(初投稿は午後3時10分)
[写真]旧・渋沢栄一邸の一部、東京都北区、きょねん2018年12月、宮崎信行撮影。
前の任期で森友問題の一番槍となった宮本岳志さんが、きょう自動失職し、春の国政統一補欠選挙大阪12区に出馬。大阪12区には、宮本岳志・藤田文武・樽床伸二・北川晋平4候補が出馬。沖縄3区では、屋良朝博・島尻安伊子の2候補が届け出ました。
「令和」発表の菅義偉内閣官房長官を追いかけるように、麻生太郎財務大臣が閣議後会見で、令和6年2024年をめどに、渋沢栄一・津田梅子・北里柴三郎の3氏を日本銀行券の肖像画にすると発表しました。ただし麻生さんの先輩大臣である渋沢敬三さんが預金封鎖を断行する大蔵大臣に起用されたのは、「渋沢」という苗字の威厳にすがろうとした思惑があったともされます。財務省発行の500円玉の刷新も同時に発表されました。渋沢栄一の倫理ある資本主義、いわば「論語と算盤」が最も似合わない時代に渋沢を起用するとは、官邸に近い連中の「英雄信仰」だと冷めた目で私は受け止めています。
【衆議院本会議 平成31年2019年4月9日(火)】
私も短時間とはいえ、サークル感覚の楽しい選挙でリフレッシュしたせいで忘れていましたが、委員会で強行採決された法案の上り法案がありました。
まず会議の冒頭に、人事案件はありませんでした。共産党会派に所属していた宮本岳志さんは、開会よりも前に、既に自動失職しました。
1週間前に委員会審議が終わっていた「自然環境保全法改正案」(198閣法33号)が議題になりました。委員長の審査報告を聞いた後に、採決され、全会一致で可決し、参議院に送られました。
強行採決(委員会の野党理事が事前に了承しないまま採決)された「子ども子育て支援法改正案」(198閣法15号)。採決の結果、立憲民主党・共産党・社民党の反対、自民党・公明党・国民民主党・維新などの賛成多数で可決すべきだと決まり、参議院に送られました。
これに先立つ討論では立憲民主党の阿部知子さんが、「塚田一郎・国土交通副大臣が忖度発言した」とし、参議院自民党の吉田博美幹事長が、安倍晋三首相・麻生太郎副総理の具体的な名前を出して国交省内で副大臣に働きかけていた疑惑を今後追及することを宣言しました。自民党からは、海部俊樹元首相の後継者、長坂康正さんが登壇。在職6年以上で初めての本会議登壇となりました。与党議員が本会議に登壇することが少ないのは当たり前で、民主党政権時代に政府外与党1期生が、嫉妬心から本会議登壇をあせり国対に媚びを売り、わずか3年で政治生命を亡くしていったのは、返す返すも残念です。
次に「金融機能早期健全化法を改正して預金保険機構の溜まり金0・8兆円を国庫に返納させる法案」(198閣法16号)が審議入り。麻生財務大臣が趣旨説明・答弁をし、立憲の桜井周さん、維新の森夏枝さんが質問しました。
【衆議院農林水産委員会 同日】
「農地バンク法改正案」(198閣法23号)が趣旨説明され、吉川農相は「事業承継のために、農業委員会の役割を明確化したり、バンクが借り受け貸し付けを同時にするときの規定をさだめる」などとしました。農地バンク法も毎年のように改正されていますが、反発は無いように思います。
これに先立ち、「豚コレラ」に関する政府報告や、質疑がありました。
【衆議院安全保障委員会 同日】
「自衛隊法及びPKO法改正案」(198閣法14号)が立憲・国民・共産の反対、自民・公明・維新・未来日本の賛成多数で可決すべきだと決まりました。
これに先立つ討論では、共産党の赤嶺政賢さんが中期防を非難しながら、平時からの武器提供など切れ目のない日米一体化を招くと批判。この法案での定員増はわずかですので、批判はこの程度でとどまりました。質疑では、沖縄3区補選にからめた質疑は、出なかったように思います。
【参議院第一種常任委員会】
今国会では参議院先議の4法案ありますが、4法案ともきょう審議入りしました。
【参議院法務委員会 同日】
「司法書士法及び土地家屋調査士法の改正案」(198閣法46号参先議)が趣旨説明され、審議入りしました。質疑は次回。
同じ事務所に張っている場合もあるので、各々の法律の条項を改正するための法案が1つでもいいのかもしれません。法案とは別に最高裁判所事務総局が下級裁判所に対して、成年後見人の報酬を見直すよう命令しましたので、そちらの方に興味がある司法書士さんも多いのかもしれません。
【参議院内閣委員会 同日】
「道路交通法改正案」(198閣法41号参先議)が趣旨説明されました。
【参議院国土交通委員会 同日】
「航空法及び運輸安全委員会設置法を改正する法案」(198閣法43号参先議)が趣旨説明されました。ドローンを対象に入れる改正法案です。
【参議院農林水産委員会 同日】
一般質疑では元農林水産副大臣の小川勝也さんが連日の質問で気を吐きました。ただまあ「1995年新進党」と「2019年立憲民主党」はまったく違う政党だよなあと感じます。私は後者の方が居心地がいいですね。まあ「サークル感覚」というやつです。私が変わったのではありません、時代が変わったのです。
豚コレラに関する決議が田名部匡代さんから提案され、全会一致で採択されました。
参議院先議の合計4法案のうち、農水委マターは、「特定農水加工業経営改善臨時措置法5年延長法案」(198閣法42号参先議)。吉川農相から趣旨説明されました。
●参議院の総務・外防・財金・文科・厚労・農水・経産・国交・環境委員会は無し。
【衆議院国土交通委員会 同日】
前副大臣の忖度発言について。ちょっと私まだ「ペーパー類」を入手していないので、近々、補います。
「アイヌ新法案」(198閣法24号)が石井国土交通大臣から趣旨説明されました。国交省マターなのは、国土交通省北海道局(旧・総理府北海道開発庁)があるからだと思いますが、法案では、内閣にアイヌ本部をつくる内容になっています。
この後、アイヌ新法案の審議入りよりも前に、委員長らが派遣された団の報告がありました。
【衆議院決算行政監視委員会 同日】
参議院で先に審議入りしている「平成29年決算」が衆議院でも審議入り。決算承認案と国会同意人事案の2つだけは、二院制・両院制の国会において、他の院が審議中でも審議できることになっています。
【衆議院災害対策特別委員会 同日】
大臣の所信聴取がありました。委員長の望月義夫元環境大臣は、静岡県清水市で、路線検索すると、国会閉会中でも、1時間1分から2時間半以内にJR線で国会に戻れるようです。
【衆議院科学技術イノベーション推進特別委員会 同日】
大臣の所信を聴取。次回は11日(木)午前9時から。委員長は国民民主党の古本伸一郎さん。どうやら、おととい、自動車総連は組織内の現職をある選挙区で落としたようです。先代の副議長を私は知っていますが、時代の変化からすれば、落選はやむを得ないというより、当然だと感じます。そもそも選挙区では自動車会社が本社ごと消滅していました。私には自民・創価学会・動車総連・日教組はすべて同じ組織に見えます。
もちろん、古本さんにはがんばってほしいし、参院選でも自動車総連の活躍で野党の議席を拡大してほしいです。
【衆議院総務委員会 同日】
不正統計問題の集中審議。西村委員長も出席。一巡して、法案の審査はなく、次回を11日に開くことを発表して、散会しました。予算成立ともに、不正統計も下火になってきました。
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