員会 同日】

 一般質疑のあと、上述のとおり、「水道法改正案」(196閣法48号参先議)が根本匠・厚生労働大臣から趣旨説明され、審議入りしました。4か月前の継続審議のあと、集会、マスコミなどで関心が高まっています。施行は公布から1年以内の政令で定める日とされており、2019年末施行をみさだめた攻防となりそうです。

【衆議院農林水産委員会 同日】

 「漁業法改正案」(197閣法8号)の審議をめぐって、与野党が折り合わず、遅れて始まりました。自公の質疑時間のあと、野党は空回しされましたが、維新は質問し、自民党から拍手を浴びました。この法案は、JF全漁連・漁協の「自己改革」をこえる内容が盛り込まれているとされ、「浜の声を聞け」(亀井亜紀子・衆議院議員のツイッター)などと慎重な審議を求める声が高まっています。

【衆議院法務委員会 同日】

 「入管難民法改正案」(197閣法1号)をめぐる、いわゆる定例日以外の、開催に与野党が折り合わず。野党は午前と夕方の対政府質疑は欠席し、委員長は空回しで対抗。午後の参考人質疑は、野党も出席しました。ベトナムの送り出し機関の経営者も参考人として出席し、「日本の「失踪率」は低い」、「ベトナムの新卒が近い学生の間でこの法案への期待が高まっている」としました。

【衆議院議院運営委員会理事会 同日】

 あす金曜日は祝日ですので、きょうの理事会で、来週火曜日11月27日の衆・本会議開会を設定しました。仮に法務委員会ら緊急上程された場合、今国会最大のヤマ場を迎えることになりそうです。

【参議院内閣委員会 同日】

 「一般職国家公務員給与法改正案」(197閣法3号)と「特別職国家公務員法改正案」(197閣法4号)が、維新などの反対、自公立国などの賛成多数で可決しました。あすは祝日で、来週月曜日は予算委員会集中審議なので、成立は11月28日(水)になるのではないか、とみられます。

【参議院法務委員会 同日】

 「裁判官給与法改正案」(197閣法6号)「検察官給与法改正案」(197閣法7号)が維反対、自公立国共の賛成多数で可決。

【参議院外交防衛委員会 同日】

 「防衛省自衛隊給与法改正案」(197閣法10号)が可決。

【衆議院内閣委員会 同日】

 「サイバーセキュリティ基本法改正案」(196閣法45号)は桜田義孝・五輪相の答弁をめぐって揺れ動きました。採決では、共産党、自由党の反対、自民、公明、立憲、国民などの賛成多数で可決すべきだとなりました。

【衆議院本会議 同日】

 委員会審査を終えて、本会議に上程された、次の6つのあがり議案が可決し、参議院に送られました。

 「GI法改正案」(197閣法9号)

 「日中社会保障協定の承認案」(197条約3号)

 「洋上風力発電利用促進法案」(197閣法5号)

 「食品表示法改正案」(197閣法11号)

 「原子力損害賠償法改正案」(197閣法2号)

 「統一地方選の期日を、4月7日、21日に統一する臨時特例法案」(197閣法12号)

【参議院総務委員会 同日】

 大臣所信に対する一般質疑。

【参議院財政金融委員会 同日】

 財務省の事務次官と国税庁長官の「ダブル辞任」以降ではほとんど初めての一般質疑でした。自民党の大家敏志さんが「麻生太郎大臣と私は、(衆参で)選挙区も同じ、派閥も同じ。夜遅くまでご指導をいただいている」と語りました。

●参議院文教科学委員会は設定されませんでした。
●参議院経済産業委員会は設定されませんでした。
●参議院国土交通委員会は設定されませんでした。

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